アイスコ 【東証スタンダード:7698】「卸売業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は社名の由来にもなっている「I Care Everybody Company ~あらゆる人々に慈しみの心をもって接する企業でありたい~」を企業理念とし、顧客を第一に考えることを全従業員に徹底しつつ事業の拡大に取り組んでまいりました。当社が創業以来顧客を第一に考えたサービス提供に徹し、質の高い付加価値業務を提供してきたことによって、既存顧客からより多くの支持を得ていると認識しています。引き続き顧客第一の精神の基で企業価値の最大化を図ってまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標
当社は、10年ビジョン「iceco VISION 2030」を定め、卸業界内でオンリーワンのポジションを確立し、収益力でフローズン卸業界ナンバーワンを目指しております。当事業年度は第一次中期経営計画の最終年度であり、外部環境の変化によるコスト上昇など、厳しい経営環境が続いておりますが、一定の成果を得ることができました。
2024年度は新たに2025年3月期~2027年3月期の3カ年を対象とした第二次中期経営計画の初年度となります。第二次中期経営計画では前中期経営計画の課題を踏襲しつつ、「環境変化への徹底対応」を基本方針とし、以下の目標とする経営指標を掲げ、取り組んでまいります。
目標とする経営指標(第二次中期経営計画)
| 2026年度 (2027年3月期) 目標 |
売上高(百万円) | 60,000 |
営業利益(百万円) | 1,000 |
配当性向 | 30.0% |
(3) 経営環境及び対処すべき課題
当社の取り扱う家庭用冷凍食品及びアイスクリームは、即食簡便な冷凍食品需要の増加や猛暑の影響に加え、値上げ効果により市場は拡大しております。しかしながら、小売業界の競争激化や再編により、当社が身を置く食品流通業にも大きな影響が出ていることに加え、メーカーの納入条件見直しや、消費者の低価格志向により、厳しい状況が続いております。加えて、人口減少や高齢化が進み、特に物流業界では2024年問題など、人手不足は業界内でも深刻な状況であり、これにより採用コスト及び人件費の増加は避けられない環境となっております。
このような状況の中で、当社が目標として掲げている10年ビジョン「iceco VISION 2030」を達成させるためには、第二次中期経営計画に掲げた以下の重点テーマに取り組み、環境変化に対応しながら、ピンチをチャンスに変えていく必要があります。
① 人的資本経営の実践
当社のフローズン事業が提供するフルメンテナンスサービスは、配送だけでなく納品や発注等の専門性が必要となり、人材採用や人材育成などの人的資本への投資が、売上の増加や生産性の向上に寄与するものと考えております。人材確保をより強化するために、多様な働き方への対応や、働きやすい人事制度への改定を推進するとともに、現場での教育体制を整え、業務の標準化や社員教育を徹底して行ってまいります。
② 収益力の改革加速
収益力の改革を加速するため、サテライト拠点をはじめとする配送効率の高い配送拠点の新設や、現在の配送拠点の統廃合による物流効率向上を進めながら、北関東及び東海エリアの売上を拡大してまいります。加えて物流のDXを推進し、運転・配送業務の可視化・合理化を図ってまいります。
③ 新規事業の育成
第一次中期経営計画のテーマ「新規事業の創出」の次ステップとしてFROZEN JOE’Sの収益化と出店を加速させてまいります。また、海外戦略として海外で人気の高い冷凍食品やアイスクリームの仕入や、日本国内製造品の販路拡大先として日本食ニーズの高い海外マーケットを中心に販売ルートを確立してまいります。
④ コンプライアンス経営の推進・徹底
事業の拡大に伴い、それぞれの事象に応じたリスク管理やコンプライアンスの遵守体制が重要と考えております。企業の社会的な信頼性を高めるために、内部統制システムの構築・運用・強化に努め、全従業員への法令遵守体制の周知徹底に取り組んでまいります。
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