キヤノン電子 【東証プライム:7739】「電気機器」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)会社の経営方針
当社グループは、世界トップレベルの高収益企業を築き、社会に貢献し、世界から尊敬を受ける企業を目指します。また、世界トップレベルの環境経営を積極的に進め、CSR・環境先進企業を目指すとともに、持続可能な開発目標(SDGs)達成に貢献します。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、世界でトップレベルの高収益企業となることを経営方針としており、その実現のため、売上高経常利益率15%を達成すべき目標として取組んでまいります。
(3)経営環境
当社グループ関連市場におきましては、カメラ関連市場は、経済活動の再開とカメラやレンズの商品展開の拡大により回復しましたが、一部製品で市場在庫の過多による在庫調整があり、販売が減少しました。ドキュメントスキャナー市場は、DXの進展や経済活動の再開による需要の回復により、引き続き拡大傾向にありますが、一部地域における市場在庫の過多による在庫調整があり、販売が減少しました。情報関連市場では、コロナ禍で縮小や延期となっていたシステムへの投資がDXへの取り組み強化・拡大に伴い回復してきており、市場が拡大しています。
(4)中長期的な会社の経営戦略、対処すべき課題
当社グループを取り巻く事業環境は、コロナ後の新しい社会への対応やサスティナビリティをはじめとする社会課題への関心の高まりなど、大きく変化しております。このような状況において、当社グループを取り巻く環境は引き続き厳しく、予断を許さない情勢が続いています。このような状況下で、当社グループは以下の課題に取り組んでいます。
<成長分野への参入とその確立>
当社グループでは現在、さまざまな成長分野への参入を進めております。宇宙関連分野ではこれまで開発を進めてきた超小型人工衛星だけでなく、小型ロケット打上げサービスについても事業化へ向けて準備を進めております。さらに、当社グループの特長である小回りの利く規模、技術を生かし、医療分野では、血圧計や滅菌器に加え、歯科用ミリングマシンも拡販に努めました。農業分野では、当社で新たに開発した「植物工場用自動生産装置」の販売活動を行っています。また、コンポーネント分野ではグループ会社からモータ事業の移管を受け、事業を拡大しています。このように数多くのスモールビジネス事業の確立を目指すとともに、若手の経営感覚を磨くための早期育成を行い、経営の人的基盤を強化してまいります。
<ESG経営・サスティナビリティへの取り組み推進>
当社グループでは、これまで長年取り組んできた環境経営への取り組みを基礎として、サスティナビリティカンパニーへの進化を推し進めております。また、コンプライアンスの徹底やコーポレートガバナンスの体制強化、サプライチェーンマネジメント、地球温暖化防止への貢献、人権への配慮や多様な人材の確保と育成などにも積極的に取り組み、昨年1月には日本で初めてSGS社によるESGの体制や活動の認証を取得し、方針やデータの開示拡充などの取り組みを推進しました。そして、世界的に提唱されている2050年カーボンニュートラルの実現を見据えた対応も重要な課題と考えており、2030年にCO2排出量2013年比46%削減、2050年にCO2排出量実質ゼロという目標を掲げて活動しております。引き続き、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献する技術や製品の提供・開発を進めるとともに、気候変動対応など多様なリスクへの対応を進めてまいります。
<多様性の確保>
当社では、女性、外国人などさまざまな職歴を持つキャリア採用を実施し、それぞれの特性や能力を最大限活かすための教育や職場環境の整備などの取り組みを進めてきました。そのうえで役割と成果に応じて、処遇や報酬を決定する「役割給制度」を導入し、性別や学歴、入社年数といった要素に関わらず、仕事の難易度や責任に応じた役割等級によって報酬を決定しております。また、課長代理職以上の女性管理職比率を2030年には30%とすることを目標としています。この目標を達成するため、女性の採用比率が毎年30%超となるよう採用活動を実施しています。この他マネジメント層への登用を目的としたリーダーシップ研修等を実施し、管理職への登用に向けた施策を進めております。
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