ジーデップ・アドバンス 【東証スタンダード:5885】「卸売業」 へ投稿
企業概要
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)経営方針
当社では、ミッションとして「Advance with you 世界を前進させよう」を掲げ、研究者や開発者のシステム環境上の課題に対して当社オリジナルソリューションを提供することにより、研究や開発を支援することを目的とする「システムインキュベーション事業」を展開しております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では市場における事業の優位性を確保し、持続的な成長を目指すことが重要であると認識していることから、中期経営計画策定にあたり重視している経営指標は「営業利益率」とし、10%以上の数値を目安としております。
(3)経営環境及び経営戦略等
当社事業はサービス毎にAIやビジュアライゼーション、デジタルトランスフォーメーション(以下、「DX」という。)といった分野を含むIT市場に属しております。AI分野においてはビッグデータを用いた機械学習の実用化が進む一方で、業界を問わず幅広い業界から生成AIへの関心が高い状況が続いており、一部の業務のデジタル化に留まらず、全社横断的なDX投資が加速することにより、引き続き高い成長可能性が見込まれます。またビジュアライゼーション分野においては、ゲームや映像といったメディア&エンターテインメント業界においてはすでに活用され始めており、生活様式の多様化に伴い仮想化の需要増が見込まれるため、市場として今後の拡大が見込まれております。
一方でAI等の技術革新は猛烈なスピードで行われており、また、需要拡大に伴い1案件の規模が大型化しております。市場の成長に伴い企業を成長させるためには、技術革新及び規模の大型化への適時な対応が必要と認識しております。
このような市場環境の下、当社は複数のグローバルコンピューティングカンパニーからパートナー認定を受けた高い技術力や、またグローバルベンダーからの製品調達と情報共有ネットワークといった当社の強みを生かし、下記の成長戦略を拡大させることで、更なる収益力の向上を図ってまいります。
① 上位レイヤーソリューションへの移行と環境整備
生成AI関連の設備投資が拡大することに伴い、顧客のニーズがデスクサイドのワークステーションを中心としたシステム環境構築に加えて、高性能なAIサーバーを複数台組み合わせたシステム環境構築といったニーズも発生しております。そのため、顧客ニーズに沿ったソリューションを提供していくためにも、従来のソリューションラインナップに加えて、より上位レイヤーのソリューションを提供することにより、顧客ニーズを満たしていく方針であります。
② エコシステムの増強
案件規模の大型化に対応するためには多方面でのエコシステム構築が重要と認識しております。そのため、大規模案件での水平分業、垂直分業を行える体制づくりを国内SIerと進めております。またクラウドベンダーやデータセンターと提携することにより、オンプレミスとクラウドのハイブリッドな使い方を企画しております。
さらに、従来から取り組んでおりますグローバルベンダーとの連携を進めてまいります。従来のグローバルパートナーに加えて、NVIDIA社と関係が深いOEMベンダーやストレージベンダー、ソフトウエアベンダーとの連携を構築してまいります。
③ AIリソースのハイブリッド化
当社のソリューションの提供形態はオンプレミスに加えて、クラウドによる提供も行っております。この特徴をさらに強化することにより、AIリソースの総合ベンダーとして顧客の多様なニーズに対応できる体制づくりの構築を進めてまいります。
具体的には概念実証用途の顧客にはオンプレミスとして提供、最新機器を用いた計算を行う顧客にはデータセンターでプライベートクラウドとして提供、大規模計算を行う顧客には大規模パブリッククラウドとしてご提供、といった形で顧客の用途に応じたソリューションを提供することにより、AIリソースをオンプレミスとクラウドのハイブリッド化し、AIリソースの総合ベンダーを目指してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 技術革新への対応
当社の属する市場においては技術革新が猛烈なスピードで行われており、特にIoTやVRの進展、AI技術の本格導入等により、市場の成長とともにテクノロジーが進化しております。このような市場環境の下で当社が成長できていたのは複数のグローバルコンピューティングカンパニーからのパートナー認定を生かして、新技術をいち早く取り込んだ豊富なソリューションを提供できていたことによるものと認識しております。
そのため、当社が今後更なる成長をしていくためには新技術に適時に対応した「AI・ビジュアライズソリューションサービス」を提供していくことが課題であると認識しております。このような課題に対応するため、パートナーからの適時な情報収集、及びその情報の共有を目的とした継続的な研修、更に優秀な人材の確保に取り組んでおります。
② ストック型売上の拡大
当社が今後継続的かつ安定的に成長していくためには、フロービジネスのみならずストックビジネスを増やしていく必要があると認識しております。そのため、ストックビジネスである「Service&Support」や「サブスクリプションサービス」の提供を増加させる取り組みを推進してまいります。
③ 優秀な人材の確保
当社の企業規模の拡大及び成長のためには、高付加価値なソリューションを提供し、継続的に高い顧客満足度を得る必要があると認識しております。そのためには、社員全員が経営理念や経営方針を深く理解し、チームワークを発揮していく必要があります。当社では様々なバックボーンを持つ人材の採用活動を積極的に推進するとともに、社員への教育体制の整備及び改善を図り、チームを構成する個々人の才能を伸ばす取り組みを推進してまいります。
④ 内部管理体制、コーポレート・ガバナンスの充実
当社は今後より一層の企業規模の拡大及び成長を見込んでおります。そのため、企業規模拡大に応じた内部管理体制の構築を図るために、コーポレート・ガバナンスを重視し、リスクマネジメントの強化や内部統制の継続的な改善及び強化を推進してまいります。
⑤ 認知度の向上
当社は、これまで自社WEBサイトの運営、学会、展示会への出展等を通じて顧客を獲得してまいりました。提供するサービスを顧客企業へ拡販し、当社の成長を実現するためには、当社及び提供するサービスの認知度の向上が必要であると考えております。今後も、費用対効果を見極めながら従前のインターネット、展示会に加えてマスメディア等を活用し、更なる認知度の向上に努めてまいります。
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