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星5つ 企業JFEホールディングス  企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス

[サステナビリティへの取り組みの監督]

JFEグループの企業価値の毀損防止と向上の観点から、リスクマネジメントを含むグループ全体のサステナビリティへの取り組みを監督・指導する体制として、JFEホールディングス㈱社長を議長とし、副社長、執行役員、常勤監査役、各事業会社社長等で構成される「JFEグループCSR会議」(2023年4月より「JFEグループサステナビリティ会議」に名称変更、以下「グループサステナビリティ会議」)を設置しています。「グループサステナビリティ会議」のもとに「JFEグループコンプライアンス委員会」、「JFEグループ環境委員会」、「JFEグループ内部統制委員会」、「JFEグループ情報セキュリティ委員会」、「開示検討委員会」、および「企業価値向上委員会」を設置し、グループとしての方針審議や方針の浸透状況の監督、課題や発生した問題および対処事例等についての情報共有を行い、JFEグループのサステナビリティへの取り組みを監督・指導しています。また、「グループサステナビリティ会議」における審議事項のうち、グループの基本方針、活動計画、重要施策の内容および重要事態発生時の対応等について、取締役会に定期的に報告し審議することにより、指示監督を受けています。

 特に気候変動問題については、「JFEグループ企業行動指針」の中で、地球環境との共存を図るとともに、快適な暮らしやすい社会の構築に向けて主体的に行動することを定めており、環境保全活動の強化や気候変動問題への対応等の「地球環境保全」は持続可能な社会を実現する上で非常に重要な課題として認識しています。

[グループサステナビリティ会議の活動状況]

「グループサステナビリティ会議」は、約3カ月に1回程度開催し、独占禁止法、公務員等に対する贈収賄を含む汚職防止に関する法令等の遵守、および人権、人事労働、安全・防災、環境、気候変動、品質、財務報告、反社会的勢力への対応、情報セキュリティ等のESGリスクも含むリスクマネジメントや社会貢献等の多岐にわたる範囲を対象として、グループの取り組みに関する方針審議(重要案件に対する指示・指導を含む)、方針の浸透状況の監督、および課題、発生した問題への対処事例等についての情報共有、水平展開を行っています。

[各事業会社との連携]

各事業会社においても各々の会議体を設置しており、JFEグループの企業価値の毀損防止と向上の観点からグループ全体の取り組みを推進するため、グループサステナビリティ会議と連携して運営しています。JFEスチール㈱では、「CSR会議(議長:社長)」(2023年4月より「サステナビリティ会議」に名称変更)の中に、コンプライアンス、地球環境、リスクマネジメント、安全・防災、顧客満足、社会貢献などの委員会・部会を設け、対象分野ごとの積極的な活動を展開するとともに、グループ会社を含めたサステナビリティ意識の浸透を図る活動を進めています。JFEエンジニアリング㈱およびJFE商事㈱においても、コンプライアンスや環境に関する委員会等を設け、サステナビリティの実現に向け取り組んでいます。

<CSR推進体制図>(2023年3月31日現在)

 ※2023年4月より「サステナビリティ推進体制図」に名称変更、内容も一部変更あり。


(2)サステナビリティ全般に関するリスク管理

JFEホールディングス㈱が持株会社として、「内部統制体制構築の基本方針」に基づきグループの包括的なリスク管理を担っており、当社の取締役会がリスク管理の監督およびその実効性を確認する体制を構築しています。

 具体的には、事業活動、コンプライアンス(独占禁止法・公務員等に対する贈収賄を含む汚職防止に関する法令等の遵守等)、企業理念や「JFEグループ企業行動指針」などの会社方針・規程の遵守、環境、気候変動、人事労働、安全・防災、セクハラ・パワハラ等の人権侵害、品質管理、財務報告、情報セキュリティなどのESGリスクも含むリスクについて責任を有する執行役員などがその認識に努め、必要に応じてJFEホールディングス㈱のCEO(社長)が議長を務める「グループサステナビリティ会議」において確認・評価し、その対処方針やリスク管理に関する活動計画について審議・決定しています。

 取締役会はリスク管理に関するグループとしての方針および活動計画などについて定期的に報告を受けるとともに、リスク管理に関わる重要事項について審議・決定することを通じてリスク管理の監督および実効性の確認を行っています。

 特に、気候関連リスクの企業レベルでの特定・評価については、TCFDから提言されたフレームワークに従いシナリオ分析を踏まえて行っています。事業に影響を及ぼす重要な要因を選定し、より詳細な影響を分析することによって第7次中期経営計画などの事業戦略策定に活用しています。

〇気候変動関連リスクのモニタリング方法

「グループサステナビリティ会議」「グループ経営戦略会議」または「経営会議」では、経営に影響を及ぼす可能性のあるリスクについてモニタリングしています。モニタリング方法としては、各事業会社の環境委員会等で審議した気候関連問題について四半期に一度報告を受けており、対策を講じています。JFEグループ環境委員会ではリスクに関する情報の集約と管理の強化を行い、リスクの発生頻度や影響の低減を図るだけでなく、機会の最大化に取り組んでいます。

(3)当社が重要であると判断したサステナビリティ項目の個別開示

[経営上の重要課題の特定]

JFEグループは、さまざまなステークホルダーのニーズに対し、グループの資本をどのように投入すれば、社会に対するマイナスの影響を最小化し、当社グループならではの社会的価値創造の最大化につながるのかという観点から、重要課題の特定とKPIの設定による課題への取り組みを推進してきました。2016年には、グループ事業特性を踏まえた「社会からの期待事項」として35項目のCSR関連課題を網羅的に抽出し、①ステークホルダーからの期待度、②事業との関連性(社会への影響度)の両軸から優先順位付けを行うことにより、CSR重要課題(5分野・13項目)を特定しました。

2021年度には、第7次中期経営計画の策定において、「環境的・社会的持続性(社会課題解決への貢献)」を確かなものとし、「経済的持続性(安定した収益力)」を確立することが、JFEグループの持続的な発展のために重要であると認識し、これまでのCSR重要課題に、経済面の重要課題を加えて再編し、「経営上の重要課題」を特定しました。

 特定した経営上の重要課題は以下の13項目です。このうち、サステナビリティに関する項目として、「気候変動問題解決への貢献」「労働安全衛生の確保」「多様な人材の確保と育成」「コンプライアンスの徹底」「人権の尊重」の課題の分野に分類される重要課題を選定しました。

<経営上の重要課題>


①気候変動問題解決への貢献

[ガバナンス・リスク管理]

 気候変動問題に関するガバナンスについては「(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス」に、リスク管理については「(2)サステナビリティ全般に関するリスク管理」に、それぞれ記載しております。

[戦略]

 気候変動問題に関わるさまざまなリスク・機会は、JFEグループの事業戦略に以下のように統合されています。JFEグループは、2021~2024年度の事業運営の方針となる「JFEグループ第7次中期経営計画」を策定し、グループの中長期における持続的な成長と企業価値の向上を実現するために、気候変動問題への取り組みを経営の最重要課題と位置付けています。

 そして、「環境的・社会的持続性の確保」を主要施策の一つとして掲げ、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた「JFEグループ環境経営ビジョン2050」を策定することで、気候変動問題への取り組みを事業戦略に組み込むとともに、TCFDの理念を経営戦略に反映し、気候変動問題解決に向けて体系的に取り組んでいます。シナリオ分析をはじめとするTCFD提言に沿った情報開示を進めると同時に事業に影響を及ぼす重要な要因を選定し、特定したリスクと機会、評価を経営戦略に反映しています。

「JFEグループ環境経営ビジョン2050」では、カーボンニュートラルの実現に向けて、「鉄鋼事業のCO排出量削減」「社会全体のCO削減への貢献拡大」「洋上風力発電ビジネスへの取り組み」という3つの戦略を軸に企業活動を行っていくことを掲げています。製鉄プロセスにおいては、CO排出削減に向けた取り組みとともに、水資源・エネルギーの再利用に加え、環境に配慮した商品・プロセス技術の開発や資源循環ソリューションの提供を通じて積極的に環境負荷低減を推進していきます。

[指標及び目標]

JFEグループは、鉄鋼事業会社であるJFEスチール㈱が所属する日本鉄鋼連盟にて策定された、3つのエコと革新的製鉄プロセス開発を柱とする低炭素社会実行計画を推進しています。この計画では、日本鉄鋼連盟として、2030年度までに900万t‐CO削減を目標としてきました。2020年に低炭素社会実行計画のフェーズⅠが終了、「カーボンニュートラル行動計画」と改め、フェーズⅡ目標として2030年度のエネルギー起源CO排出量を2013年度比30%削減へと改訂されました。JFEスチール㈱もこの計画の目標達成に向けて積極的な活動を推進しています。

 日本鉄鋼連盟は、これらの取り組みに加え、最終的な「ゼロカーボン・スチール」の実現を目指した2030年以降の「長期温暖化対策ビジョン」を策定し公表しました。JFEスチール㈱もこの長期ビジョンの策定に中核的な立場で参画しました。更に、2021年「我が国の2050年カーボンニュートラルに関する日本鉄鋼業の基本方針」を発表し、日本鉄鋼業として早期のゼロカーボン・スチールの実現に向けて、果敢に挑戦することを宣言しました。

 また、JFEグループは、鉄鋼事業を取り巻く環境変化に対応すべく事業構造改革を実施していく中で、地球規模の気候変動問題の解決を通じた持続可能性の向上を目指しています。2020年を気候変動問題へのさらなる対応強化の節目の年と位置付け、『2030年度のCO排出量を2013年度比で20%以上削減、2050年のカーボンニュートラル実現を目指す』というCO削減目標を掲げました。

2021年5月、JFEグループは、気候変動問題への取り組みを経営の最重要課題と位置付け、「JFEグループ第7次中期経営計画」において2050年カーボンニュートラルの実現に向けた「JFEグループ環境経営ビジョン2050」を策定し、新たなCO削減目標を公表しました。加えて2022年2月には、2030年度のCO排出量削減目標を上方修正し、『2013年度比で30%以上の削減』を目標としました。更に、JFEスチール㈱の国内の主要グループ会社においてもJFEスチール㈱と同レベルのCO削減目標を策定しました。国内外のグループが一丸となって気候変動問題への取り組みを事業戦略に組み込むとともに、TCFDの理念を経営戦略に反映し、CO排出量削減に向けた取り組みを体系的に推進していきます。

 なお、2022年度における技術開発の進捗等を精査、検証した結果、現時点の削減目標は適切であると判断しておりますが、今後トランジション技術の開発を促進し、更なるCO削減に向けて目標の見直しを検討してまいります。

課題の

分野

重要課題

指標及び目標(2022年度KPI)

気候変動問題解決

への貢献

JFEグループのCO

排出量削減

JFEスチール㈱:

・「2024年度末のCO排出量を2013年度比で18%以上削減」において省エネ/技術開発によるCO削減目標の50%の達成

・「2024年度末のCO排出量を2013年度比で18%以上削減」において省エネ/技術開発によるCO削減目標に対する投資計画の累計CO削減量90%の認可完了

・2050年カーボンニュートラルを見据えた2030年度のCO削減目標(30%以上)に向けたCO削減計画の策定

JFEエンジニアリング㈱:

・自社工場、オフィスにおけるCO排出量の削減
 2024年度:2013年度比 40%削減

JFE商事㈱:

・再生可能エネルギー由来の電力調達によるCO排出量削減
 2022年度国内CO排出量:2019年度比10%削減

2021年度から2024年度までの4年間で毎年2019年度比5%削減)

社会全体の

CO削減

への貢献

JFEスチール㈱:

・環境配慮型商品・技術(※)の市場投入・実装化:
 2022年度15件以上(20212024年度累計60件以上)

※鋼材の製造時または使用段階で、省エネ、省資源、廃棄物・環境負荷物質の排出量削減、有害物質の不使用に貢献できる商品または技術

JFEエンジニアリング㈱:

・再生可能エネルギー発電施設の提供およびリサイクル事業(プラスチック、食品等)の拠点拡大等により、社会全体のCO削減へ貢献
CO削減貢献量(2022年度):1,100万トン/年

JFE商事㈱:

①鉄スクラップのグローバルな資源循環
 2022年度スクラップ取引量:2020年度取り扱い数量以上
2024年度目標:2020年度比+5%)

②バイオマス発電所向け燃料の取り扱い数量の拡大と安定供給の仕組みづくり

・2022年度バイオマス燃料(PKS・木質ペレット)取引量:2020年度取り扱  い数量以上(2024年度目標: 2020年度比100%増)

・安定供給のため仕入先の拡大

2022年度のCO排出量(Scope1~3)を含むKPI実績については、2023年9月発行予定のJFEグループサステナビリティ報告書に記載予定です。

②労働安全衛生の確保、多様な人材の確保と育成(人的資本)
[戦略]

JFEグループは、社会の持続的発展と人々の安全で快適な生活のために「なくてはならない」存在としての地位を確立することを目指しています。複雑化する変化の激しい経営環境の下で、将来にわたって企業価値を向上させ続けるためには、これを支える一人ひとりの従業員の力が重要です。当社は「JFEグループ人材マネジメント基本方針」や「JFEグループ健康宣言」を制定し、人的資本への投資を通じて従業員の能力や活力を最大限に引き出す施策に取り組んでいます。

 具体的には、「労働安全衛生の確保」および「多様な人材の確保と育成」を人的資本に関する経営上の重要課題として定め、定量的なKPIを設定して取り組みを推進しています。

<JFEグループ人材マネジメント基本方針>

1.人権の尊重と公平・公正な人材マネジメントの推進

すべての社員の人権を尊重するとともに、JFEグループ行動規範、企業行動指針の精神を実現する人材を育成し、公平・公正な人材マネジメントを行う。

 

2.「人を育てる企業風土」の醸成と「働きがいのある職場」の構築

双方向のコミュニケーションの充実により、風通しの良い、人を育てる企業風土を醸成し、安全で魅力に富み、働きがいのある職場環境を構築する。

 

3.ダイバーシティの推進

女性・外国人・高齢者・障がい者等を含めた多様な人材が、その能力を最大限に発揮し活躍できる環境を整える。

 

4.優秀な人材の確保および育成の着実な実施

複雑化・多様化する変化の激しい経営環境のもと、グローバル競争を勝ち抜くため、多様かつ優秀な人材を安定的に採用し、技術力・現場力の強化に必要な技術・技能の蓄積と伝承、グローバル人材の育成を着実に実施する。

<JFEグループ健康宣言>

1.企業理念の実現のためには、社員一人ひとりの安全と健康は欠くことができないという認識のもと、すべての社員がいきいきと働くことができる職場を実現していきます。

 

2.会社と健康保険組合が一体となって、社員とその家族の心と身体の健康保持・増進に向けたあらゆる取組みを進めていきます。

 

3.安全と健康を最優先する意識の醸成を図り、社員一人ひとりが自立的に活動を実践する健康文化を構築していきます。

<労働安全衛生の確保>
 労働災害の防止

安全な作業環境を整備し労働災害を防止することは、多様な社員が安心して働くための基本的な要件と考えています。そこで、JFEグループは「安全はすべてに優先する」という基本姿勢のもと、死亡災害件数(0件)および休業災害度数率に関するKPIを定め、取り組みを推進しています。第7次中期経営計画では安全対策への優先的な投資(グループ全体で年間100億円規模)を実施し、類似の災害や繰り返しの災害を防止するための活動強化に加え、最新技術の活用により設備そのもので災害の発生を防止する取り組みに注力しています。例えばAIやセンサーの活用により、作業者を検知し自動で設備を止める技術の開発と適用を進めています。

 これらの労働災害防止の取り組みを加速させるインセンティブとするため、2022年度より役員の業績連動報酬に安全に関する指標を導入しています。

 社員とその家族の健康確保

 安全で魅力に富み働きがいのある職場を実現するため、2016年に「JFEグループ健康宣言」を制定し、健康保険組合や産業保健スタッフと連携して特定保健指導実施による生活習慣の改善等、従業員の健康保持・増進に取り組んでいます。また、喫煙率の低減による受動喫煙の防止など、従業員だけではなく家族の健康保持・増進にも繋がる取り組みに注力しています。

<多様な人材の確保と育成>
 ダイバーシティ&インクルージョン

 変化の激しい経営環境においては、様々な価値観や考え方が融合する中でこれまでになかった発想や解決法が生まれ、企業価値の持続的な向上に繋がると考えています。そのためJFEグループではダイバーシティ&インクルージョンの推進を重要な経営課題として位置付け、性別、国籍や価値観、異なるライフスタイルなど多様な背景を持つ人材が能力を発揮できる環境づくりに取り組んでいます。特に女性の活躍について、取締役会での議論を経て、2022年度より女性管理職登用・女性採用比率等について更なる意欲的なKPIへの見直しを行いました。各事業会社では経営層との議論を通じた全社方針の策定と展開を図るとともに、女性管理職の候補者を拡大する「採用」、社内外ネットワーキングの充実やロールモデル提示などの「定着」、女性社員の個別育成計画作成などの「配置・育成」の観点から様々な施策を推進しています。

 人材育

従業員一人ひとりの能力向上と、海外事業の拡大に対応したグローバル人材の育成に重点を置き、研修・教育の充実を図っています。またJFEグループの経営戦略の一つであるDX戦略の推進に必要な人材の確保・育成にも注力しています。例えばJFEスチール㈱では実際の業務や製造プロセスを熟知する社内人材を、習熟度別にリスキリングすることにより、社内データサイエンティストの養成を進めています。2022年度末時点で約550名を養成済みであり、2024年度末には600名超まで増員していきます。

 働きがいのある職場の実現

 多様な人材が活き活きと能力を発揮するために、従業員が働きがいを感じられるための社内環境の整備に取り組んでいます。

JFEグループでは、多様な社員が一人ひとりの事情に応じた、柔軟な働き方を選択できるようにすることで、働きがいや充実感を得ながら仕事をし、その上で会社の生産性向上につなげていくことを目指し、「新しい働き方」の取り組みを推進しています。例えば在宅勤務制度の拡充によるテレワークの推進、コアレスフレックス制度の導入、チャット・WEB会議ツールの導入、RPAの推進、ペーパーレス化等を実施しており、これらの取り組みを通じてより付加価値の高い働き方を目指しています。またワークライフバランスの充実を図るため、年休奨励日の設定等により、休暇を取得しやすい風土を醸成しています。

 当社および各事業会社ではエンゲージメントサーベイを年1回実施して社員意識を定期的に把握し、働きがい等に関する課題の特定や施策の検討を行っています。

[指標及び目標・実績]

(※ST:JFEスチール㈱、EN:JFEエンジニアリング㈱、SH:JFE商事㈱)

課題の

分野

重要課題

指標及び目標(2022年度KPI)

2022年度実績

労働安全衛生の

確保

労働災害の防止

①共通:死亡災害件数 0件

1件

②休業災害度数率

ST:~0.10

EN:~0.25

SH:~0.45

 

ST:0.18

EN:0.26

SH:0.25

③重点施策

ST:

(1)本質安全化の推進強化

2次ミル入口電磁ロック等推進:2022年度目標60% 2024年度100%

(2)安全衛生マネジメントシステムの再構築

ISO45001の全地区認証取得:2022年度100%

 

 

EN:

(1)墜落・転落、巻き込まれ・挟まれ、飛来・落下災害根絶のため以下重点事項の100%実施

・着手前確認(高所での開口部/作業床端部の養生、作業計画の周知、機械の覆いや囲い/電源断)

・作業中遵守(安全帯使用、立入禁止措置/誘導員配置)

(2)IT活用による多角的な安全衛生管理

・人物侵入検知(AI)システム開発完了(予定)

 

 

 

 

SH:

(1)安全柵・カバー等の設置(計画比100%)

(2)クレーン玉掛訓練等の100%実施(各社1回以上/年)

 

ST:

(1)本質安全化の推進強化

2次ミル入口電磁ロック等推進:2022年度81%

(2)安全衛生マネジメントシステムの再構築

ISO45001の取得:2022年度100%

 

EN:

(1)墜落・転落、巻き込まれ・挟まれ、飛来・落下災害根絶のため左記重点事項を100%実施すべく、着手前での作業計画の確認・指導、安全設備の確認、巡視による作業中の不安全行動防止に注力

 

(2)IT活用による多角的な安全衛生管理

・人物侵入検知(AI)システム開発完了

(2023年度より鶴見製作所にて工場固定システム運用開始)

 

SH:

(1)安全柵・カバー等の設置:計画比100%完了

(2)クレーン玉掛訓練等:各社年1回以上100%実施

社員とその家族の健康確保

①特定保健指導実施率 60(2023年目標)

ST:72.2

EN:39.4

SH:52.1

(※2021年度実績)

②喫煙率低減(社員の健康確保と受動喫煙の

 防止)
 1.5%/年減(事業会社合計)

 

 

0.7%/年減(事業会社合計)

課題の

分野

重要課題

指標及び目標(2022年度KPI)

2022年度実績

多様な人材の確保と育成

ダイバーシティ&インクルージョン

①女性採用比率

ST:総合職(事務)  男女同数程度

   総合職(技術)  10%以上

   現業職      10%以上

EN:総合職(事務)  男女同数程度

   総合職(技術)  15%以上

   生産・施工技術職 10%以上(4年平均)

 

SH:総合職      男女同数程度

 

ST:総合職(事務)  24

   総合職(技術)  6%

   現業職      6%

EN:総合職(事務)  47%

   総合職(技術)  18%

   生産・施工技術職 4%

        (4年平均)

SH:総合職      42%

②女性管理職登用
課長級以上を10%以上。うち管理・営業部門は20%以上(2030年目標)

 

課長級以上 3.3

(うち管理・営業部門6.1%)

③男性育児休業または育児関連休暇取得率
配偶者が出産した男性社員全員の取得を目指す

 

93

人材育成の推進

一人当たり研修時間

ST:40時間/年以上

EN:20時間/年以上

SH:20時間/年以上

 

ST:45.2時間/年

EN:20.9時間/年

SH:20.1時間/年

働きがいのある職場の実現

①年休取得率75%以上(事業会社合計)

82%(事業会社合計)

②エンゲージメントサーベイ
やりがいに関する設問の肯定割合:75%以上

 

ST:72

EN:79

SH:78

 ※ 特定保健指導実施率の実績は未確定である為、2021年度の実績を記載しております。2022年度の実績については、確定次第JFEグループサステナビリティ報告書に記載予定です。

③コンプライアンスの徹底
[戦略]

JFEグループは、幅広く国内外でビジネスを展開していく上で、お客様をはじめ、株主・地域社会などすべてのステークホルダーとの信頼関係が重要であり、「コンプライアンスの徹底」は、その信頼関係の基盤であると考えています。コンプライアンス違反に起因する不正や不祥事は、長期にわたり築き上げた信頼関係を一瞬にして損なうものです。こういったことから、JFEグループでは、企業理念・行動規範に基づいた企業活動を実践するための指針として、「JFEグループ企業行動指針」を制定し、企業倫理の徹底について、JFEグループ役員・従業員に対する周知を図っております。また、組織を構成する全員がコンプライアンスの知識や認識を深め、日々実践していくことが重要だと考え、eラーニングやコンプライアンスガイドブックの作成・読み合わせなどを通じて独占禁止法、下請法、公務員への贈賄などの腐敗行為の防止等に関する教育を行っています。

[指標及び目標]

課題の分野

重要課題

指標及び目標(2022年度KPI)

コンプライアンスの徹底

企業倫理の徹底と法令遵守

・ルール遵守意識の浸透徹底に向けた研修等の着実な実施

 (受講対象予定者数に対する受講率100%)

・企業倫理に関する意識調査における従業員意識の向上
全社員を対象とした企業倫理意識調査を実施

2022年度のKPI実績については、2023年9月発行予定のJFEグループサステナビリティ報告書に記載予定です。

④人権尊重
[戦略]

JFEグループは、人権尊重が企業の社会的責任であるとともに経営基盤の一つであると考え、企業行動指針に企業活動において一切の差別を行わないことを明示し、活動してきました。2018年度には取り組み姿勢をより明確に示すため、「JFEグループ人権基本方針」を制定し、グループ各社ならびにその役員および従業員だけが順守すべき規範にとどまらず、サプライチェーンをはじめとするすべてのステークホルダーに対しても人権の尊重・擁護への協力を求めています。

 また、2021年度より「ビジネスと人権に関する指導原則」に則って、人権デューディリジェンスを開始しており、昨今の人権に関する意識や課題の変化を踏まえ、2023年4月にJFEグループ人権基本方針を改正しました。

 更に、外部の専門家を講師として招き、企業活動と人権問題に関する最新の動向等を知ることを目的として、「ビジネスと人権」に関するセミナーを開催するなど啓発活動も継続しています。

 今後も、人権が尊重・擁護される社会の実現に向けて、グループ一丸となってサプライヤーやお客様、従業員も含めたすべてのステークホルダーに対する人権尊重の取り組みを推進してまいります。

[指標及び目標]

課題の分野

重要課題

指標及び目標(2022年度KPI)

人権の尊重

サプライチェーンにおける人権尊重

・人権啓発研修の受講対象予定者数に対する受講率:100

・人権デューディリジェンスの実施

2022年度のKPI実績については、2023年9月発行予定のJFEグループサステナビリティ報告書に記載予定です。

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