企業ウェルネット東証スタンダード:2428】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社が事業ドメインとするオンライン決済市場については今後も一定の伸長を見込んでおりますが、電子決済拡大による決済自体のコモディティ化が進むとみており、決済+αの具体的な形として、事業者側のDX化を支援するクラウドサービスの拡充に尽力しております。

 文中における将来に関する事象は、当事業年度末(2024年6月30日)現在において当社が判断したものであり、現時点で予測できない下記以外の事象の発生により、当社の経営成績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

A.ペーパーレス化・キャッシュレス化における“スマホ決済”「支払秘書」・電子マネー対応

 決済を銀行口座と連携するスマホで行う「支払秘書」は、新たに2024年2月のみずほ銀行との接続で、主要都市銀行との接続を完了し利便性が増しました。また、電力会社各社に加え、公金支払いでも提携銀行が多い地域を中心に「支払秘書」で支払える案件が増加しているほか、当社が提供するクラウドサービスである下記B項記載の「バスもり!」、「アルタイルトリプルスター」及び「ekaiin.com」とのシームレスな連携を中心とした展開を行うとともに、電子マネーを自社のサービスに組み込む流れが今後出てくると予測し、組み込み型電子マネーの提供準備を進めております。今後は交通事業者向けのクラウドサービスと連携させたサービスへ進化させてまいります。

B.交通事業者向けIT化プロジェクトを積極推進

2016年8月に開始したスマホ電子チケットアプリ「バスもり!」は、1回券、回数券、定期券、フリーパス、企画券など電子化券種を拡大し、バス・鉄道の取り扱い路線は646となりました。コロナ禍を契機として、非対面で購入できるスマホ定期やスマホ回数券の利用は拡大し続けております。また、2017年から開発してきたオールインワンの交通事業者向けクラウドサービス「アルタイルトリプルスター」は、乗物やイベントの在庫・時刻表管理、チケット予約・購入・発券・認証、そして売上情報の集計と精算処理に至るまでの一連の業務の自動化を実現できるトータルクラウドサービスで、全国各地のMaaS基盤および、交通系各社様のDX化支援の有効ツールとしてその利用が拡大しております。2024年6月には、関西の大手私鉄で利用できるサーバ型QR乗車券サービス”スルッとQRtto”が提供開始されました。また、利用が拡大している複数事業者共同利用MaaSにおいて、多大な労力を要する精算業務に関する十分な知識と経験を当社が持っていることは大きなアドバンテージです。

C.ウェルネットの“主力決済商材”「マルチペイメントサービス」「送金サービス」の現況

 非対面決済「マルチペイメントサービス・送金サービス」は引き続き伸長するポテンシャルがあると見込んでおります。当社は、30年以上にわたり様々な事業者に決済サービスを採用いただいておりますが、今後も事業者・コンシューマ双方の利便性向上に資する決済機能拡充を目指します。当社は決済+αのサービス開発を推進しますが、決済基盤を持っている当社は大きなアドバンテージを持っております。

2022年9月にファミリーマートでスマホバーコード決済「stanp」が採用され、利用者はスマートフォンに表示されるバーコードを店頭レジで直接読み取るのみでリアルタイム支払いができるようになり利便性が向上、利用者が着実に増加しております。今後、ファミリーマート以外のコンビニでの採用に向け、積極的に営業活動を進めております。

D.地域貢献活動

 当社のビジネスである「IT利活用・DX化」そのものが、環境に優しいビジネスモデルへの転換を支援するものであり、ビジネス拡充自体が地球環境保全に資するものと認識しております。

 地域社会への貢献として、北海道の工業高等専門学校に通う経済面で苦労する学生向けに設立した“ウェルネット奨学金”により多くの学生を支援しております。2023年度までの累計で902名に対して約98百万円の奨学金を支給しており、経済的困窮による退学者0に直接的に貢献しております。本活動は今後も継続してまいります。

 さらに、地元のスポーツ振興に寄与することを目的とし、北海道オール・オリンピアンズが推進する「スクラム札幌」構想へ参画、オリンピック出場が期待されるスピードスケートの山田将矢選手は2023年4月から当社社員として活動しており、2023年11月に北海道帯広市明治十勝オーバルで開催された「ISU World Cup Speed Skating 2023/2024 第1戦」の「男子1000m、1500m」において金メダルを獲得、日本人初の快挙を達成いたしました。また、2023年12月ノルウェー・スタバンゲルで開催された「ISU World Cup Speed Skating2023/2024 第3戦」の「男子1000m、1500m」において銅メダルを獲得した弟の山田和哉選手も2024年4月から当社の社員となり、兄弟揃ってのオリンピック出場及びメダル獲得に向けた活動を支援しております。今後は「ekaiin.com」をスポーツ選手の支援にも積極活用し、当社のITサービスによるスポーツ振興を促進してまいります。

 また、2021年に竣工した札幌本社新社屋は、働く環境や従業員の健康に配慮したオフィス設計により、2022年9月に「WELL認証」最高ランク「プラチナ」を取得いたしました。「WELL認証」は2014年に米国で始まったビルやオフィスなどの空間を人間の健康の視点で評価・認証する先進的な取り組みであります。さらに、札幌本社は2023年8月に創意と工夫を凝らしたオフィスを表彰する制度である「第36回日経ニューオフィス賞」を受賞いたしました。これらの取り組みは、人的資本である従業員への投資であり、ひいては生産性向上、働き方改革など企業価値向上につながると考えております。

E.収益予想と株主還元

2025年6月期の業績予想につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による落ち込みからの回復傾向を踏まえ、主に高付加価値提供サービスの業績が好調であることから、業績見通しは2024年6月期と比べて増加となる見込みであり、次のとおり予想しております。

※中期経営計画から売上高のみを今回修正しておりますが、その理由は前記のとおりです。

売上高

経常利益

当期純利益

12,000百万円

1,500百万円

1,000百万円

2024年6月期の期末配当につきましては、株主様への利益配分の基本方針(配当性向50%以上)に基づき、22.15円といたしました。また、2025年6月期の期末配当につきましては26.46円を予想しております。

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