アイスコ 【東証スタンダード:7698】「卸売業」 へ投稿
企業概要
以下において、当社の事業及び財務・経理の状況等に影響を及ぼす事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しております。当社はこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 業績の季節的変動
当社のフローズン事業においては、主力商品であるアイスクリームが季節商品であり、アイスクリームの売上は、天候の影響を受ける可能性があります。特に、冷夏の場合はこれらの売上が減少し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、アイスクリームの販売が夏季に集中するため、売上高は第2四半期会計期間の割合が高くなる傾向があります。なお、当事業年度における1年間の売上高及び営業利益は、以下のとおりであります。
| (単位:千円) | ||||
| 2024年3月期 | ||||
第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 合計 | |
売上高 | 12,204,084 | 14,460,475 | 12,248,208 | 11,585,793 | 50,498,561 |
(構成比) | 24.2% | 28.6% | 24.3% | 22.9% | 100.0% |
営業利益又は営業損失(△) | 228,428 | 355,827 | △60,122 | △71,810 | 452,322 |
(構成比) | 50.5% | 78.7% | △13.3% | △15.9% | 100.0% |
(2) 特定の取引先への依存について
当社のフローズン事業においては、㈱クリエイトエス・ディー及び㈱ドン・キホーテ及びそのグループ会社に対する総売上高に対する割合が当事業年度においてそれぞれ20.6%及び20.4%と高くなっております。また、当社の主な仕入先のうち、㈱ナックスからの総仕入高に対する割合が当事業年度において40.1%と高くなっております。今後も当社と当該企業との良好な関係を続けてまいりますが、このような取引関係が継続困難となった場合や、各社の動向等の変化等、何らかの理由により当該企業との取引が大幅に減少する場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 食品の安全性について
当社のスーパーマーケット事業においては、食品の安全性に日頃より十分な注意を払い、商品の温度管理や、食中毒、異物混入の未然防止、及び食品表示の適正性確保に努めておりますが、外的要因や自社の対応の不備により安全性・品質確保に問題が生じ、食品の流通に支障をきたした場合、当社に対するお客様の信頼が失われ、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) フローズン事業における競争激化による得意先の帳合変更等について
当社のフローズン事業が属する食品流通業界においては、得意先である小売業による業種業態を越えた競合が激化し、小売業界内での再編が行われております。これにより得意先による取引卸の集約化や帳合変更が行われる可能性があります。また、フルメンテナンスサービスの付帯業務である陳列業務、発注業務に関するクレーム等が重なった場合には帳合変更が行われる可能性があります。当社の強みであるフルメンテナンスサービスや、得意先への営業等を強化し、得意先との連携を強めておりますが、得意先の政策等により当社との取引が縮小・解消された場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) スーパーマーケット事業における競合について
当社のスーパーマーケット事業が属する小売業界においては、ドラッグストア業態によるスーパーマーケットやコンビニエンスストア市場への参入など、業種業態を越えた競合が激化しております。当社は強みである生鮮3品(青果・鮮魚・精肉)に注力すること等で差別化を図っておりますが、当社の競合企業に対して効果的な差別化を行うことができず当社が想定している事業展開が図れない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 法的規制等について
当社は、各種法令に基づきコンプライアンスの遵守に努めており、「行動規範」や「コンプライアンス規程」を策定し、全役職員に対する研修を実施し、周知徹底を図っております。しかし、コンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、道路交通法や食品衛生法等、それぞれの事業分野において各種法令の変更に当社が的確に対応できなかった場合や、当社の事業運営においてこれらの法令に違反した場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 固定資産の減損について
当社は、フローズン事業の営業所、スーパーマーケット事業の店舗において固定資産を保有しており、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。当社は減損損失が発生しないよう各営業所・各店舗の収益管理を徹底し、採算性の悪い事業所・店舗に対しては店舗オペレーションの効率化や、積極的な販売促進活動を行うなどの対策を講じております。しかし、当社の保有資産について実質価値の下落や収益性の低下等により減損処理が必要となった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 人材の確保について
当社が安定的な成長を確保していくためには、優秀な人材の確保が必要不可欠と考えております。特に、フローズン事業の特徴であるフルメンテナンスサービスを提供するにあたっては、優秀な配送員を継続して雇用することが重要です。そのため、当社は積極的な採用活動を行うとともに、採用後の人材教育による早期戦力化と定着を図っております。しかしながら、昨今の日本経済全体として労働人口の減少等による人手不足や人件費の高騰が問題となっており、当社においても、さらなる人件費の高騰が生じた場合や、計画どおりに人材を確保できない場合は、人件費や委託配送費用等に追加のコストが発生し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 売上債権が回収不能となるリスクについて
当社は、主にフローズン事業において与信行為を行っておりますが、十分な与信管理を行うとともに、売上債権等に対して一定の貸倒引当金を計上する等、信用リスク管理に努めております。しかし、与信先の信用不安等により、貸倒損失の発生や貸倒引当金を追加で計上する場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 自然災害や事故のリスクについて
大規模地震や台風などの自然災害や感染症・伝染病の流行により、交通機能に障害が発生した場合や、その復旧が遅れた場合には、当社の仕入及び得意先への配送が困難になる可能性があります。これらの自然災害等により自社物流に支障が発生した場合には、速やかに危機対応、復旧対応に努めてまいりますが、営業活動への影響、物的、人的な損害等が発生し、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 大株主について
当社の取締役会長である相原敏貴並びに代表取締役社長である相原貴久及びその資産管理会社である株式会社KANコーポレーション(以下「同人」という)の合計所有株式数は、本書提出日現在で発行済株式総数の45.5%を所有しております。
同人は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。しかし、何らかの事情により、大株主である同人の株式の多くが減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
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