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【東証プライム:6200】「サービス業」
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企業概要
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられることを以下に記載しております。当社グループは、これらのリスクの可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合には当該リスクによる影響が最小限となる対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の事業等のリスク及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、記載事項における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 事業環境について
当社グループの提供するサービスは、企業・組織の人材育成に関わるものであるため、景気動向や企業・組織の収益の影響を受けやすい傾向にあります。経済環境の悪化により、顧客の教育研修予算が削減された場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、こうした経済環境の変化に対応すべく、AIやデジタル技術を活用した革新的なサービスの開発、オンラインとオフラインを融合した柔軟な研修形態の提供、顧客ニーズに合わせたカスタマイズ性の高い研修プログラムの設計等により、付加価値の高い多様なサービスを提供してまいります。また、業務効率化やコスト最適化を推進し、収益性の維持・向上に努めます。
(2) 当社グループの事業について
① システムについて
イ.システム障害について
当社グループの提供サービスやそれを支える社内業務は、コンピューター及びインターネット技術を高度に活用しており、通信事業者が運営する通信ネットワークサービスへの依存度が高いといえます。したがって、予期せぬトラブル等によって通信ネットワークやサーバーが利用できなくなった場合、当社グループのサービスの提供が不可能となる可能性があります。このような事態が発生した場合には、顧客等から損害賠償の請求や当社グループの社会的信用を失う可能性があり、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。
ロ.サイバーセキュリティについて
当社グループでは、サイバー攻撃等によるシステム障害やデータ漏洩等を防ぐため、セキュリティ対策を講じておりますが、昨今のサイバー攻撃の高度化・巧妙化に伴い、ランサムウェアによる業務停止やデータの暗号化、不正アクセスによる個人情報や機密情報の流出等のリスクが高まっております。万一、こうした事態が発生した場合、当社グループの事業運営に支障をきたすとともに、損害賠償請求や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
ハ.社内システムの開発体制について
当社グループでは、社内業務のシステム化を積極的に推し進めることで、業容の拡大の中でも人件費の増加を極力抑えることで価格競争力を維持してまいりました。しかし今後、人材確保の不調等によりシステム開発の進捗が滞った場合、効率的な社内業務の推進が阻害され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
② 商品、サービスについて
これまで、当社グループが競争力の源泉としてきた多様な新規コンテンツの開発力や、人事総務部を対象とした業務支援サービスにおいて、競争優位性が維持できなくなった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ Webによる営業活動について
当社グループの営業活動においては販売促進効果を高めるべく、Webページを拡充させております。従いまして、Webページのセッション数が予期せぬ事象により減少した場合には当社グループの販売促進効果が下がる可能性があります。このような事態が発生した場合には、当社グループの営業活動に支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④ 知的財産権について
当社グループの事業においては、オリジナルコンテンツでの研修展開を強みとしている関係上、著作権・商標権・肖像権等の知的財産権の確保が重要だと考えております。当社グループでは、商標権の取得や著作権の明示、さらには開発した技術・ノウハウ等の保護・保全に努めておりますが、悪意の第三者によるサービスの模倣等により、当社グループの営業展開に支障が生じ、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
また、第三者に帰属する知的財産権を侵害しないよう、事前に権利関係を調査するなど細心の注意を払っておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合、当社グループの社会的信用を失うとともに、損害賠償による損失が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 講師の確保について
研修の成否を決める重要な要因の一つに講師の品質があります。良質な研修を実施するには的確なスキルや知識、経験をもった講師の確保が不可欠であります。
当社グループでは、引き続きこれらの講師の確保に努めていく方針でありますが、今後将来において、当社グループが求めるスキルや知識、経験をもって研修を行うことができる講師を適切な契約条件で確保できなくなった場合、当社グループの研修実施に重大な支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑥ M&Aについて
当社グループは、M&A(子会社化、事業譲受、資本参加等)を実施することにより当社グループの事業を補完・強化することが可能であると考えており、M&Aを積極的に推進しています。その際、対象企業や事業の状況及び財務、税務、法務、労務等について詳細なデューデリジェンスを行う等、意思決定のために必要かつ十分と考えられる情報収集、投資効率の精査、検討を実施することで可能な限りのリスク回避に努めています。
しかしながら、M&A後において、当社グループが認識していない問題が明らかになった場合や、何らかの事由により事業展開が計画通りに進まない場合、対象企業の株式価値や譲受資産の減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(3) 競合について
社会人を対象とした教育研修事業に関しては、研修会社、コンサルティング会社、シンクタンク系の研修会社等、多数の企業が参入しておりますが、今後、研修事業と異なる分野の企業が研修におけるパラダイムシフトを起こすビジネスモデルでの参入があった場合、当社グループの営業活動に支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4) サステナビリティに関するリスクについて
当社グループは、中長期的な視点から影響を与える事象や、発生頻度が低いものの認識すべきリスクについて、サステナビリティに関するリスクとして、「人権の侵害」「大規模自然災害による事業所損壊、サーバ損壊」「賄賂・腐敗の発生」「生成AI活用の遅れによる競争力低下」「外部環境変化によるコスト上昇」の5項目を確定しました。これらのリスクに関しては定期的なモニタリングを実施し、発生の回避及び発生した場合の対応に努めます。
優先順位 | サステナビリティに関するリスク | 財務影響 |
1 | 人権の侵害 | 大 |
2 | 大規模自然災害による事業所損壊、サーバ損壊 | 中 |
2 | 賄賂・腐敗の発生 | 中 |
2 | 生成AI活用の遅れによる競争力低下 | 中 |
3 | 外部環境変化によるコスト上昇 | 小 |
(5) コンプライアンス違反・不正行為について
当社グループでは、コンプライアンスを経営の重要課題の一つと位置づけ、役職員一人ひとりがコンプライアンス意識を持って日々の業務に取り組むことを徹底しております。しかしながら、役職員による横領・背任等の不正行為、インサイダー取引規制等の法令違反、ハラスメント等の人権侵害、贈収賄を含む腐敗行為等が発生するリスクを完全に排除することは困難です。万一、こうした事態が発生した場合、当社グループに対する社会的信用の失墜、損害賠償請求や行政処分等により、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。当社グループでは、こうしたリスクを最小限に抑えるべく、2024年7月に全従業員を適用範囲とした「腐敗防止基本方針」を策定しました。加えて、同年9月には、全従業員対象の腐敗防止関連のeラーニング教育を実施し受講率は100%でした。今後も、コンプライアンス教育の強化、内部通報制度の整備、内部監査の充実等、コンプライアンス体制の継続的な改善に努めます。
(6) その他
① 個人情報・機密情報について
当社グループはその事業運営の性格上、関係者の個人情報及び機密情報を少なからず保有しており、当社グループの個人情報の取り扱いについては、「個人情報の保護に関する法律」が適用されます。そのため、適切に個人情報を取り扱う体制を整備していることの証として、プライバシーマークを取得いたしております。
第三者によるセキュリティ侵害、ソーシャルエンジニアリング、従業員の故意または過失などによって、当社グループが保有する関係者の個人情報や機密情報の外部流出又は不正使用などが発生した場合、当社グループは顧客などに対する損害賠償責任を負うとともに、当局から業務改善命令を受ける可能性があるなど、当社グループの事業、業績及び社会的信用に悪影響を与える可能性があります。
② 講師やeラーニング等への出演者の不祥事・風評等のリスクについて
当社グループは、講師やeラーニング等出演者が事故、事件、不祥事等を起こした場合、又は巻き込まれた場合、風説の流布等で風評を著しく損なった場合等には、該当する講師の研修への登壇中止、該当する出演者が出演するeラーニング等の使用中止等の措置が必要となり、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。また、これらの発生事象に対し、当社グループの対応の如何に関わらず、当社グループにとって悪影響のある形で当該発生事象が投資家、マスメディア、インターネット、その他社会一般に広まった場合等には、当社グループに対する社会的信用が損なわれ、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。
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