カンロ 【東証スタンダード:2216】「食品業」 へ投稿
企業概要
当社の事業に関し、経営者が投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは以下のようなものがあります。同時に、リスクにはプラス側面(機会)もあると捉えており、その内容は「3.事業に関する機会」に記載しております。また、以下に記載の内容は当社に関する全てのリスク・機会を網羅したものではありません。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日(2024年3月29日)現在において入手し得る情報に基づいて、当社が判断したものです。
1.事業に関するリスク
区分 | リスク | 主な対策 | 顕在化した場合の影響度 | 顕在化する可能性 | リスク認識の前年からの変化 | |
市場環境 | 国内 | ・消費者の消費動向の変化、多様化する消費者ニーズへの対応遅れによる既存事業への影響、成長機会の損失 | ・主力ブランド商品の刷新及び育成 | 中 | 大 | ↗ |
・少子高齢化、人口減少の影響による国内キャンディ市場の縮小 | 中 | 中 | → | |||
海外 | ・TPP、日EU経済連携協定など関税引き下げによる輸入品との価格競争 | ・戦略的パートナーを通じた中国市場他への進出 | 低 | 中 | → | |
食の安全・安心 | ・製品の品質、表示不備によるお客様からの信頼低下 ・SNS等における風評被害の発生による企業価値毀損 | ・カンロ品質方針に基づく、サプライチェーン全体での総合品質向上を目指した取組みの強化 ・食品安全マネジメント充実のため、FSSC22000運用による品質管理 ・SNS等の継続的なモニタリングによる不適切な情報の早期発見 | 高 | 中 | ↗ |
区分 | リスク | 主な対策 | 顕在化した場合の影響度 | 顕在化する可能性 | リスク認識の前年からの変化 | |
サプライチェーン | 原材料調達 | ・調達価格の変動による原価上昇 | ・計画的な購買による原価低減 | 高 | 中 | ↗ |
生産 | ・製造設備トラブルによる生産遅延、停止 ・エネルギー価格上昇による収益性の低下 | ・計画的な設備保守、メンテナンスの実施 ・生産合理化に向けた設備投資 ・スマートファクトリーの実現に向けた取組み
| 中 | 中 | ↑ | |
物流 | ・欠品発生による機会損失 | ・需給予測精度の向上 | 低 | 大 | ↗ | |
自然災害・感染症等 | ・大規模地震、河川氾濫などの自然災害による企業活動の停滞、停止 | ・企業活動の早期回復に向けた災害、感染症BCP運用 | 高 | 中 | → | |
財務 | 資金 調達 | ・シンジケートローンの財務制限条項へ抵触するリスク | ・財務体質の維持、強化 | 中 | 小 | ↘ |
2.経営基盤に関するリスク
区分 | リスク | 主な対策 | 顕在化した場合の影響度 | 顕在化する可能性 | リスク認識の前年からの変化 |
情報システム | ・システム障害による企業活動停滞、停止 | ・情報セキュリティポリシー及び情報セキュリティ管理規程の遵守 | 高 | 中 | ↗ |
地球環境 | ・企業活動における環境配慮への欠如による企業価値毀損 | ・CO₂排出量削減、食品廃棄物削減の為の生産設備投資 | 高 | 中 | ↗ |
区分 | リスク | 主な対策 | 顕在化した場合の影響度 | 顕在化する可能性 | リスク認識の前年からの変化 |
人権の尊重・ダイバーシティ | ・人権に関する取組み不十分による企業価値毀損 | ・カンロ人権ポリシー策定、運用 | 高 | 中 | ↗ |
ガバナンス | ・コーポレート・ガバナンス、内部統制の機能不全による事業継続のリスク | ・コーポレート・ガバナンス体制の強化 | 高 | 中 | ↗ |
3.事業に関する機会
(デジタル化について)
ITとデジタル技術の進化が、ビジネスや日常生活に大きな変化をもたらし、その変化は急速に進んでいます。
当社は、デジタルプラットフォーム「Kanro POCKeT」を核に、同プラットフォームへのコミュニティ機能の実装及びアプリ化、効果的なSNS運用など当社ECビジネスの拡大、デジタルマーケティングの進展は、各事業を超えた新たな提供価値を可能にし、顧客との接点を増やすことで、ブランドロイヤリティの向上とロイヤルカスタマーの拡大に寄与すると認識しております。
また、スマートファクトリー化の推進による生産現場でのデジタルツールの活用、全役職員のITリテラシー及びスキル向上、RPAツール活用による業務効率化等を図ることで、更なる生産性の向上や働き方改革を実現させることができると認識しております。
(グローバル化について)
TPP、日EU経済連携協定などの発効により、キャンディの輸入関税率は漸次低下・撤廃されることから、将来輸入品の価格競争力が高くなる、販売促進が強化されるなどの動きが加速し、特にグミ市場においては国内市場もグローバル化が進む可能性があります。
そのような状況を踏まえて、当社が海外本格進出を見据え、ブランド基軸経営で商品の海外規格対応やマーケットに適応した商品開発に取組むことは当社の輸出売上を拡大させるだけでなく、ブランド力の向上及びより強固な品質保証体制の構築につながり、将来のキャンディの国内輸入関税率の漸次低下・撤廃下においても、国内キャンディ市場においてトップシェアである当社の競争力を大きく向上させると捉えております。
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