企業サンクゼール東証グロース:2937】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) サステナビリティ

 当社グループは、「愛と喜びのある食卓をいつまでも」というコーポレートスローガンを掲げて、当社の事業活動により、より多くの人が「愛と喜びのある食卓」を実現できるように取り組んでいます。そして、この「愛と喜びのある食卓」を長期持続的に実現していくために、サステナビリティへの取り組みを重要な経営課題と位置付けています。当社グループは、コーポレートスローガンに掲げる当社グループの存在意義に基づき、事業戦略の中にサステナビリティ戦略がしっかりと組み込まれ、「社会の持続可能性」と「企業の持続的な成長」が同じ目線で追求されている状態をつくり、中長期的な企業価値向上に取り組んでまいります。

① ガバナンス

 当社グループは、サステナビリティに関する取り組みを通して「事業機会の創出」と「社会課題の解決」を推進するために、グループ全体のガバナンス体制を構築しております。具体的には、当社グループは、中期経営計画の中にサステナビリティに関する重要課題の解決に取り組むことを盛り込み、取締役会で承認を行っております。その上で、代表取締役社長が中心となり、全社一体で重要課題の解決に取り組んでおります。

 なお、当社グループは、2023年5月23日にサステナビリティ委員会を設置しております。サステナビリティ委員会は、代表取締役社長が委員長を務め、取締役、各部長及び重要な業務の責任者を中心に構成されております。原則として月1回開催されており、サステナビリティに関する基本方針の策定、重要課題の特定、目標設定と進捗管理、推進体制及び情報開示に関する事項等の審議を行い、定期的に取締役会に対して報告及び提案を行ってまいります

② 戦略

 当社グループでは、7つの重要課題(マテリアリティ)を特定し、それぞれの課題に対して以下の取組みを推進しております。

a.容器リサイクル、サーキュラーエコノミー、脱プラスチック

 当社グループは食品製造企業として、長野県上水内郡飯綱町にある食品工場で製造する商品において、リサイクル可能なガラス瓶の活用を推進し、紙資源及びプラスチック資源の削減に取り組んでおります。当社では、ガラス瓶を主体とする商品に注力しており、ガラス瓶の特長として、地球の砂から作られ、食品の保存性や安全性に優れている点があります。ガラス瓶は何度でもリサイクル可能であり、容器リサイクル法に準拠してガラス瓶のリサイクルに積極的に取り組んでいます。また、包材の切り替えにより紙資源及びプラスチック資源の利用削減を進めており、紙製封印シールやプラスチック製シュリンクキャップに代わりセーフティボタン付きツイストキャップを導入しています。さらに、ポリ手提げ袋をバイオマス混合素材へ変更することにより、ポリエチレンの削減に貢献しています。

b.気候変動対策、サプライチェーン全体のカーボンニュートラル

 当社グループは日本政府の地球温暖化対策計画を踏まえ、サプライチェーン全体の省エネルギー対策とCO2排出量削減に取り組んでいます。工場での使用電力においては、中部電力ミライズのCO2フリー電気「Greenでんき」を活用しています。この取り組みにより、実質的なCO2ゼロの状態を目指しており、年間の使用電力量に対してCO2排出量の削減効果が見込まれます。また、「Greenでんき」の料金の一部は再生可能エネルギーの開発や維持メンテナンスに活用され、再生可能エネルギーの普及拡大にも貢献しています。

c.DE&I、サプライチェーン全体のWell-being

 当社グループでは、多様な背景を持つ全従業員(パートナー)が安心して働ける環境を整備するために努力しています。その一環として、「職場いきいきアドバンスカンパニー」認証を取得しており、仕事と家庭の両立や雇用の安定に向けた制度導入や働き方改革を推進しています。また、女性活躍推進にも力を入れており、女性が働きやすい環境づくりを実施しています。全社的な研修会やヒアリングを通じて、女性の家庭と仕事の両立に関する取り組みを行っています。

d.地域経済の発展

 当社グループは、事業活動を通じた地域経済の活性化に取り組んでおり、地域資源を活用した食品産業の振興や地域連携協定を通じて地方創生と社会貢献に貢献しています。

 イ.飯綱町産りんごのシードル・蒸留酒づくり

 当社の本社がある長野県上水内郡飯綱町のりんごを活用し、世界に誇れるシードルや蒸留酒(ブランデー)の製造に取り組んでいます。地元の生産者と協力し、品種や製造方法にこだわりながら製品化しています。

 ロ.当社ブランドを通じた全国各地の生産者との取組み

 全国各地の生産者と共同開発し、地域のこだわりを反映した食品を製造・販売しています。地方の繁栄を創出し、地域活性化に貢献することを目指しています。

 ハ.地域とのパートナーシップ協定

 島根県や奈良県とのパートナーシップ協定を締結し、地域の産業振興や地域連携を推進しています。島根県では食品製造事業者の支援や販路拡大、奈良県では県産商品の販売や県産食材の活用を通じて地域の魅力を広く紹介しています。

e.フードロス低減

 当社グループは、世界中で食べられずに廃棄される食品の問題を重視し、廃棄食品の削減に取り組んでいます。

 イ.アウトレット店舗の取り組み

 当社グループは、アウトレット店舗において「売りきる」取り組みを推進しています。訳あり商品を明示的に値引き販売し、消費者にフードロス低減の重要性を伝えることを目指しています。今後は、店舗での賞味期限切れによる廃棄金額をゼロ円にすることを目標に、フードロス低減を更に推進していきます。

 ロ.ドライブスルー販売

 コロナ禍で店舗休業や在庫の販売が制限された際には、信濃町オフィス周辺や近隣地域のスペースを利用してドライブスルー販売を行いました。これにより、消費者は安全なお買い物が可能であり、予想外の食品ロスを最小限に抑えることができました。現在も不定期でドライブスルー販売を実施し、地域の方々に楽しんでいただいています。

f.森林保全と生物多様性

 当社グループは、「サンクゼールの森」の森林保全活動や一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団の支援を通じて、地域の自然共生型社会づくりを推進しています。

 イ.「サンクゼールの森」における森林保全活動

 当社がオフィスを構える信濃町センター(長野県上水内郡信濃町)周辺に広がる「サンクゼールの森」では、毎年信州大学教育学部森林生態学研究室の協力を得て、森林整備や定点的な調査活動を行っています。

 ロ.山階鳥類研究所による飯綱町の自然環境調査

 当社の本社がある長野県上水内郡飯綱町の周辺では、山階鳥類研究所との協力により、鳥類の調査活動を行っています。鳥類は食物連鎖の重要な要素であり、鳥の存在が豊かな生物多様性を示す証とも言えます。地域における鳥類への知識向上や希少種の保護に役立つ研究を進めることで、生物多様性の維持に貢献しています。

 ハ.「アファンの森財団」支援活動

 一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団は、長野県上水内郡にある黒姫高原の荒廃した森を再生する活動を行っており、当社はその支援を行っています。当社は2019年に同財団とのオフィシャルスポンサー契約を結び、森林保全活動を通じて地域の自然共生型社会づくりに貢献しています。

g.不平等のない社会の実現(経済、教育格差)

 当社グループは、格差や不平等のない社会の実現に向けて、タンザニア支援、母子家庭支援、ホームレス支援、社会復帰の支援など幅広い取り組みを行っています。今後もさらなる地域や社会への貢献を目指し、幅広い支援活動を展開していきます。

 イ.タンザニア支援

 タンザニアの孤児を支援する目的で、一部の商品の生産実績に応じてタンザニアへの寄付を行っておます。当該寄付金は、NPO法人「ムワンガザ・ファンデーション」を通じて、タンザニアの孤児の養育と自立支援活動を支えています。

 ロ. 母子家庭支援、ホームレス支援、社会復帰の支援

 子ども食堂への商品寄贈やホームレス支援活動への参画を通じて、母子家庭の経済支援や食糧の安全確保、社会復帰支援に取り組んでいます。また、代々木公園で行われているホームレス支援活動にも賛同し、規格外品の寄贈を行っています。

③ リスク管理

 当社グループでは、サステナビリティに関して、当社グループにおける重要性を鑑み、重要課題(マテリアリティ)の特定を行うとともに、サステナビリティに関するリスクと機会の特定及び管理に取り組んでおります。当該リスクと機会の特定に関しては、原則として月1回開催するリスク&コンプライアンスマネジメント委員会において、エンタープライズリスク管理(ERM)の視点から、当社グループ全体に関わるリスク識別及び評価、並びにリスク低減とコンプライアンス遵守に関する議論を行っております。リスク&コンプライアンスマネジメント委員会には、定期的に社外監査等委員が参加しており、外部の目線も踏まえたリスク識別及び評価等を行っております。

④ 指標と目標

 当社グループは、サステナビリティのリスクと機会に関する連結会社の実績を長期的に評価し、管理し、監視するために、以下の指標を設定し、目標達成に向けて積極的に取り組んでいます。当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、現時点においては、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を含む提出会社のものを記載しております。

指標

目標

実績(当事業年度)

Scope1+2によるGHG排出量

2030年度までに2021年度比50%削減

(2021年度実績1,781tCO2)

1,130tCO2

(2021年度比37%削減)

食品ロス

2030年度までに2021年度比50%削減

(2021年度実績116t)

87t

(2021年度比25%削減)

(2) 人的資本

 当社グループは、人材を極めて重要な資産と捉え、人的資本経営に取り組んでおります。経営戦略と連動した人材戦略を立案・実行し、持続的な企業価値向上の実現を図っております。

① 戦略

 当社グループは、従業員それぞれのライフスタイルに応じた働き方が尊重され、年齢や性別、国籍を問わず多様な人材が、個性を大事に互いに感謝し称え合い、人として尊敬できる関係を築きながら、生き生きと働きやすい環境のなかで仕事を通した自己実現や成長を図ることにより、企業価値向上を実現していくことを目指しております。その実現のために、採用・キャリア形成、教育研修、及び働き方改革の面で、多面的な施策を実行し、取り組みを進めております。

a.採用・キャリア形成

 当社グループは、新卒採用とキャリア採用を複合的に実施し、経営戦略実現に必要となる人材の獲得を行っております。採用方針として、当社の経営理念や大切にする価値観を十分に理解し、自分自身に落とし込み実践していく強い決意を持った人材、豊かな人間性を持ったコミュニケーション能力の高い人材が、求める人材像であります。様々な展開事業に係る多様な関連職種・選択肢が存在していることは、当社への入社・転職動機や、従業員のキャリア形成において、魅力的な環境となっており、今後も多様性ある有為な人材を採用・育成することによって、会社の持続的な成長を図ってまいります。

b.教育研修

 当社グループは、人材育成を重視しており、会社として教育研修の機会拡充を図るとともに、従業員が自発的に高い学びの意識をもてるような環境づくりに注力しています。多様な人材構成に合った学びの機会・場づくりを推進しており、コンプライアンスを含む共通スキルをはじめ、職種や階層別の学び、専門スキルの習熟等の多軸多様な教育コンテンツを企画・展開しております。

c.働き方改革

 当社グループは、短時間勤務制度、地域限定勤務制度、職種転換制度、リモートワーク推進等により、多様な働き方が実現可能となるよう環境を整えております。また、全社DX推進の取り組みにより、各現場の業務負荷軽減や従業員の労働時間削減を図っております。

 女性活躍推進という観点では、多様な働き方や各種休暇制度の利活用、研修や個別ヒアリング等のフォローアップ体制の整備等により、女性従業員の持続的なキャリアアップを支援すると共に、役職への登用を積極的に行っており、今後も女性管理職比率の向上を図ってまいります。

② 指標と目標

 また、当社グループでは、上記「① 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を含む提出会社のものを記載しております。

指標

目標

実績(当事業年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2030年までに30%

19%

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