企業エフビー介護サービス東証スタンダード:9220】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、『人生の最終ステージを利用者様の幸せと満足で元気にする』をミッションとし、利用者の皆様にサービスを提供しております。経営理念には以下の事項を掲げております。

❶ 福祉、介護を通じて介護改革を実践し社会に貢献

❷ 地域密着、24時間・365日、すぐやる、必ずやる、できるまでやる、すべては利用者様のために

❸ ES(職員満足)向上に向け、全職員一致協力の下、グループ全部門連動体制の確立

❹ 環境整備、コストダウンにより、やさしい環境に貢献

❺ 人格、品格、人間性の自己啓発をし、愛される人間を目指す

❻ 躾(マナー)を重視し、スキルアップと法令遵守でCS(顧客満足)に努める

❼ 当たり前のことを当たり前に、そして三配り(気配り、目配り、心配り)の確立

 上記の経営理念を全社員で徹底するとともにコンプライアンスを遵守した経営に徹し、今後の介護における多様なニーズに応えるため、有料老人ホーム、グループホーム等の入居系サービスを含め、訪問介護、訪問看護、小規模多機能型居宅介護などの在宅系事業の積極的な展開とともに、福祉用具のレンタル・販売でのシェアの拡大に積極的に取り組んでまいります。コストダウンと業務の効率化を進め、社会貢献はもとより事業計画を着実に推進することにより、経営基盤の強化と財務体質の改善に努めてまいります。

(2) 中期経営計画 

① 基本方針
 a. サービスの質の維持と向上
    (a) 福祉用具事業

 イ.利用者様への訪問を増やしてきめ細やかなサービスを提供する一方、福祉用具レンタル品の提供価格の低減に努め、利用者様の負担や介護保険料の支払額を抑制する。

  (b) 介護事業

 イ.もう一度原点に立ち返って、介護スタッフに介護技術、及び接遇を再習得させ、介護サービスの見直しを進め、必要なサービスの質の維持と向上を図る。

 ロ.従業員シフトの工夫等、介護事業所運営方法の見直しを行い、介護事業所のローコスト運営をめざす。

 ハ.近年、介護サービスの中でも特に需要が高まっているグループホームや訪問介護(特に重度)のサービス拡大を加速する。

 ニ.要望が強まっている重度の障がい者介護 (特に居宅介護と重度訪問介護)へ進出し、サービス対象を高齢者から幅広い年齢層の障がい者に拡大する。

  b.サービスの提供地域の維持と拡大

   (a) 福祉用具事業

 イ.高齢者人口の増加に対応して新規利用者様の開拓を行い、多くの利用者様にサービスを提供することに努め、既存営業所の地域シェア率を高めて利益を確保する。既存営業所で高齢者人口が急増する地域では営業所を拡張してサービス提供の拡大を目指す。

  (b) 介護事業

 イ.地方公共団体の介護保険事業計画に基づく介護事業所の公募に対して地域の介護需要に応えるため、新規に介護事業所を開設し、介護サービスを提供する。

 ロ.経営者の後継者不在等で事業継続が困難な介護事業者にはM&Aを活用して当社グループが代わり介護サービスの提供を行い、事業規模拡大による経営の効率化を享受する。

② 計画期間

 第38期連結会計年度(2025年3月期) ~ 第42期連結会計年度(2029年3月期) 5年間

③ 数値目標

 第42期連結会計年度(2029年3月期) 売上高 150億円、営業利益に新設事業所整備補助金(注)を加算したもの 10億円

(注)新設事業所整備補助金とはグループホーム等の介護事業所新設の際に、介護事業者の投資負担の軽減のため地方自治体から支給される補助金であり、連結損益計算書上、営業外収益に補助金収入という科目名で計上されます。

 中期経営計画の利益目標として営業活動の結果を示す営業利益に新設事業所整備補助金を加算したものとした理由は、当社グループでは介護事業所を新設する際に新設事業所整備補助金を前提として投資判断を行っており、業績評価の観点からは介護事業所新設の際に発生する初期投資費用と新設事業所整備補助金は相殺された方が実態に合うものと考えております。ただ会計上、初期投資費用は売上原価、新設事業所整備補助金は営業外収益に計上されるため、利益目標としては営業利益に新設事業所整備補助金を加算したものとしております。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 

 当社グループは、介護を必要とする多くの方々に介護サービスをご利用いただくうえで、継続的、長期的な企業価値の向上が重要であると認識しており、売上高と営業利益を重要な経営指標と位置づけております。サービス提供の拡大による売上高の増加と、サービス提供を維持するために適正な利益を獲得していくため営業利益の増加を目指します。

 また、第38期連結会計年度(2025年3月期)を1年目とする中期経営計画の利益目標として営業利益に新設事業所整備補助金を加算した金額を設定しております。

(4) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題

① 介護保険法等の改正への対応

 サービス事業者が受ける介護報酬の多くが公費で賄われているため、制度変更等の市場に対する影響が大きく、介護報酬の改定が業績に影響を及ぼす可能性があります。介護保険の「公定価格」である介護報酬は、過去の推移から主に3年に1度の頻度で見直しがされており、2024年4月に改定されております。

 今回の改定では、3年前の改定率(0.70%)を上回る1.59%のプラス改定となりました。

 今回の改定の柱として(1)地域包括ケアシステムの深化・推進、(2)自立支援・重度化防止に向けた対応、(3)良質な介護サービスの効率的な提供に向けた働きやすい職場づくり、(4)制度の安定性・持続可能性の確保とされ、基本報酬と共に各項目に対して事業者の取り組みによる加算の見直しもされています。

 国内の高齢者人口の割合は増加中であり、65歳以上の高齢者の割合である高齢化率は2000年に17.4%であったものが、2045年には36.3%を超える水準にまで上昇する見込みであります。(総務省 2023年9月17日「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」)

 介護保険制度の現状に関しては、「人材」と「財源」の二つの不足を今後如何にして改善させて行くかが大きな注目点となっています。

 当社グループといたしましては、今回の改定内容を踏まえたうえで、事業を展開している各地域の特性を十分に把握し、既存のサービスメニューの見直しを進めながら、訪問看護、小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護、グループホームを中心とした、中重度者や医療ニーズの高い要介護者への対応を強化してまいります。また、専門性の高い人材の採用と育成、教育研修体制の整備によりサービス品質の向上に取り組み、積極的に介護保険法の定める各種加算取得の拡充を図ってまいります。 

② 人材の採用・育成の取り組み

 市場規模の拡大が見込まれる一方で、サービスを担う人材の確保は依然厳しい状態が続き、業界にとって大きな課題となっております。介護従事職員の離職率(介護労働安定センターによる「2022年度介護労働実態調査」2023年8月21日公表)は14.4%であり、横ばいで推移し、依然として高水準にあります。介護従事職員の給与は業務負担に対して少ないと見なされている中で、2024年2月から新たな特定処遇改善加算も開始されましたが、人材確保が困難となっている事業者が増加しております。厚生労働省「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」(2021年7月9日公表)によると2019年度を基準に介護職員の必要数は2023年度は約22万人、2025年度には約32万人、2040年度には約69万人、それぞれ増加することが予想されており、その確保が事業の継続や成長に影響を与える重要事項となっております。総合的な確保の方策の一つに、人材のすそ野の拡大を進め、多様な人材の算入促進を図ることが挙げられます。

 当社グループでは、他業種や中高齢者の人材を受け入れ、外国人材を積極的に採用して人材の確保をはかるとともに、社員教育にも力を入れ、価値観を共有できる研修、入社後の定期的なブラッシュアップ研修及び管理者層を育てる研修等を企画し、必要に応じて外部講師も招聘しております。また、人事評価制度のさらなる拡充を行うとともに、これを活用し個々の職員に対するキャリアプランに関するミーティング等を定期的に実施することで、職員一人一人が満足して働き、人材が定着する環境を構築してまいります。

③ 事業展開エリアの拡充

 当社グループでは、これまで事業展開してきた信越及び北関東において、さらなるドミナントを展開していく計画を進めています。また、今後の事業展開においては事業所の新規開設と共にM&A案件等などに取り組むことにより、首都圏を含む関東エリアにおいてもドミナントを展開していく方針であります。2022年11月4日に株式会社シルバーアシストの全株式取得により連結子会社化し、南関東エリアへの進出を果たしました。南関東エリアを含むエリアでの事業展開を推進するには、十分な財務基盤に基づいた事業計画が不可欠となります。また、介護分野のM&A案件を検討する場合も、投資資金に充当できる自己資金の確保が必要となります。当社グループが事業展開エリアを拡充して成長を持続するためにも、財務基盤の強化に取り組んでまいります。

 事業部門での取り組みとして、福祉用具事業においては営業拠点の新規開設及びケアマネジャー・病院などへの営業活動によるエリア内でのシェアアップに取り組む方針です。介護事業においては小規模多機能型施設(看護付き含む)やグループホームの新規開設を推進すると共に、福祉用具事業の利用者へのアプローチを推進します。

 なお、介護保険の適用を受けるサービス(グループホーム、小規模多機能型居宅介護、介護付き有料老人ホーム等)の新規開設に関しては、所轄する各地方自治体の事業計画に沿って応募し、事業指定を受けなければなりません。当社グループでは各地方自治体の介護保険事業計画の情報を基に地域の市場環境の分析を行い、当社の事業計画に沿って公募参加を行い、事業指定を受けて施設を開設しております。

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