クロス・マーケティンググループ 【東証プライム:3675】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。また、当該将来に関する事項については、取締役会で合理的な根拠に基づく適切な検討を経たものであります。なお、当該将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループでは、当社グループのミッションとして「未来をつくろう / Discover Something New.」を掲げ、お客様の成功に向かい、事業・マーケティング上の課題の抽出、解決策の企画、実行案の提示等、ゴールに向かうための未来をつくるグループとして、事業運営しております。また、ビジョンとして「やればいいじゃん! / Just go for it!」を、グループとしてチャレンジをし続けるために目指すべき姿として掲げております。
その実行にあたり、社員には「Road of Growth」として、信念・考え方・行動指針を記し、その実現を目指して推進しております。
その上で、顧客、株主、従業員、社会などあらゆるステークホルダーから常に信頼される経営を行い、持続的な成長をし続けることによって、広く社会に貢献する事業やサービスを通して「未来をつくる」企業グループを目指します。
(2) 目標とする経営指標
当社グループでは、経営に委託された資本を最も効率よく活用すべく、適正資本構成を維持したうえでの収益力を図ることができるROE(自己資本当期純利益率)を、最も重要な経営指標として位置付けております。同時に、当社グループが成長段階であるとの認識に立ち、株主の収益成長期待に応えるべく、売上高成長率、営業利益率を意識した経営に取り組んでおります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2021年8月12日に公表いたしました中期経営計画「DX Action 2024」(以下、本中期経営計画)を中長期的な会社の経営戦略として事業を推進しております。なお、本中期経営計画については、その最終年度を2025年6月期へと当初計画より1年間延長することを、2024年2月13日に公表しております。
本中期経営計画では、長期的に目指す姿として、「我々の強みである「生活者のWhy(なぜ)の解明」を通して、マーケティング領域において戦略立案からマーケティング施策の実践までを支援し、「パートナー」としてお客様のビジネスを成功に導くグループであること」と設定しております。
その上で、当社グループが「マーケティングDXパートナー」になるため、指針として「我々は、デジタルの力を使い生活者に纏わるあらゆるデータの分析による“生活者理解”“Whyの解明”を通じ、顧客のマーケティングソリューションの実践、及びマーケティングプロセス変革までを支援し、戦略立案から実行までワンストップサービスで顧客ビジネスを成功に導いていきます。」と掲げました。
以上を踏まえて当社グループは、長期的に目指す姿、及び中期経営計画の達成に向け、保有する資産・インフラを有機的・効率的に活用する仕組みと体制構築を推進し、各種事業の強化、投資、M&Aを通じてグループ全体の成長の加速を目指すこととしており、パネルネットワークのグループ共有化、新ビジネスモデルの構築、顧客基盤の活用、データアナリスト組織の活用、DX化、AIのビジネス活用等を推進してまいります。
事業セグメント毎の施策としては、成長を継続しており、市場規模の拡大が見込める事業領域での積極的な事業展開を軸に、デジタルマーケティング事業においては、サービスと業務のDX化を推進するとともに、現在提供出来ていない領域へのサービス拡充等を適宜推進してまいります。データマーケティング事業においては、既存ビジネスモデルの高度化やクラウドBIツール提供のサービス標準化等、DXを軸にしたサービスの改善・強化を推進してまいります。インサイト事業においては、コンサル型リサーチサービスの提供、LTV(Life Time Value(ライフ タイム バリュー)の略、日本語訳は「顧客生涯価値」。一人、あるいは一社の顧客が、特定の企業と取り引きを始めてから終わりまでの期間内にどれだけの利益をもたらすのかを算出したもの。)メソッドの開発への投資や官公庁、学校法人等への販売チャネルの拡大を進めてまいります。また、新規事業、M&Aの実施も想定しており、新規事業開発としては、小規模の新規事業を複数起ち上げながら、一定規模への拡大が見込めそうなタイミングで追加投資をし、グループ全体の成長につなげていく予定としております。M&Aについては、事業セグメント毎に目的・対象となる企業を想定しながら、積極的に投資の検討を実施してまいります。また、グローバル戦略としては、既存拠点の統廃合等を実施することで効率化を進めるとともに、最大市場であるアメリカ合衆国での成長投資を実施するとともに、現時点での未展開エリアについてもアジア、欧州を中心に展開可能性を模索してまいります。
本中期経営計画の数値目標として、2025年6月期終了時点において、時価総額300億円、連結売上高300億円、連結営業利益30億円を設定いたしました。上記記載の施策・取り組みを推進していくことで、数値目標の達成を目指してまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、顧客、株主、従業員、社会などあらゆるステークホルダーとの良好な関係を維持するとともに、更なる成長に繋げるため、以下のとおりに重要な課題を認識し、優先的に取り組んでまいります。
(人材の確保、育成)
当社グループの手がけるデジタルマーケティング事業、データマーケティング事業、インサイト事業は、技術及び業界基準の急速な変化に左右される状況にあり、それに伴いユーザーニーズが変化、多様化することが予想され、適時適切に対応する必要があります。また、当社グループの事業については大きな参入障壁がないことから、類似する事業を提供している事業者の事業規模の拡大が進み、今後も激しい競争下におかれるものと考えております。
このため、当社グループが今後も更なる成長を遂げるためには、営業力、企画力、構想力、開発力、統計知識など様々な能力を有する優秀な人材を確保し、育成していくことが重要な課題であると考えております。
人材採用については、優秀な即戦力を確保するため、新卒採用、中途採用を積極的に行ってまいります。また、海外への進出にあたり、ビジネス開発や各エリアにおける事業開発・管理統括を担う人材の採用も進めております。
さらに人材育成については、スキルアップのための全社員に対するマーケティングに関する研修の実施や、各部門において必要な専門的な研修を引き続き実施していくとともに、人事評価制度や給与制度を当社グループの組織規模に合せて適宜見直しすることで、社員のモチベーションの向上を図ってまいります。
また、執行役員制度を導入し、責任と権限を委譲しながら次世代の経営層の育成を行っていくとともに、企業の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を確保することを目的として、経営トップの後継者計画についても、取締役会を中心としながら、グループ全体として適切に計画を立案し、実行してまいります。
(コーポレートガバナンス、内部管理体制の強化について)
当社グループが継続的な成長を実現させるためには、海外の拠点、子会社を含むグループ全体におけるコーポレートガバナンス機能、内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。
当社のコーポレートガバナンスについては、内部監査による定期的なモニタリングの実施と監査等委員や監査法人との連携を図ることにより適切に実施しておりますが、各ステークホルダーに対して経営体制における適切性、健全性を確保しつつ、外部環境等の変化に適切に対応するため、意思決定の機動性確保や事業展開に応じた組織体制の整備を進めることにより、グループ全体として内部管理体制の強化に取り組んでまいります。
(グループシナジーの発揮及びマネジメント体制の強化について)
当社グループは2024年6月30日時点で連結子会社30社、関連会社3社からなる企業集団として拡大してまいりました。これまでは全体の成長を推進していくために、グループ各社の部分最適を優先しながら各種施策の実施・強化を推進している面もありましたが、今後当社グループが成長をさらに加速させていくためには、グループシナジーを発揮し、全体最適を目指すために、マネジメントの意識の変化や体制・連携を強化・推進していくことが重要な課題であると認識しております。そのため、マネジメント人材の育成・強化やグループを横断したコミュニケーションの活性化等を通じて、当社グループの成長の加速、中長期的な企業価値の向上に向けて取り組んでまいります。
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