当社グループは、「既存事業の競争力強化」「デジタル文具事業の拡大」「ライフスタイル雑貨事業の拡大」を中長期的な経営戦略の柱とし、変化する経済環境に対応しつつ、便利で快適な商品とサービスを提供し、お客様のニーズに応えてまいります。

　既存事業の柱であるファイルを中心とする「ステーショナリー」は既に成熟市場であり、オフィス業務のデジタル化や工場の海外進出が増える中で、徐々にではありますが低価格指向や需要の減少が認められます。これに対処すべく当社は、世の中のデジタルシフトの要請に応えて「デジアナ文具」という新領域を開拓いたしました。昨年度ヒットした「ショットノート」に続き、「スキャンノート」、「ショットドックス」などの新たな社会ニーズに対応した新商品を次々に投入しており、今後も売上拡大を目指します。

　また、これまでの日本への有力供給元であった中国企業の製造コストの上昇が続く中、当社の海外生産拠点であるベトナム、インドネシア、マレーシア工場の競争力がますます優位となってきています。この好機を逃さず、さらなるコストダウンを図ることで、日本での市場シェア拡大と利益確保に努めます。

　ラベルライター「テプラ」も、販売台数が徐々に好転してきた中、さらなるテープ活用の促進が課題と捉えています。これに対処すべく、さまざまな機能を持ったテープの開発と用途提案を行うことで、需要の拡大を目指します。また最近市場が拡大しているマスキングテープに印字する「こはる」や、「Ｐテープりぼん」といった今までになかった新しい用途開拓も進めており、今後も売上拡大を図ります。　

　スマートフォンやタブレット端末が普及し、オフィスでの業務スタイルが変わっていく流れに合わせ、「デジタル文具」もまた当社が開拓した新しい商品領域として注目を集めています。「ピットレック」や「マメモ」、「ブギーボード」といった商品ライン拡充に加え、「ｉスキャミル」などの新製品の投入を続けることにより、キングジムの当分野でのブランドイメージもさらに強固となっています。今後も、デジタル時代に対応した新文具開発の旗手として、変化の速いユーザーニーズに即応すべく新商品の開発に注力いたします。

　ライフスタイル雑貨は、流行に敏感な若い女性に向けて、これからもきめ細かな商品提案を行っていきます。特に市場参入に成功したアロマやリラクゼーション商品のラインアップを強化すると共に、当社の強みである電気・電子系雑貨製品も拡充していくことで、付加価値の高い商品ラインのすそ野拡大を図ってまいります。　　　

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