アジアパイルホールディングス 【東証プライム:5288】「ガラス・土石製品」 へ投稿
企業概要
当社グループは、「世界に通じる基礎を造る」「進歩の原点は現場にあり」「仕事を天職として社会に尽くす」を企業理念として、基礎建設事業を通じて、大規模地震等の自然災害に対する安全性、信頼性の確保という社会的課題解決に取り組むことで、持続的成長と中長期的な企業価値の向上の実現を目指しております。当社グループは、社会貢献活動等を通じて、サステナビリティ全般に関する理解を深め、「気候変動への取り組み」と「人的資本」の2点をサステナビリティに関する重点項目として取り組んでおります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
CO2削減、人材育成に関連するグループ内の関係部門の部門長を中心に、当社の社長直属のワーキンググループを組成し、サステナビリティ関連のテーマについて集中的に検討を行い、定期的に取締役会、執行役員連絡会に報告を行っております。
(2)戦略
① 気候変動への取り組み
CO2の排出により世界的に平均気温が上昇することで、経済や社会が被るリスクが大きくなっており、世界的規模でその対応が求められています。当社グループは気候変動への取り組みを経営課題の一つとして認識し、国内事業会社のジャパンパイル㈱は、これまで省エネ法に基づきCO2の排出量を毎年当局宛に報告するとともに、2020年度からは工場部門、特定荷主部門におけるCO2削減の取組状況をホームページにて開示しております。また施工部門では、これまでの技術力の集大成として効率的な新工法「Smart-MAGNUM工法」を開発し、施工品質を確保したうえで杭の施工本数を従来工法対比10~20%程度の削減を実現しており、それに連動する形でCO2の排出量の削減を目指しています。
② 人的資本
当社グループは、「日本、アセアン地域において最高の技術力と最大の基礎建設能力を有するグループを目指す」を経営目標に掲げ、その実現のための最重点施策として長期的視野に立ったグループの人材育成、人材増強に取り組んでおります。斯業界では、少子高齢化に伴う技術者・技能労働者の不足、時間外労働の特例の撤廃等への対応が急務となっております。そのような環境の中、基礎建設の設計に関する専門家である建設基礎設計士、杭基礎工事を安全かつ効率的に施工する国の登録基礎ぐい工事試験合格者等の公的資格取得の他、社内資格制度、施工マニュアル、施工管理者育成プログラムを整備するなど、基礎建設に関する専門的人材の育成に注力しております。そのほか、海外技能実習制度等の在留資格を活用して海外事業部門の人材育成にも取り組んでおります。これらの戦略により、基礎建設事業の専門性、独自の技術体系の構築を目指しております。
(3)リスク管理
気候変動に関して、2023年度からTCFDの提言に沿った気候変動への対応に着手し、気候変動における当社グループのリスクと機会の評価の検討、CO2から更に領域を広げ、温暖化効果ガス排出量の算定も開始いたしました。
また、人的資本に関しましては、適切な労働時間管理を維持すべく、勤怠管理システムの導入、専門コンサルタントによる労働管理研修の実施など、労務管理上のリスク対応を行っています。
(4)指標及び目標
① 気候変動への取り組み
2023年度よりTCFD提言に基づく情報開示に向けて更に取り組みを進めるとともに、温暖化効果ガス排出量の削減目標等の指標設定並びに開示を行う予定です。
② 人的資本
建設基礎設計士53名、同士補34名、工学博士5名、国の登録基礎ぐい工事試験合格者の基礎施工士242名を育成しております。今後、資格の対象となる業務の従事者全員の資格取得を目指してまいります。また、ベトナムの事業子会社Phan Vu Investment Corporationからはこれまで技能実習生累計27名を受入れてきましたが、今後ミャンマーの事業子会社VJP Co., Ltd.からも新たな海外人材の受け入れを計画しております。
基礎建設業としての当社グループ独自の強みとなっております基礎設計部門は、総勢58名の陣容に成長し、業界随一の規模を有しています。その内約半数の28名が女性部員であり、女性の活躍が大きなウエイトを占めています。10年程度先にはこの中から役員になる女性幹部が育ってくると期待しています。なお、人数は2023年3月末時点での実績です。
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