アイビーシー 【東証スタンダード:3920】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業環境及び事業活動等に関するリスクについて
① 特定の製品への依存について
2023年9月期において、当社グループの売上高のうち、主力製品であり、かつ利益率の高い「System Answer G3」等のライセンス販売による売上高の割合が44.4%となっており、これらの製品において有力な競合が出現すること等により売上高が減少し、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② ライセンス契約の更新率について
当社は、「System Answer G3」等をライセンス販売しており、機能追加等によるバージョンアップを適宜実施し顧客に安心して継続的にご利用いただける環境構築に努めております。その結果、直近のライセンス更新率は高い水準で推移しておりますが、今後、契約更新率が急激に低下するような場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ 業績の季節偏重について
当社は、案件進捗管理を行うことで売上計上時期が平準化するように努めておりますが、顧客の検収時期の影響を受けて、当社の売上計上時期は3月、4月及び9月に集中する傾向があります。一方で、販売費及び一般管理費は会計年度末以外は毎月ほぼ一定額の発生であることから、営業利益につきましては第1四半期連結会計期間において低くなる傾向があります。なお、当連結会計年度における各四半期連結会計期間の売上高及び営業損益は以下のとおりであります。
当連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
| 第1四半期 連結会計期間 | 第2四半期 連結会計期間 | 第3四半期 連結会計期間 | 第4四半期 連結会計期間 | 通期 | |||||
| 金額 (千円) | 比率 (%) | 金額 (千円) | 比率 (%) | 金額 (千円) | 比率 (%) | 金額 (千円) | 比率 (%) | 金額 (千円) | 比率 (%) |
売上高 | 375,481 | 19.8 | 482,971 | 25.4 | 460,143 | 24.2 | 582,288 | 30.6 | 1,900,885 | 100.0 |
営業利益 | 14,283 | - | 88,509 | - | 71,848 | - | 37,570 | - | 212,212 | - |
(注)1.比率は、通期に対する四半期連結会計期間の割合です。
2.四半期連結会計期間の数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく四半期レビューは受けておりません。
④ 長期売上債権の与信リスクについて
当社のライセンス販売の一部の取引については、契約期間に基づき長期にわたり代金を回収する取引があります。当社では、与信リスクの低減を図るために与信管理関係の規程整備や債権管理システムを導入する等施策を講じておりますが、取引先の信用状況の悪化や経営破綻等が発生した場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2023年9月30日現在において回収予定日が1年超の当社グループの売上債権残高は69,365千円あり、売掛債権全体の10.8%を占めております。
⑤ 景気変動、業界動向による顧客のシステム投資環境の変化について
セキュリティ強化、「働き方改革」の進展及びデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進・展開等の社会的な要因によるITインフラ投資の加速やクラウド利用の拡大を背景にIT業界は継続的に成長しており、当社の「System Answer シリーズ」の今後の販売も順調に推移するものと見込んでおります。また、サービスの提供(ネットワークコンサルティング等)についても堅調に推移するものと見込んでおります。
但し、景気変動や業界動向の急激な変化により、顧客のシステム投資の環境が悪化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 製品の不具合(バグ等)の発生可能性について
当社グループは、顧客から喜ばれる製品やシステムの性能/情報分析に係るサービスを念頭に置いて製品の開発及び改良を行っており、不具合等の発生防止に日頃から努めておりますが、一般的にソフトウエア製品は高度化、複雑化すると、不具合を完全に解消することは不可能と言われており、当社グループの製品においても、各種不具合が発生する可能性は否定できません。現時点まで当社グループの責任による不具合の発生により、業績に多大な影響を与えたことはありませんが、製品や提供サービスに致命的な不具合が発生し、その不具合を適切に解決できない場合、当社グループの信用力が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 知的財産権について
当社グループは、第三者に対する知的財産権を侵害することがないように常に細心の注意を払って事業活動を行っておりますが、IT分野における急速な技術進歩やグローバル化により、当社グループの事業領域における知的財産権の現状を完全に把握することは困難であります。現在までのところ、当社グループの認識する限り、第三者の知的財産権を侵害したこと、及び侵害を理由とした損害賠償等の訴訟が発生している事実はありませんが、今後当社グループの調査・確認漏れ、不測の事態が生じる等により、第三者の知的財産権に抵触する等の理由から、損害賠償請求や使用差止請求等を受ける可能性があります。これらの事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 情報の取扱いについて
当社グループは、情報セキュリティ及び情報保護を経営の最重要課題の一つとして捉え、情報セキュリティ基本規程を定め、体制の強化や社員教育などを通じてシステムとデータの保守・管理に万全を尽くしております。しかし、万一情報漏洩などの事故が発生した場合には、損害賠償等による予期せぬ費用が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 技術革新について
ネットワーク関連機器の技術革新は日進月歩で進化しており、当社グループでは、顧客ニーズに適時に応えることができる技術力の保持と迅速なサービス提供を目指しておりますが、対応の遅れによっては当社のライセンス製品の更新率やサービスの提供率が低下する等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 災害等について
当社グループでは、地震を含めた防災対策を徹底しており、当社の最重要資産であるソースコード等のデータは、本社から離れた場所にファイルサーバーを設置しバックアップを取得することで、地震により本社が被災した場合でも通常営業ができるように備えております。しかし、予想を超える大規模な災害が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 半導体サプライチェーン等について
当社の事業領域はネットワーク等を中心としたITインフラであり、当該ITインフラは半導体を多数利用したハードウェアにより構成されております。これらのITインフラのハードウェアは一定の耐用年数を経過すると劣化するため、常時ハードウェアのリプレース等にITインフラが支えられております。
しかしながら、今後サプライチェーンの停滞や分断等により、ハードウェアの供給に支障が生じて取引先のITインフラが整わない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2) 事業の運営体制に関するリスクについて
① 特定人物への依存について
当社の創業者であり、創業以来の事業推進者である代表取締役社長CEO加藤裕之は、当社グループ事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定など、当社グループの事業活動全般において、極めて重要な役割を果たしております。当社グループでは、幹部職員の拡充、育成などに取り組んでおりますが、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
② 内部管理体制の強化・充実について
2023年9月30日現在における当社の組織は、取締役7名、監査役3名、従業員77名(連結ベース86名)と比較的小規模であり、内部管理体制もこのような規模に応じたものとなっております。今後の持続的な成長を実現させるために人員増強を図るとともに人材育成に注力し、内部管理体制の一層の強化、充実を図っていく方針ではありますが、これらの施策が適時適切に行えなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
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