グローム・ホールディングス 【東証グロース:8938】「不動産業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営方針
当社グループの経営方針として、全役職員が以下の「Our Purpose and Mission」「グローム役職員の行動準則」「ESGへの取り組みを」を共有しています。
① 「Our Purpose and Mission」
A.我々の経営指導等により医療機関の持続性を確かなものとし、これにより患者様の幸せに貢献する。
B.グループの全役職員が誇りを持って働ける職場環境を提供する。
C.成果を市場を通して社会に還元する。
② 「グローム役職員の行動準則」
A.遵法
社会の善き一員として、全ての行動および意思決定が遵法であることを最優先とする。
当社が顧客とするのは医療機関であり、その開設者と非営利性の確認は医療法の根幹とされており、その「遵法」は全てに優先する。
B.人
プロフェッショナルとしての自覚と責任を持って行動する。
社内外を問わず、他者の尊厳および様々な価値観を尊重し接する。
職場環境は心身にとって安全・健全でなければならない。
一人ひとりが異を唱える権利を持つと共に異を唱える義務を負う。
評価と待遇は公正かつ適切でなければならない。
C.利益
上記の「遵法」「人」を遵守した上で、利益の計上は最優先事項である。
営利法人であり株式会社である当社は、利益を上げ、これを市場に還元することで社会の善に貢献する。
D.株主
全ての株主の実質的な平等性を確保する。
事業機密を除き、可能な限りの情報開示・透明性の確保に取り組む。
③ 「ESGへの取り組み」
A.環境
徹底した電子化・ペーパレス化・省資源を進める。
顧客である医療機関による省資源・医療廃棄物削減を強力にサポートする。
B.社会
役職員が子育てや介護等に取り組めるように、在宅勤務やスーパーフレックス制の導入等、ワークライフバランスの取れる多様な働き方を用意する。
顧客である医療機関による働き方改革と地域貢献を強力にサポートする。
C.ガバナンス
コーポレートガバナンス・コードの全原則への対応を進める。
役職員に対して適時適切なコンプライアンス研修を提供する。
顧客である医療機関による情報開示を強力にサポートする。
(2)経営戦略
2024年3月末現在、当社グループがサービスを提供するアライアンス先医療機関の施設数は50施設、その保有病床数は4,974床となりました。当社グループは2016年12月より医療機関へのサービス提供を開始していますが、これまでに蓄積したノウハウを活かし、アライアンス先医療機関の施設数および保有病床数を着実に拡大させてきました。スケールメリットを活かしながら、アライアンス先医療機関への経営指導を含むサービスを重層的に提供することにより、アライアンス先が持続可能な医療機関として地域に密着・貢献し地域医療を担うことを支えるとともに、その対価である業務委託報酬等(当社グループの売上)を増大させていきます。
提供する具体的なサービスの内容は、前述の「事業の内容」に記載の通りです。
(3)経営環境
我が国には150万を超える病床があり、民間グループ最大手でも約19,000病床規模と推察される中、所在する地域の人口構成の変化や診療ニーズの変化に十分対応出来ていない医療施設は全国に多数存在し、当社グループがアライアンス先医療機関を拡大させる余地は大きいと考えます。
当社が提供しているサービスや今後提供する予定であるサービスについて、医療機関に特化して重層的に総合的なサービスを提供している企業は数少なく、当社は唯一の上場企業であると考えます。
2023年5月8日から新型コロナウイルス感染症の「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(平成10年法律第114号)上の位置づけが「5類感染症」になりましたが、アライアンス先医療機関(候補先を含む)へ当社グループの役職員がウイルスを持ち込まないこと、およびアライアンス先医療機関を含む当グループの全役職員の安全を最優先としつつ、研修・講演等の提供、グループ全体での備品の整備等、当グループ全体での感染症対応を進めます。
(4)優先的に対処すべき事項及び財務上の課題
① 内部統制体制の強化
当社は、当社連結子会社において2021年3月期第2四半期から2022年3月期に行われた不適切な取引に対し、2022年6月24日に特別調査委員会から受領した調査報告書の結果を踏まえ、同年8月30日に再発防止策を策定いたしました(同年9月28日及び2023年2月17日に一部変更)。ここに至った事態を深く反省し、再発防止策を着実に実行し、このような事態を二度と発生させないよう努めております。また、当連結会計年度より新たに2社の子会社が増加したことに伴い、当社グループ全体の内部統制体制の強化に継続して取り組んでおります。
② 財務体質の強化
既存事業のアライアンス先医療機関に対する機動的な資金的支援に加え、当連結会計年度より新たに立ち上げたホスピス住宅事業、オンライン診療事業、医療ツーリズム事業の設備投資や先行費用にかかる資金の確保のため、財務基盤の強化とともに、必要な資金の確保に注力してまいります。
③ 医療関連事業の推進
2023年3月期より中断していたアライアンス先の新規獲得を再開しておりますが、当連結会計年度においては、新規アライアンス先の獲得は実現できませんでした。2025年3月期におきましては、再発防止策の実行を継続するとともに、スケールメリットを活かしたアライアンス先への経営指導を含む重層的なサービス提供に引き続き注力してまいります。さらに、当連結会計年度より新たに連結子会社となった福山医療器㈱においては、医療機器および医療材料販売等の規模拡大のほか、新たに立ち上げたホスピス住宅事業、オンライン診療事業、医療ツーリズム事業が本格始動し、これにより売上の実現を見込んでおります。
④不動産関連事業からの撤退
不動産関連事業については、2024年3月末現在も所有する2件の商業施設について、時期は未定ながら、売却価格や収支等を勘案しながら売却を検討する方針です。
⑥ 経営体制の安定化
2023年1月に新役員体制を発足し、当連結会計年度においては、新経営体制の安定化に注力いたしました。当連結会計年度に新たに2社の子会社が増加したことに伴い、新たな子会社役員人事が行われたため、2025年3月期においては経営体制の一段の強化を図るとともに、当社グループ全体の事業を安定的かつ着実に進捗させることを目指してまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、アライアンス先医療機関の施設数およびその保有病床数を客観的な指標としています。
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