企業兼大株主アステラス製薬東証プライム:4503】「医薬品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中において将来について記載した事項は、提出日現在において判断したものです。

(1) 経営理念

 当社の経営理念は、「存在意義」「使命」「信条」の3つのパートから構成されています。この経営理念は、有用性と信頼性の高い医薬品で世界の人々の健康に貢献し、企業価値を持続的に向上させることを目指していく当社の姿勢を表現しています。

 アステラスの存在意義:先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する

・生命科学の未知なる可能性を、誰よりも深く究めたい。

・新しい挑戦を続け、最先端の医薬品を生み出したい。

・高い品質を確かな情報と共に届け、揺るぎない信頼を築きたい。

・世界の人々の健やかな生活に応えていくために。

・世界で輝き続ける私たちであるために。

 アステラスの使命:企業価値の持続的向上

・アステラスは、企業価値の持続的向上を使命とします。

・アステラスは、企業価値向上のため、お客様、株主、社員、環境・社会など、すべてのステークホルダーから選ばれ、信頼されることを目指します。

 アステラスの信条

 アステラスの「信条」は、私たちが常に大事にする行動規範です。

 アステラスは、これらの信条に共鳴し実践する人々の集団であり続けます。

 高い倫理観: 常に、高い倫理観をもって、経営活動に取り組みます。

 顧客志向:  常に、お客様のニーズを把握し、お客様の満足に向かって行動します。

 創造性発揮: 常に、現状を是とせず、未来志向で自己革新に挑戦し、新しい価値を創造します。

 競争の視点: 常に、視野広く外に目を向け、より優れた価値を、より早く生み出し続けます。

 アステラスは、信条に則した行動を通じて、ステークホルダーの皆様への責任を適切に果たし続けるとともに、積極的な情報開示を行います。

(2) 対処すべき課題

 製薬産業を取り巻く事業環境は時代とともに大きく変化しています。新薬開発の難易度の上昇、医療費抑制政策等マイナスの影響がある一方で、イノベーションを評価する制度の拡充や、科学技術の進歩に伴い、創薬に活用できる治療手段が増加するなどプラスの動きもあります。また、デジタル技術や工学技術の進歩は、異業種との融合を促し、患者さんに新しい医療ソリューションの提供を可能にします。当社は、これらの変化に柔軟に対応し、社会のサステナビリティへの貢献、その結果としてアステラスのサステナビリティに寄与する戦略を策定することで、企業価値を持続的に向上させ、革新的な医療ソリューションを患者さんに届け続けていきます。

①経営計画2021

 当社は、「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変える」というVISIONの実現に向けて、2025年度までの5カ年にわたる「経営計画2021」を策定しました。「経営計画2021」では、2025年度までに着実な成長を実現し、成果へと結びつけることができるよう、4つの戦略目標、それを推進する企業風土を醸成するための“道しるべ”となる3つの組織健全性目標、それらが全て達成された際に到達できると考える3つの成果目標を設定しています。

1) 4つの戦略目標

 戦略目標はVISIONを実現するための向こう5年間の道筋と、優先事項を示しています。

 戦略目標1:患者さんのより良いアウトカムの実現

(i) アステラス製品に対する患者さんの持続的なアクセス、(ii) 患者さんがアステラスの製品から享受するアウトカム、の最大化に取り組んでいきます。

 戦略目標2:科学の進歩を確かな「価値」へ

 研究開発における重点戦略領域であるPrimary Focusに優先的に経営資源を投下し、パイプライン価値を高めます。

Primary Focus (注) :遺伝子治療、がん免疫、再生と視力の維持・回復、標的タンパク質分解誘導

(注) 2024年4月にミトコンドリアのPrimary Focusとしての認定を解消しました。

 戦略目標3:Rx+ビジネスの進展

Rx+プログラムの事業化により我々が目指す「科学的根拠に基づくヘルスケアソリューションによって、心身ともに健康に、自分らしく生きることができる社会の実現」に向けて前進していきます。

 戦略目標4:サステナビリティ向上の取り組みを強化

 当社は、サステナビリティ向上への取り組みの重要性を認識しており、社会・環境に対する様々な活動を推進し、活動の基盤となるガバナンスの強化に努めています。社会に良い影響を与える活動によって得られたステークホルダーからの信頼が、アステラスのサステナビリティを向上させると考えています。

2) 3つの組織健全性目標

 長期にわたり優れたパフォーマンスを生み出す社内環境を構築するために3つの組織健全性目標を策定しました。組織健全性目標への取り組みによって組織の最大限のポテンシャルを引き出し、One Astellasとして優れた実行力とイノベーションを生み出すための社内環境を構築します。

 組織健全性目標1:果敢なチャレンジで大きな成果を追求

 適切なリスクを取ることができるよう社員に権限が与えられるとともに、成果を追求し、イノベーションに注力できる環境を構築します。

 組織健全性目標2:人材とリーダーシップの活躍

 目的を持った人材マネジメントと、一貫したリーダーシップスタイルにより、望ましいマインドセットと行動が促進される環境を構築します。

 組織健全性目標3:One Astellasで高みを目指す

 共通の目標を達成するために社員が効果的に協働し、組織的に力強く戦略を推進する環境を構築します。

3) 成果目標

 理想とする組織に近づき、戦略目標を確実に実行できた時、2025年度時点で達成できているだろうと考えられる姿を、数値目標として表したものが、この成果目標です。

・売上収益:XTANDI及び重点戦略製品 (注1) の売上は2025年度に1.2兆円以上

・パイプライン価値:Focus Areaプロジェクトからの売上は2030年度に5,000億円以上

・コア営業利益率 (注2) :2025年度に30%以上

 これら3つの成果目標を達成することで、2025年度には当社は株式時価総額7兆円以上と評価されるような企業となることを目指します。

[当連結会計年度末における状況]

 当連結会計年度末における成果目標の進捗状況に鑑みると、2025年度までの達成は厳しい見込みですが、XTANDIの独占販売期間満了を克服できる体制構築を引き続き整えます。

[各成果目標に対する対応策 (実行済み又は今後実行すべき策) ]

・売上収益:IVERIC bio社買収によるIZERVAY獲得、LCM (ライフサイクルマネジメント) による製品価値最大化

・パイプライン価値:研究開発組織・運営体制の改編、優先プロジェクトへの重点的なリソース配分、 Propella Therapeutics社買収による前立腺がん治療薬PRL-02の取得

・コア営業利益率:将来成長への投資を確保した上での厳格な費用コントロール、デジタル技術活用による業務効率の最適化

(注) 1.ゾスパタ、パドセブ、ビロイ、エベレンゾ、VEOZAH、AT132 (経営計画2021公表時 (2021年5月))

2.当社は、会社の経常的な収益性を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。当該コアベースの業績は、フルベースの業績から当社が定める非経常的な項目を調整項目として除外したものです。調整項目には、減損損失、有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用等のほか、会社が除外すべきと判断する項目が含まれます。

②株主還元方針

 当社は、企業価値の持続的向上に努めるとともに、株主還元にも積極的に取り組んでいます。成長を実現するための事業投資を優先しながら、配当については、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、安定的かつ持続的な向上に努めます。

 また、自己株式の取得を必要に応じて機動的に実施し、資本効率の改善と1株当たり利益の向上を図ります。

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