ジーエス・ユアサ コーポレーション 【東証プライム:6674】「電気機器」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 全般的なサステナビリティ課題への対応
①ガバナンス
当社グループは、グループ全体におけるサステナビリティへの取り組みを中長期的かつ多角的に推進するために、当社取締役会の監督のもと、サステナビリティ推進委員会を中心とした体制を構築しています。
本体制では、当社取締役社長が「サステナビリティ推進最高責任者」としてグループ全体のサステナビリティへの取り組みを統括し、当社グループにおける経営上の重要な意思決定を行う当社取締役会を中心としたコーポレート・ガバナンス体制がグループにおけるサステナビリティ経営の適切性を統括管理しています。また、グループの業務執行における意思決定機関の中心的存在である中核事業子会社(㈱GSユアサ)にサステナビリティ課題全般に関する協議、立案、推進を行う会議体(サステナビリティ推進委員会)を設置して、グループ全体におけるサステナビリティ経営への取り組みを推進しています。
サステナビリティ推進委員会は、重要なサステナビリティ課題の解決に向けた中長期的な取り組みを推進する役割を有する役員(コーポレートコミュニケーション担当役員)を委員長とし、主要な事業部門やグループ会社の責任者などによるメンバーで構成されています。本委員会では、各部門やグループ会社が取り組むべきサステナビリティ課題に関するリスク及び機会への対応状況などを管理しています。
本委員会で協議した重要事項(サステナビリティに関する方針の制改訂、重要なサステナビリティ課題に関するリスク・機会への対応など)については、取締役会(当社、中核事業子会社)の決議を経て、グループ全体に展開しています。また、当社グループに関するサステナビリティ情報を社外に公表する際には、当該情報のレビュー及び承認を取締役会で実施しています。
サステナビリティ推進体制
コーポレート・ガバナンス体制の詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
②戦略
当社グループは、当社グループの不変的な価値観を示した企業理念を基盤としたサステナビリティ推進プロセスを運用することによって、企業価値とステークホルダー満足度を向上させることを目指しています。
当社グループでは、企業理念を実践するために、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指す方向性を示したサステナビリティ経営方針を策定しています。本方針では、ステークホルダーとの対話を重視し、サステナビリティ課題の解決への貢献や強固な事業基盤を保持する旨をコミットメントしています。
サステナビリティ経営方針の達成に向けては、中長期的な事業戦略プロセス(サステナビリティ課題を考慮した長期ビジョンの達成に向けた中期経営計画など)を運用しています。また、本方針の達成に向けて制定した従業員の行動指針(以下、CSR方針)に関連するサステナビリティ課題への取り組みを推進しています。いずれも、ステークホルダーのニーズ・期待及び社会・環境・経済に関する課題を考慮に入れた上で、社会及び当社グループの経済的な成長と持続性を確保するための事業計画を策定しています。また、サステナビリティ課題に関連する重要なリスクや機会への対応状況を適切に分析・評価し、必要な計画の見直しを行うことで、サステナビリティへの取り組みに対する継続的改善を図っています。なお、CSR方針の実践に向けては、責任ある企業行動における具体的な行動基準を明確にしたCSR行動規範を策定して、従業員に周知しています。
サステナビリティ推進プロセスの概要
CSR方針に関連するサステナビリティ課題への取り組みの概要
●公正、透明かつ健全な事業活動の推進と腐敗の防止
●人権の尊重
●適正な労働環境の維持、向上
●安全、安心な製品、サービスを提供する責任の遂行
●地球環境の保全
●地域社会との共生
●サプライチェーンにおける社会的責任活動の推進
企業理念、サステナビリティ経営方針、行動指針の詳細は、「当社グループHP(https://www.gs-yuasa.com/jp/company/philosophy.php)」をご参照ください。
長期ビジョンの詳細は、「当社グループHP(https://www.gs-yuasa.com/jp/ir/plan.php)」をご参照ください。
CSR方針に関連するサステナビリティ課題への取り組みの詳細は、「当社グループHP(https://www.gs-yuasa.com/jp/csr/)」をご参照ください。尚、2023年8月末(日本語)と2023年9月末(英語)にサステナビリティサイトの更新を予定しております。
③リスク管理
当社グループは、サステナビリティ経営方針を達成するための行動指針(CSR方針)に係るリスク・機会を特定し、事業及び社会への影響を評価してCSR方針に関連する重要なサステナビリティ課題(マテリアリティ)を明確にしています。また、事業基盤の強化や企業価値の向上などの観点を考慮した上で、マテリアリティに対応する事業計画(マテリアリティ対応計画)を策定し、計画の進捗状況を図る経営指標及び目標を設定しています。なお、マテリアリティ及びマテリアリティ対応計画の内容については、当社グループのサステナビリティを推進する会議体(サステナビリティ推進委員会)が、ステークホルダーのニーズ・期待やサステナビリティ課題などを考慮して、定期的に見直して決定しています。また、CSR方針に係る重要なリスクについては、当社グループのリスク管理システムを活用して、適切なリスク対応を実施しています。
当社グループは、マテリアリティを長期ビジョンや中期経営計画に組み込んだビジネスプロセスを運用することにより、財務・非財務の両面で経営の質を向上させ、事業と社会の持続可能な成長を目指しています。
長期ビジョン、中期経営計画の詳細は、「当社グループHP(https://www.gs-yuasa.com/jp/ir/plan.php)」をご参照ください。
マテリアリティの特定プロセス
●ステップ1:CSR方針に係るリスク及び機会の抽出
サステナビリティ経営方針に基づいて策定した中期経営計画の重要課題を考慮に入れて、CSR方針に係るリスク及び機会を抽出しています。リスク及び機会を抽出する際には、責任ある企業行動に係る国際的なガイドラインを参考にしています。
●ステップ2:CSR方針に係る重要なリスク及び機会の特定
ステップ1で抽出したリスク及び機会に対するスコアリング評価を実施して、事業影響の大きなリスク及び機会を特定しています。次に、事業影響の大きなリスク及び機会に対して、当社グループの事業活動が社会に与える影響を評価して、CSR方針に係る重要なリスク及び機会を特定しています。
CSR方針に係る重要なリスク及び機会を特定する領域(CSRの重点領域)
●ステップ3:マテリアリティの決定
ステップ2で特定したリスク及び機会を分析して、CSR方針に関連する重要なサステナビリティ課題(マテリアリティ)を決定しています。なお、マテリアリティの適切性を確保するために、外部有識者などのステークホルダーの意見を取り入れて、マテリアリティを決定しています。
④指標及び目標
当社グループは、2023年度を初年度とする中期経営計画を展開する際に、当該計画におけるサステナビリティ課題を組み込んだ新たなマテリアリティ対応計画を策定しました。2022年度のマテリアリティ対応計画の総括やマテリアリティの見直しを行った上で2023年度以降のマテリアリティ対応計画を策定しています。本計画では、指標や目標を設定してサステナビリティ課題における社会への影響を管理するだけでなく、事業への影響を把握する財務的な指標を用いて計画の達成状況を評価しています。
マテリアリティについては、測定可能な目標管理や管理基準に基づく運用管理などを実施して、継続的な改善や効果的な維持管理を図っています。なお、策定した計画内容については、サステナビリティ課題やステークホルダーのニーズ・期待の変化に応じて、必要な見直しを行っています。
当社グループのマテリアリティに対応する計画の概要と本計画が社会及び事業に及ぼす影響については、「当社グループHP(https://www.gs-yuasa.com/jp/csr/materiality.php)」をご参照ください。尚、2023年8月末に更新を予定しております。
(2) 気候変動への対応
当社グループは、気候関連課題が重要な経営課題の1つであると認識しており、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を2019年12月に表明し、TCFDフレームワークに基づく気候関連の情報開示に取り組んでいます。
詳細は、当社グループHP(https://www.gs-yuasa.com/jp/ir/tcfd.php)をご確認ください。
①ガバナンス
当社グループでは、中核事業会社である㈱GSユアサにおいて、気候変動への対応策を立案・実施しており、当社(㈱ジーエス・ユアサ コーポレーション)は取締役会において、㈱GSユアサから定期的にこれらの進捗の報告を受け、必要に応じて指導するなどし、グループ全体を統括しております。
㈱GSユアサでは、環境関連の方針/目標や重要項目は、サステナビリティ推進委員会で立案/協議され、取締役社長が責任者を務める経営ヒアリング・経営会議へ報告されます。このようなガバナンスの下、これまでに、「TCFD提言」への賛同や、「GY環境長期目標2030」を公表し、気候関連課題への取組みを進めてきました。また、2023年4月に発表した「Vision2035」にて2050年カーボンニュートラル宣言を行いました。
②戦略
当社グループでは、2021年度より㈱GSユアサの各事業部及び本社部門によるプロジェクトチームを発足し、全社横断的にシナリオ分析を実施しました。シナリオ分析では、1.5℃及び3℃の気温上昇を想定し、IPCCやIEA等の国際機関のシナリオを参照しています。また、シナリオ分析の終了年は、短期(2025年)、中期(2030年)、長期(2050年)と設定しました。
シナリオ分析実施の結果、例えば、1.5℃シナリオにおける重要な移行リスクとして、「炭素税の上昇、再エネ導入対応に伴うコスト増」、「自動車市場の変化(ガソリン車市場の縮小、電動車市場の拡大)」を特定しています。また、3℃シナリオにおける重要な物理的リスクとして、「風水害による施設損害、事業停止による利益損害の増加」、「激甚災害対策のための非常用電源の需要拡大」を特定しています。また、特定した重要なリスク・機会に対して、対応策を検討し取組を進めています。
2023年度は気候関連リスク・機会の一部に対する定量的な財務影響評価を開示しました。
気候変動によるリスクを完全に予測することは困難ではありますが、1.5℃、3℃それぞれのケースにおけるリスク・機会を認識し、適切に対応することで、レジリエンスを高めてまいります。
③リスク管理
当社グループでは上記ガバナンス体制の下、以下のとおり、気候関連のリスク・機会の特定及び評価を実施しています。
また、シナリオ分析の実施により特定した重要なリスクと機会は、上記のガバナンス体制の下で管理しています。
④指標及び目標
当社グループでは、2021年5月に「GY環境長期目標2030」(2030年度CO2排出量を2018年度比30%以上削減)を公表し、CO2の削減を推進しています。そして、2050年までにカーボンニュートラル達成を目指します。
また、2022年3月にはインターナルカーボンプライシング(ICP)制度の導入を公表しています。価格設定は8,600円/t-CO2として、CO2排出量に影響を及ぼす設備投資へ活用し、事業活動におけるCO2削減を推進します。
(3) 人的資本・多様性への対応
当社グループが大切にしていることは、すべての現場で働く人材が持つ、多様な価値観、経験、知識、能力を最大限に活かし、知恵を出し合い、新しい価値を創造し続けることです。
中長期的な組織力を維持向上し競争力を高め、想定外の変化に耐え得る柔軟性と強靭性を確保し続けるために、組織の改善と人的資本の向上を図っています。また、一人ひとりの個性や能力を活かし、やりがいを持って働き続けられる職場環境の整備に取り組んでいます。
①ガバナンス
当社グループでは、中核事業会社である㈱GSユアサにおいて、人的資本・多様性への対応を立案・実施しており、当社(㈱ジーエス・ユアサ コーポレーション)は取締役会において、㈱GSユアサから定期的にこれらの進捗の報告を受け、必要に応じて指導するなどし、グループ全体を統括しております。
㈱GSユアサでは、人的資本関連の方針/目標や重要項目は、サステナビリティ推進委員会で立案/協議され、取締役社長が責任者を務める経営ヒアリング・経営会議へ報告されます
②戦略
人材育成方針
当社グループの人材戦略は、人的資本のさらなる向上を図り「自律型人材」を育成し、多様な活躍を推進することです。DE&I(Diversity,Equity&Inclusion)をその基本の考えとして位置づけ、全社一丸で推進しています。
(a)自律型人材の育成
当社グループでは、現場が企業価値を生み出すエンジンであり、その主役は現場で働く従業員であると考えています。そのために、最善の人材育成の場である日常の活動現場では、課題管理制度を中心としたOJT(On-the-Job Training)を通じて、自律型人材の育成に取り組んでいます。
また、階層別研修や自由参加型研修などのOff-JT(Off-the-job Training)によって、リーダーシップ及びマネジメント能力の向上やキャリア開発の促進を図っています。「階層別教育体系グランドデザイン」に基づき、階層別研修とビジネススキル系研修を体系化しています。
●階層別研修の特徴
・マインドメッセージを軸にした教育プログラム:役割認識、能力・スキル向上のベースであるマインドセットを重視
・役割に応じたコミュニケーションの量的、質的な変革を重視:コーチングスキルの強化、心理的安全性を高める環境づくり
・環境変化に応じた柔軟な企画:毎年、環境変化を踏まえプログラムを見直し
◆人材育成の基本
◆研修体系
区分 | 研修名 |
階層別 | ●新任部長研修、●マネジメント研修(管理職登用後4年目)、●新任課長研修、●新任係長・リーダー研修、●キャリア・アップ研修(入社6年目)、●パワー・アップ研修(入社4年目製造職・事務職)、●スキル・アップ研修(入社3年目)、●新入社員研修、●新入社員フォロー研修、●新入社員サポーター研修、●キャリア入社者研修、●キャリア開発研修 |
ビジネススキル | ●ロジカルコミュニケーション研修、●ファシリテーション研修、●タイムマネジメント研修、●コーチング研修 ●英文Eメールライティング研修、●品質管理 (QC) 講座 |
自己啓発 | ●語学オンラインレッスン、●通信教育・オンライン講座、●外部技能講習、●外部技術研修 |
資格取得 | ●ビジネス実務検定®(外部)、●ビジネス会計検定®(外部)、●品質管理検定、●機械保全技能検定 |
グローバル人材育成 | ●海外実習派遣制度(駐在候補者の養成)、●海外赴任前研修(語学、マネジメントスキルなど)、●次世代経営者育成研修 |
DE&I | ●女性リーダー・キャリアアップ研修、●DE&I研修(管理職)、●リーダーシップ強化プログラム |
◆人材育成に関する研修時間(2022年度)
項目 | 区分 | 平均研修時間 | 総研修時間 |
性別 | 男性 | 5.09 | 16,005 |
女性 | 7.75 | 4,085 | |
合計 | 5.47 | 20,090 | |
従業員区分 | 正規雇用労働者 | 5.85 | 20,054 |
有期労働者 | 0.15 | 36 | |
合計 | 5.47 | 20,090 |
※㈱GSユアサにおける人事部が主催する研修の実績
※対象期間は2022年4月から2023年3月まで
※正規雇用労働者には、他社への出向者を含み、他社からの出向者は除きます。
※有期労働者には、契約社員、再雇用社員、嘱託社員を含みます。(派遣社員は除く)
(b)経営戦略と人事戦略の連動
激しい変化の中でますます先が見えにくい事業環境にあって、今後も持続的に成長し社会に新しい価値を提供し続けるためには、変化に対応できる「しなやかさを持つ人材と組織の確保」が必須だと考え、次のことに取り組みます。
●事業戦略に沿った人材要件の整備、適時適量・適材適所の人材確保・配置を実施
●従業員の保有スキル・能力・経験等を見える化するためタレントマネジメントを推進
●高度専門人材のキャリア採用増、M&Aによる転籍者増、従業員の就労意識変化に対応
●現行メンバーシップ型との併用による最適なしくみを構築するため、ジョブ型要素を導入
●DE&Iの推進、人材の多様性の確保
DE&Iの推進については、「当社グループHPのサステナビリティサイト(https://www.gs-yuasa.com/jp/csr/working_env.php)」にて開示しています。尚、2023年8月末(日本語)と2023年9月末(英語)にサステナビリティサイトの更新を予定しております。
<経営戦略としての取組>
・マテリアリティ(重要なサステナビリティ課題)の事業戦略への組み込み
マテリアリティの一つとして、「多様性の尊重」に取り組んでおり、「女性管理職の割合」と「総合職に採用した新卒者の女性割合」をKPIに設定しています。当社グループは、マテリアリティを中期経営計画に組み込んだビジネスプロセスを運用することで、財務・非財務の両面で経営の質を向上させ、事業と社会の持続可能な成長の実現を目指しています。事業戦略に反映させるため、事業への影響度と事業活動が社会に与える影響度を分析・評価し、ステークホルダーのニーズ・期待や社会課題を考慮した上でマテリアリティを策定しています。
・経営におけるディスカッション
女性活躍推進のロードマップとKPIを定め、取り組みと実績を社内外に公表、経営幹部が出席する会議で定期的にディスカッションし、計画と活動状況を取締役会で報告しているほか、投資家からのESGに関する意見についても取締役会へフィードバックしています。
<KPⅠ設定の背景>
現在女性幹部社員は社外取締役の1名であり、意思決定における女性の参画促進と幹部社員となりうる人材の積極的な育成を実施するため、女性管理職割合をKPIに設定しました。
女性管理職割合を継続的に向上させるために解決すべき課題として、候補者が不足している現状があります。そのため従業員の女性割合を向上させること(現状は14.7%)、及び女性が活躍できる職場の拡大や個人が持つ多様な能力を発揮できる環境作りに注力し、中長期的な育成方針のもと管理職候補を育成し続けることを念頭に、女性の採用を強化すべく、新卒採用割合についてKPIを設定しました。
<KPⅠ達成にむけた取り組み>
・女性管理職の割合
(ア)女性活躍推進の全社活動を主導する「GSユアサみらいプロジェクト」を2018年に発足
(イ)女性取締役と女性管理職の交流会を開催
(ウ)女性リーダー社員を対象としたキャリアアップ研修の開催
(エ)幹部社員選抜研修プログラムへの女性従業員の参加促進
・総合職に採用した新卒者の女性割合
(ア)女性に特化した会社説明会や採用イベント実施による、当社グループ認知度の向上
(イ)採用ウェブサイトにおける、当社グループで活躍する女性従業員の積極的な紹介
社内環境整備方針
当社グループでは、誰もがその能力を十分に発揮し、心身ともに健康でいきいきと働き続けることが重要であると考え、働きやすさや働きがいを重視した取り組みを推進しています。従業員のメンタルヘルスとエンゲージメントを向上させる取り組みを通じて、優秀な人材の確保や労働生産性の向上による企業競争力の強化を図っています。
(a) メンタリティ・マネジメント診断の実施
2021年度からメンタリティ・マネジメント診断を導入し、従業員と組織の状態を定期的に測定しています。エンゲージメント(仕事や組織への熱意)とメンタルヘルスを掛け合わせたメンタリティ・マネジメント分析により従業員と組織の状態を年に1回測定し、結果を用いた組織改善活動のPDCAを推進しています。エンゲージメントとメンタルヘルスの双方の視点から診断し課題を明確にすることで、①従業員のメンタルヘルス不調を未然に防ぎ、エンゲージメントの向上をはかること、②組織の現状と課題を客観的指標で把握し、バランスのとれた改善活動による組織の活性化を狙いとしています。
今後も定期的に実施する本診断の結果を検証し “働きやすさ“と”働きがい”を重視した環境を整え、いきいきとやりがいをもって働ける職場づくりを推進します。
(b) 仕事と育児・介護の両立支援制度整備
従業員が育児や介護等に参加しやすい環境づくりを目指し、出産・育児、介護等に関する支援制度を整備しています。
マネジメント層に対する階層別研修の機会などを活用して周知徹底を図り、支援制度を男女問わずに利用できる職場づくりを目指しています。
●「仕事と育児の両立支援ハンドブック」を上司向けと部下向けに発行し、全従業員へ配布
●仕事と育児の両立に関する情報交換会の開催
(c) 健康経営への取組
企業理念である「社員と企業の革新と成長」を実現するために、すべての従業員が心身ともに健康な状態で業務を遂行し、最大のパフォーマンスを発揮できる土壌を整えることが重要と考えています。経営トップである当社社長が制定した健康経営方針に基づいて、すべての従業員及びその家族の健康管理を全社的に推進しています。
<健康経営方針>
GS YUASAは、すべての従業員と企業の「革新と成長」の実現のために、健康保険組合と連携しながら、従業員及びその家族の健康に向き合い、従業員一人ひとりがいきいきとやりがいをもって働けるよう「健康づくり」を推進します。
●生活習慣病やメンタル疾患の発症及び深刻化の予防に努めます。
●誰もがその人らしく働けるよう、仕事と治療の両立を支援します。
●健康を維持、増進するための健康づくりを推進します。
・生活習慣病の予防
・メンタル不調者の早期発見と対処及び重症化の予防
・「がん」の早期発見及び早期対処
・労働時間の適正化、ワークライフバランスの確保
・女性特有の疾病や症状に対する認識向上と予防
・感染症対策
③指標及び目標
当社グループでは、上記において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、以下の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針
・DE&Iの推進、人材の多様性の確保
◆女性活躍推進の施策に関する重要な管理指標
| 目標 (2025年度) | 実績 | ||||
2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | ||
労働者に占める女性の割合(%) | 17以上 | 13.3 | 13.5 | 13.6 | 14.1 | 14.7 |
新卒総合職採用に占める女性割合(%) | 毎年30以上 | 21.3 | 24.1 | 19.6 | 27.4 | 21.2 |
管理職に占める女性の割合(%) | 6以上 | 2.4 | 2.5 | 2.8 | 3.5 | 3.9 |
リーダーに占める女性の割合(%) | 12以上 | (*1)7.7 | 9.1 | 9.9 | 8.9 | 9.7 |
※㈱GSユアサにおける正規雇用労働者の実績
※正規雇用労働者には、他社への出向者を含み、他社からの出向者は除きます。
(*1)2018年度のみ係長も含む実績
社内環境整備方針
(a) メンタリティ・マネジメント診断の実施
◆メンタリティ・マネジメント診断の重要な管理指標
項目 | 目標 | 実績 |
エンプロイーエンゲージメント | 53.9 | 49.0 |
ストレス反応 | 53.0 | 49.7 |
ワークエンゲージメント | 53.9 | 50.0 |
メンタルタフネス度 | 54.0 | 50.4 |
※㈱GSユアサにおける正規雇用労働者の実績
※正規雇用労働者には、他社への出向者を含み、他社からの出向者は除きます。
※数値は偏差値を表しております。
※エンプロイーエンゲージメントは、組織に対する自発的な貢献意欲を表しております。
※ワークエンゲージメントは、主体的に仕事に取り組んでいる心理状態を示しております。
※メンタルタフネス度は、ストレス反応・エンゲージメントの双方に相関する指標です。メンタルタフネス度を高めるとストレス耐性とエンゲージメントが向上します。
(b) 仕事と育児・介護の両立支援制度整備
◆男性の育児休業取得率 管理指標
区分 | 目標 | 実績 |
男性の育児休業取得率(%) | 100 | 45.4 |
※㈱GSユアサにおける正規雇用労働者の実績
※正規雇用労働者には、他社への出向者を含み、他社からの出向者は除きます。
◆育児支援制度の活用状況(育児休業)
年度 | 女性 | 男性 | ||||
取得者数(人) | 取得率(%) | 復職率(%) | 取得者数(人) | 取得率(%) | 復職率(%) | |
2018 | 15 | 100.0 | 100.0 | 4 | 3.6 | 100.0 |
2019 | 18 | 100.0 | 100.0 | 3 | 2.7 | 100.0 |
2020 | 14 | 100.0 | 100.0 | 9 | 9.1 | 100.0 |
2021 | 21 | 100.0 | 100.0 | 27 | 22.5 | 100.0 |
2022 | 15 | 93.8 | 100.0 | 49 | 45.4 | 100.0 |
※㈱GSユアサにおける正規雇用労働者の実績
※正規雇用労働者には、他社への出向者を含み、他社からの出向者は除きます。
(c) 健康経営への取組
◆「健康づくり」に対する目標値及び実績値
区分 | 項目 | 目標値 (2025年度) | 実績値 | ||||
2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |||
定期健康診断 | 受診率(%) | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 |
有所見率(%) | 30以下 | 37 | 35 | 35 | 33 | 38 | |
有所見者受診率(%) | 70以上 | 59 | 63 | 59 | 66 | 68 | |
ストレスチェック | 受診率(%) | 100 | 93 | 94 | 94 | 93 | 90 |
高ストレス者割合(%) | 10以下 | 9 | 9 | 8 | 8 | 10 | |
総合健康リスク(%) | 90以下 | 89 | 87 | 86 | 83 | 83 | |
喫煙対策 | 喫煙率(%) | 20以下 | 23 | 22 | 22 | 21 | 20 |
婦人科検診 | 受診率(%) | 100 | 55 | 58 | 62 | 56 | 60 |
大腸がん検診 | 受診率(%) | 100 | 65 | 67 | 67 | 80 | 77 |
※㈱GSユアサにおける正規雇用労働者の実績
※正規雇用労働者には、他社への出向者を含み、他社からの出向者及び海外駐在員は除きます。
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