企業ジェイテクト東証プライム:6473】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは企業を「社会貢献の器」と捉えており、「良質廉価」を追求し、安定した納税と雇用、環境への配慮にも取り組み、事業活動を通じて社会を支え続け、人々に幸せを届けることが最大の社会貢献であると考えております。

そのような事業活動を行うにあたっての基礎となるのが、当社グループ全員が共有すべき行動指針である「ジェイテクトの基本理念」であります。

この「ジェイテクトの基本理念」には、「地球のため、世の中のため、お客様のため」にできることを、当社グループ従業員一人ひとりが本気で考え、仲間との対話を通じ、全員参加で、絶え間無い改善を続けることにより、お客様に選び続けていただける「No.1 & Only One」を目指すこと、そして、安全も品質も取り返しのつかない命に関わることであるため優先順位は「安全第一・品質第二」、という想いを込めております。

 


 当社グループ全員が「ジェイテクトの基本理念」を日々実践できるよう、理解・浸透活動に注力しております。

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社グループは損益分岐点売上比率を経営上の目標の達成状況を判断するための最も重要な指標とし、売上に左右されない体質づくりに取り組んでおります。また、経営状況を把握する指標として、売上収益、事業利益、事業利益率、棚卸資産回転月数、NET DEレシオ、ROA及びROE等の実績を用いております。

(3) 長期的な会社の経営戦略

社会を取り巻く環境として、地球温暖化等に代表される環境問題やエネルギー資源の枯渇、新興国の経済発展・人口増加に伴う水・食料の不足、先進国での高齢化等、様々な課題が顕在化しております。各産業分野で社会の持続的な成長に向けてテクノロジーにより社会課題の解決が図られている中で、当社グループの売上収益の約8割を占める自動車産業においても、100年に一度の大変革期と言われているとおり、自動運転や電動化等CASEに代表される技術革新が急速に進んでおります。環境規制は更に強化され、カーボンニュートラルに向けた再生エネルギーの活用や水素社会の実現に向けた取組みも着実に進んでおります。

これらの取り巻く環境の変化に対応し、社会課題の解決を通して企業を成長させるため、2030年の目指す姿及び、その実現に向けた「長期・中期経営計画」を2021年4月に策定いたしました。

<2030年の目指す姿>

・新領域:ジェイテクトグループシーズの活用、トヨタグループ連携で勝ち抜く

・既存事業:競争力を強化し、事業の更なる成長を図る

<中期経営計画>

2030年までの10か年を、3年、3年、4年の三期に分け、第一期中期経営計画期間に当たる2021~2023年度は、「体質強化の3年」と位置付け、事業部間・グループ間のあらゆる壁を壊すとともに損益分岐点にこだわり継続的に収益力向上に取り組みました。その成果として赤字体質から脱却し2020年度以降、右肩上がりの業績をあげることが出来ました。(事業利益 2020年度:159億円 2021年度:423億円 2022年度:626億円 2023年度:728億円)

 次の第二期中期経営計画(2024~2026年度)は「既存事業の成長と新規事業の育成」に取り組みます。ジェイテクトグループの最大の強みは「豊富なシーズ」と「高い固有技術力」であります。それらの強みを掛け合わせ、既存の製品・サービスの付加価値を更に高めるとともに「やるならNo.1 & Only One」をキーワードに新たな価値を創出してまいります。

 そのために必要なのは、「ジェイテクトの基本理念」を実践出来る人づくり、仕組みづくりであります。ジェイテクトがめざす年輪経営の実現に向けこれからも継続して取り組んでまいります。

(4) 経営環境

 当連結会計年度の事業環境は、世界的なインフレ進行に対する各国の金融引き締めの影響が広がることに伴う景気後退への懸念、中国の経済成長鈍化や各地域での軍事衝突に起因するエネルギー価格の高騰リスク等、先行き不透明な状況が継続するなかでも、自動車の生産回復等により景気は緩やかな回復基調にありました。

(5) 優先的に対処すべき課題

 当社は、軸受等の要素部品、工作機械という「機械をつくる機械」をともに扱うユニークな会社として「地球のため、世の中のため、お客様のため」に、社会課題やお客様の困りごとを解決することを目指しております。

「体質強化の3年」と名付けた2021年度から2023年度の第一期中期経営計画において、損益分岐点売上比率を改善させ、如何なる環境下でも黒字を確保できる体質の実現に向けて大きく前進いたしましたが、その先にある「既存事業の成長と新規事業の育成」、「刈取りと飛躍」の達成にはまだ多くの課題が山積しております。

 当社グループの最大の強みは、シーズの幅広さと、世界一、日本一、業界随一といったNo.1の高い技術力であり、それらを組み合わせれば社会課題やお客様の困りごとの解決に貢献できると考えております。しかし、現在はその強みを活かしきれておらず、シーズを組み合わせて十分なシナジーを発揮するには至っておりません。これを実現する仕組みの構築が第二期中期経営計画における最大の課題であると考えております。

 第一期中期経営計画においても、真の「One JTEKT」を掲げ、事業部間・グループ間のあらゆる壁を壊すことに注力してまいりました。その結果、社内、グループ内のコミュニケーションは徐々に改善されてきており、No.1、Only Oneと呼べる製品を数多く生み出してまいりました。今後は、この動きを更に加速させるとともに、互いの強みを認識し、活かし合うことで、お客様へのソリューションをスピーディに提案できる仕組みを構築してまいります。

 一方で、時代の変化に対応するために様々な取組みを進める中で、新しいことにチャレンジするためには、既存の業務を効率化して余力を生み出していく必要があります。「なぜその仕事を行っているのか」という目的に立ち戻って考えることでムダを徹底的に省いた上で、業務のプロセスを整流化し、デジタル技術を最大限に活用してシステム化を進めることで大幅な効率化を実現し、課題解決に振り向ける時間の最大化を図ってまいります。

 そして、これらを実際に行っていくのはグループの従業員一人ひとりであります。人の成長無くして課題の解決は実現できません。「ジェイテクトの基本理念」を軸として、それを実践できる「人づくり、仕組みづくり」に継続して取り組んでまいります。

 現状に満足せず、地球のため、世の中のため、お客様のために絶え間無く改善をしていける人財が増え、自ら課題を創出し、その解決に向けて自律的に取り組むようになれば、当社グループの明るい未来が拓けてくると信じ、10年後、20年後もグループの全従業員が笑顔で安心して働ける会社であり続けるために世界一(No.1 & Only One)にこだわり、「One JTEKT」で邁進してまいります。

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