ジーエス・ユアサ コーポレーション 【東証プライム:6674】「電気機器」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、社員と企業の「革新と成長」を通じ、人と社会と地球環境に貢献することを企業理念とし、電池で培った先進のエネルギー技術で世界のお客様へ快適さと安心をお届けして参ります。以下の経営の基本方針に従って、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指して参ります。
・サステナビリティ課題の解決に貢献し、社会と共に永続的に成長します。
・公正で健全な経営を遂行し、持続的な成長を支える強固な事業基盤を保持します。
・多様なステークホルダーと対話し理解を得ながら、信頼関係を構築します。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2023年4月に長期ビジョン「Vision2035」並びに「第六次中期経営計画」を策定いたしました。第六次中期経営計画をVision2035で描くありたい姿の実現に向けた変革のための土台作りの期間と位置づけ、事業構造変革に向けた以下の諸施策を実行して参ります。
① BEV用電池開発
・本田技研工業㈱との合弁会社を活用した高容量・高出力なリチウムイオン電池開発
・モビリティ・社会インフラビジネス拡大のためのBEV用電池生産/供給体制整備
② 既存事業の収益力強化
・徹底した付加価値創出と収益性改善
・国内産業電池電源事業における圧倒的な優位性による利益の最大化
・中国事業見直しを含む地域戦略の転換、主要拠点へのリソース集中と利益の最大化
③ DX/新規事業
・事業構造転換を可能にするDX推進
・社会課題解決に貢献する新規事業創出
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、「第六次中期経営計画」において、2026年3月期の連結での売上高6,100億円以上、営業利益410億円以上、ROE8%以上、ROIC10%以上、総還元性向30%以上を目標数値としています。なお、各指標はのれん等償却前利益(営業利益・当期純利益)に対するものです。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
Ⅰ.経営環境および中長期的な課題
カーボンニュートラルの動きは世界規模で加速しており、特に欧州や中国、日本では電動化や再生可能エネルギーの導入に向けた動きが顕著になっています。当社の事業はサステナビリティとの親和性が高く、気候変動やエネルギー資源の問題解決が人類全体のテーマとなる中で、当社の社会的使命と責任はさらに大きくなっています。
当社がこれからの社会に貢献していくためには、培ってきた電気を蓄える・使う技術の更なる革新とともに、それらの技術を社会インフラとして広く実装・運用していくことが重要です。エネルギーデバイスの開発・製造・販売から、エネルギーを社会全体で使いこなすためのエネルギーマネジメント、さらにその先にあるエネルギー資源循環にまで視野を広げ、サステナブルな社会の実現に貢献して参ります。
カーボンニュートラルの潮流を時代の変節点と捉えており、急激に市場環境が変化する中、2035年に向けた長期ビジョン「Vision2035」を策定しました。Vision2035で「2035年のGSユアサのありたい姿」を示した上で、実現に向けた変革のための土台作りの期間として、2023年度から2025年度までの3年間の第六次中期経営計画を策定しています。第六次中期経営計画で挙げる事業構造変革に向けた諸施策を実行することが当社の課題であると認識しています。
Ⅱ.事業別の対処すべき課題
1.自動車電池事業
需要変動への迅速な対応と在庫削減を両立する供給体制を構築するとともに原材料価格などの適正な売価反映による収益率の向上を図ります。また、中国事業の抜本的見直しを推進する一方、ASEAN拠点の強化による利益の最大化に取り組み、選択と集中による将来に向けた経営体制の変革と収益の強化を図って参ります。
2.産業電池電源事業
常用分野において次世代の成長を取り込む事業基盤を構築すべく長期的な社会インフラビジネス拡大に向けた準備を進めるとともに、非常用分野においてはこれまでのビジネスモデルを拡張したサービスの事業化や顧客への更なる付加価値提供を通して収益性向上を図ります。また、海外市場における製品ラインアップ拡充による競争力の強化に取り組みます。
3.車載用リチウムイオン電池事業
ハイブリッド車用電池の更なる増産体制の構築ならびに収益性の向上を図るとともに、BEV用電池については本田技研工業㈱との共同研究による高容量・高出力な電池の開発、生産/供給体制の整備に取り組んで参ります。
当社といたしましては、品質重視の基本姿勢に基づいた事業運営によりお客様に安心と信頼を提供するとともに、「革新と成長」の企業理念のもと、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に向けた事業基盤の構築に努めて参ります。
- 検索
- 業種別業績ランキング