企業アマテイ東証スタンダード:5952】「金属製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、釘・ねじの専業メーカーとして、「1本の釘・ねじで、ものともの、人と人とを繋ぎ、豊かな社会づくりに貢献します」を企業理念として定め、多様なニーズに応えられる高品質の製品を開発・提供して、社会に貢献することを使命として事業活動を続けています。また、法令や社会規範を遵守し、社会規律に従って透明性のある経営を行いながら収益を上げ、安定した利益を継続的に確保することで企業価値を高めて参ります。

(2)目標とする経営指標

 当社グループが事業展開に際し重視している経営指標は、売上高、営業利益、当期純利益及びROE(株主資本利益率)であります。徹底した合理化、原価低減により生産コストを抑制し生産効率を高め、総資産の圧縮を通じて、業績及び企業価値の向上を図って参ります。

 当社グループの2022年度~2024年度の中期経営計画において、最終年度である2024年度の定量面での目標とする経営指標は次のとおりであります。

 売上高 55億円、営業利益 1.6億円、当期純利益 1億円、ROE 7.0%

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループの持つ技術力、開発力、生産能力、ブランド力、情報力等を活かし、下記の施策を実行しながら、新製品の提供、価格競争力の強化、財務体質の改善に努めて参ります。

建設・梱包向セグメント

 釘は国内総需要の約8割が輸入商品で賄われておりますが、当社は、環境意識の高まりや海外情勢を総合的に考慮して国内生産品を主として取引先に提供していく方針であります。長年の経験で培われた当社の技術力・開発力・品質管理能力・安定供給力は、特に高付加価値品においては圧倒的な優位性を誇っております。また、海外委託生産品(OEM商品)も取扱うことで、汎用品から高付加価値品に至るまで、お客様の様々なニーズにお応えできる企業として存続し続けたいと考えております。今後も、生産性の向上を図りながら売上高の拡大、製造コストの低減を実現し、ROEの向上に取り組んで参ります。

 加えて、昨今の政府や自治体の環境政策に賛同して取り組むことを最優先事項と捉え、国内森林資源循環サイクルの活性化に寄与し、二酸化炭素排出削減によるカーボンニュートラル社会の実現に貢献すべく、国産木材の活用政策に歩調を合わせた活動を推進していく所存であります。

電気・輸送機器向セグメント

 中長期的には輸送機器関連を中心に需要は増加傾向にあり、特に電気自動車やハイブリッド車用のバッテリー関連やモーター関連等、電動化や軽量化に必要となる特殊締結部品の需要増加が見込まれます。今後さらに、国内での設計に強みがある自動運転技術や事故防止アシスト・センサー関連の需要に特殊な部品やねじ締結ニーズの増加が見込まれています。

 今後も引き続き、特に品質が重視される電気自動車やハイブリッド車用バッテリーやセンサー類等の需要に対応し、自動車をはじめとする輸送機器関連部品や産業機器、制御機器、精密部品向等を主なターゲットとして、高付加価値機能部品への製造・販売に注力していく方針であります。

 上述の機能部品の受注・販売拡大ため、工場や生産設備の増強、自動運転化設備の設置を行い、計画的な受注・販売・生産活動への対応に取り組んでおります。

(4)経営環境及び対処すべき課題

 建設・梱包向は、新設住宅着工戸数が、少子化等の影響を受けて長期的には漸減傾向にあり、住宅向け釘需要は全体的には増加が見込みにくい環境にあります。しかしながら、国産木材の使用比率は上昇傾向であり、杉に適した当社新製品へのニーズは高まることが予測され、拡販活動をさらに強化していくことが必要となります。

 また、カーボンニュートラルへの取組みが社会的に重要視されるなか、新技術の発展により、木造の中層・高層建築物における釘需要が新たに生まれる傾向にあり、積極的な製品開発と適切な販売方針に基づいて需要を捕捉することが重要になって参ります。

 電気・輸送機器向は、自動車メーカーが来期以降も高水準の生産活動を維持することが期待されています。今後は自動車部品関連・産業機械向けを主流としつつ、成長分野であるEV・HEV需要に対して独自製品の売り込み・拡販を一層強化していくことが重点項目に挙げられます。

 仕入面では、鋼材価格や諸経費の高騰が続いていますが、今後も想定されるエネルギー費用や運送費の上昇・為替相場の変動・金利の上昇に対して生産性向上活動等を通じて対応していく必要も生じて参ります。

 さらに地政学的リスクが海外市場で再来、顕在化する状況も想定して、海外OEM商品の供給体制ひいては国内も含めたサプライチェーンの整備も必要となり、さらに販売先への品質保証・コンプライアンス遵守・環境や人権への配慮等も総合的に課題として認識し事業運営を行っていくことが重要になって参ります。

 当社グループとして、このような事業課題の克服に努めるべく、次の事項について積極的な取組み、業容の拡大を図っていく所存であります。

①収益力の強化及び強固な収益基盤の創出

 製販一体で、顧客ニーズに基づく新製品等の開発営業を展開し、新分野における需要も積極的に捕捉しつつ販路を広げ売上高・収益の増加を図ります。また、顧客満足度の向上を図るとともに、高付加価値製品の生産・販売強化に向けて集中的に経営資源を投入していきます。

②新製品の拡販及び競争優位性の確立

 新製品の販売を通して新市場の開拓を行います。特に電気・輸送機器向は、自動車の電動化、自動運転化に伴う特殊ねじの拡販を積極的に推し進め、グループの収益力アップの推進力とします。また、建設・梱包向においても、今後拡大が見込める非住宅木造建築分野における需要を積極的に捕捉して参ります。

③生産効率の改善及び製造コストの削減

1.国内生産の無人化・省人化をさらに推進し、生産性を高めます。

2.OEM提携先との関係強化及び仕入ソースの安定確保・拡大により仕入コストの低減を図ります。

3.取扱い品種の統合を進め生産効率の向上を図ります。

4.物流業界の働き方改革をサポートし、物流の合理化・再構築を通じて物流コストの低減を図ります。

④新規事業の発掘及び成長分野への積極投資

1.売上高や収益の拡大が見込める分野、無人化・省人化や労働環境の改善により生産性向上を図れる分野へ計画的・集中的に新規投資を行います。 

2.既存事業とのシナジー効果の見込める事業への参入を検討し、事業の多角化と売上高・収益規模の拡大を図ります。

⑤人的資本経営の推進及び企業価値の最大化

 賃上げやリスキリング等により人財への積極投資を行い、職場環境を改善、従業員の働きがいに繋がるやりがいや働きやすさを追求することで、企業活動を活性化して企業価値を高めることを目指していきます。

⑥リスク管理及びコンプライアンス・ガバナンス体制の強化

 自然災害や感染症発生に対して事業の継続に支障が出ない、又はその影響を最小限に抑制できるようにリスク管理精度を高めていきます。同時に法制度の新設・改廃に適切に対処し、自浄機能を発揮できる組織体制を維持して持続的な成長の礎とします。

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