めぶきフィナンシャルグループ 【東証プライム:7167】「銀行業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティ全般
当社グループは、サステナビリティを巡る課題を重要な経営課題として認識し、地域の課題解決と持続的な成長とともに、当社グループの持続的成長と企業価値向上の好循環を図ることを目的として「グループサステナビリティ方針」を制定するとともに、社会・経済動向の変化と環境認識を踏まえ、持続可能な地域社会の実現に貢献するため、「ⅰ.地域経済・地域社会の活性化」、「ⅱ.気候変動対応・環境保全」、「ⅲ.デジタル化の推進」、「ⅳ.高齢化への対応」、「ⅴ.ダイバーシティの推進」を特に重点的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)として設定し、地域の課題解決に向けて取り組んでいます。
加えて、環境、人権およびダイバーシティに関する取り組みを明確化すべく、「グループ環境方針」、「グループ人権方針」、「グループダイバーシティ方針」、「環境・社会に配慮した投融資方針」、「調達・購買ガイドライン」を制定し、各方針に基づき業務運営を行っています。
①ガバナンス
当社グループは、サステナビリティを巡る課題を重要な経営課題として認識し、サステナビリティ委員会を中心とするガバナンス体制を構築するとともに、取締役会による監督を行っています。
≪取締役会による監督体制≫
取締役会は、サステナビリティにかかる議案(方針策定、目標設定や取り組みの進捗状況等)について監督する役割を担っており、サステナビリティ委員会を開催する都度、審議内容を取締役会へ付議・報告することで、取締役会が当社グループの取り組みについて監督する態勢を構築しています。
≪サステナビリティにかかる経営者の役割≫
サステナビリティにかかる事項は、取締役社長が統括します。また、取締役社長はサステナビリティ委員会の委員長としてサステナビリティを巡る課題・対応が事業に与える影響について評価し、対応策の立案及び目標の設定を行い、達成状況の管理を統括します。
≪サステナビリティ委員会≫
当社グループは、サステナビリティに関する取り組みの策定・進捗を一元的に管理するとともに、サステナビリティへの取り組みを一層強化するため、取締役社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、半年に1回以上開催しております。
サステナビリティ委員会は、取締役社長を委員長とし、業務執行取締役全員および執行役員全員ならびに経営企画部統括部長、経営管理部統括部長、地域創生部統括部長をもって構成し、必要に応じ子会社の社長や子銀行の担当部署の部長等を参集し、気候変動や生物多様性などの環境問題や人的資本をはじめとしたサステナビリティに関する施策・方針、取り組み状況などについて審議・報告を行っています。
≪サステナビリティにかかる所管部署≫
当社グループは、サステナビリティに関する専門組織(当社に「サステナビリティ統括グループ」、子銀行の常陽銀行および足利銀行に「サステナビリティ推進室」)を設置し、サステナビリティにかかる統括・推進を行っています。
当社サステナビリティ統括グループは、サステナビリティ委員会の事務局を担当するとともに、サステナビリティ戦略にかかる企画・立案および管理を行い、全社的なサステナビリティにかかる事項をサステナビリティ委員会に提言します。
≪グループ内の連携・統制≫
中核事業会社である常陽銀行および足利銀行のほかグループ内会社においては、それぞれの機能に応じた会議体により、当社のサステナビリティ委員会およびサステナビリティ統括グループと連携をとることによりグループ会社全体の統制を図っています。
②戦略
当社グループは、「グループサステナビリティ方針」の制定に際し、社会・経済動向の変化と環境認識を踏まえ、持続可能な地域社会の実現に貢献するため、特に重点的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)として次の5項目を設定し、地域の課題解決に向けて取り組んでいます。
(ⅰ)地域経済・地域社会の活性化
・事業者向けコンサルティングの強化 | ・地域創生・SDGsへの取り組み |
・ライフプランコンサルティングの強化 | ・グループの強みを活用した新事業領域の開拓 |
(ⅱ)気候変動対応・環境保全
・地域のSDGsや脱炭素への取組支援 | ・地域社会における環境保全活動の推進 |
・気候変動リスクへの対応 | ・事業活動を通じた環境保全・環境負荷低減への取り組み |
(ⅲ)デジタル化の推進
・DXの推進 | ・デジタル化を活用した顧客接点・非対面サービスの拡充 |
・業務革新の加速 | ・チャネル・ネットワークの適正化と相談機能強化 |
(ⅳ)高齢化への対応
・高齢化社会への対応強化 | ・高齢者と家族の困りごとへのワンストップサポート体制の構築 |
・ジェロントロジーサービスの提供に向けた体制強化 |
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(ⅴ)ダイバーシティの推進
・ダイバーシティ方針に基づく取り組みの実践と環境整備 | ・シニア人材活躍への取り組み |
・女性の活躍機会充実・上位職登用に向けた取り組み強化 | ・働きがいの充実に向けた取り組み強化 |
(注)第3次グループ中期経営計画の個別戦略の詳細は、当社ホームページ参照(https://www.mebuki-fg.co.jp/company/policy/)
③リスク管理
当社グループでは、リスク管理を企業価値向上の重要な取り組みと位置付け、ALM・リスク管理委員会を設置しています。
ALM・リスク管理委員会は、取締役社長を委員長とし、業務執行取締役全員および執行役員全員ならびに経営企画部統括部長、経営管理部統括部長、経営管理部バーゼル室長をもって構成し、リスク対応方針やリスク対応議題について、意思決定を図る機関です。ALM・リスク管理委員会の中で、各種リスクについてモニタリングをしており、経営に及ぼす影響の大きさを総合的に判断し、対応方針を決定しています。
なお、サステナビリティにかかる事項は、ALM・リスク管理委員会とサステナビリティ委員会が連携して対応を行い、サステナビリティにかかるリスクのモニタリング・再評価および重要リスクの絞り込みを行ったうえで、グループ戦略に反映しています。
④指標と目標
当社グループでは、サステナビリティの取り組みにおいて次の3つの目標を設定しています。
(ⅰ)サステナブルファイナンス
・目標金額 | : 3兆円(うち環境分野2兆円) |
・取組期間 | : 2021年度~2030年度 |
・対象投融資 | : 関連する外部基準(グリーンローン原則、グリーンボンド原則、およびソーシャルボンド原則など)を参考に、 「環境・社会課題の解決を通じて持続可能な社会の実現を目指すお客さまの活動を支援するファイナンス」 |
(ⅱ)CO2排出量
・2030年度のCO2排出量目標 | : ネット・ゼロ |
・対象 | : Scope1、Scope2 |
・実績の開示 | : 毎年、統合報告書等にて前年度の実績の情報開示を行います。 |
(ⅲ)係長以上に占める女性比率
・目標 | : 35%以上 |
・目標期限 | : 2025年3月末 |
(2) 気候変動への取り組み
当社グループは、地球温暖化・気候変動への対応を優先的に取り組むべき重要な課題として捉え、2021年3月にTCFD提言への賛同を表明しました。パリ協定の目指す脱炭素社会(世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする)の実現に向け、「グループ環境方針」、「環境・社会に配慮した投融資方針」、「調達・購買ガイドライン」に基づき、投融資先を含むサプライチェーンへの働きかけや、当社グループのCO2排出量ネット・ゼロに向けた取り組みの展開など、気候変動への対応の強化と情報開示を進めています。
①ガバナンス
ガバナンスについては、「(1)サステナビリティ全般」の「①ガバナンス」を参照してください。
なお、2022年度は、サステナビリティ委員会において「CO2排出量ネット・ゼロに向けたロードマップの策定」、「調達・購買ガイドラインの制定」、「インターナル・カーボンプライシング(ICP)の試行」、「TCFD提言に基づく今後の対応」などについて、審議・報告を行いました。
②戦略
経済の発展は生活や教育などの社会条件によって成り立ち、社会は自然の環境によって支えられております。持続可能な地域社会の実現ならびに地域社会および当社グループの持続的な発展は、環境の維持・保全が大前提となることから、気候変動への対応は、事業戦略上、重要なファクターであると認識しています。
当社グループでは、事業活動に影響を与えると想定される気候変動のリスクと機会について特定し、財務インパクトの評価を実施し、その評価結果を踏まえ、リスクの軽減ないし機会の獲得に向けた対応を進めています。
リスクは、低炭素社会を目指す過程における政策や技術の変化によって生じる移行リスクと、地球温暖化の進行に伴う自然災害の激甚化等によって生じる物理的リスクを特定しています。機会は、脱炭素社会への移行や自然災害の激甚化等へ備えることに伴う各種ビジネス機会を特定しています。
なお、移行リスクについては、国際エネルギー機関(IEA)が策定した1.5℃シナリオ、気候変動に関する政府間パネルが策定した2℃シナリオ、物理的リスクについては、気候変動に関する政府間パネルが策定した4℃シナリオとグループ内外の情報に基づき、事業インパクトと財務影響度を評価しています。
③リスク管理
気候変動リスクは、信用リスクやオペレーショナル・リスクのほか、広範かつ複雑な経路や様々な時間軸を通して波及し、当社グループの事業運営・戦略・財務計画に大きな影響を及ぼす可能性があると認識しています。
当社グループは、グループの事業が気候変動によって受ける影響を把握し、評価するため、気候変動により想定されるリスクの波及範囲を考察し、シナリオ分析を行い、現時点で想定される気候変動のリスクと機会を特定しています。
また、環境・社会に負の影響を与える可能性のあるセクターへの投融資に関しては、「環境・社会に配慮した投融資方針」を定め、環境・社会への影響の低減・回避に向け努めているほか、投融資方針に則り、適切に運営されているかについて定期的にモニタリングを行っています。
④指標と目標
指標と目標については、「(1)サステナビリティ全般」の「④指標と目標」を参照してください。
なお、2022年度の実績は次のとおりとなります。
サステナブルファイナンス実行額(2021年度以降累計) | 6,154億円 |
2013年度比CO2排出量削減率(Scope1、2)(調整後排出量ベース) | △34.3% |
気候変動への取組に関する詳細は、当社ホームページ(https://www.mebuki-fg.co.jp/sustainability/)または統合報告書を参照ください。
(3)人的資本経営への取り組み
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