ファーストリテイリング 【東証プライム:9983】「小売業」 へ投稿
企業概要
記載された事項で、将来に関するものは、有価証券報告書提出日現在(2024年11月29日)、入手可能な情報に基づく当社の経営判断や予測によるものです。
ファーストリテイリンググループは、「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」という企業理念を掲げ、世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供することをめざします。
私たちの服づくりのコンセプトであるLifeWear(究極の普段着)は、あらゆる人の生活をより豊かにする、生活ニーズから考え抜かれたシンプルで上質な服です。着心地が良く、快適な時間を過ごせる服、資源を無駄にしない服へのニーズの高まりに伴い、世界中でお客様からの支持が拡大していることを実感しています。2024年8月期は、売上収益が3兆円を突破しました。なかでも、欧州や米国をはじめとする服の文化の先進地域で、LifeWearがより深く理解され始め、顧客層が大幅に拡大していることで、中長期の成長への自信を深めました。
グローバル化、デジタル化が進み、世界中の人々はますます同じ情報を共有し、共通の価値観に沿って行動するようになりました。世界で最も優れた商品やサービスだけが、あらゆるお客様に選ばれ、世界で最も競争力のあるブランドが、どこでも圧倒的な支持を得る時代が来ました。ここに私たちが成長できる大きなチャンスがあります。「すべてはお客様のために」という商売の原点を大切にし、真のグローバル企業になるために、高成長を続けていきます。
世界中のあらゆるお客様から信頼され、生活に必要不可欠なブランドになることを目標に、事業規模だけでなく、企業風土を含めた事業の質の面でも、グローバルNo.1をめざします。2023年8月期を第4創業の始まりと位置づけ、売上収益10兆円をめざします。その中間目標として、2028年8月期を目途に売上収益5兆円を達成するために、下記の課題に経営資源を重点的に投入し、年率2桁の売上成長を継続していきます。
<対処すべき課題>
(1) 人的資本への投資、経営人材の育成を強化
多様な人材が主役となって能力を発揮できる環境づくりを推進します。すべての従業員に対し、その属性に関わらず成長機会を与え、公正な評価と高い報酬で報います。「お客様の真のニーズに応える店舗販売員」「グローバル経営人材」「世界水準の高度専門人材」の獲得と育成を重点領域とし、取り組みを推進します。特に、高い基準や理想をもって自ら考え、実行できる経営者マインドを持った従業員の育成に注力し、少数精鋭の組織を実現します。
(2) 事業の発展が、サステナビリティに寄与するビジネスモデルの追求
お客様が本当に必要とするものだけをつくり、服の生産から輸送、販売までのプロセスにおいて環境や人権が守られ、商品の販売後もリユースやリサイクルなどを通して循環するビジネスを追求します。そして当社グループの発展が、世界中の人々の生活や社会をより豊かにすることにつながる事業活動のあり方をめざします。これを実現するために、温室効果ガスの削減、トレーサビリティの確立、リサイクル・リユース、多様性の推進、社会貢献活動などの領域で2030年8月期目標を定め、取り組みを加速しています。
(3) お客様のニーズに応え、顧客を創造する
●お客様起点の商品づくりを強化
アプリ会員基盤や店舗網を活かし、お客様の声を収集、分析し商品開発に活かすことで、お客様のライフスタイルの変化を捉えた「本当に欲しい商品」の開発を加速します。また、グローバルのR&D拠点を強化し、真のグローバルブランドとして完成された最適な商品構成をめざします。
●売りながら作る商売の実現
企画、生産、マーケティング、物流、店舗が連動を高め、戦略的に商売を組み立てることで、数量計画の精度の向上、需要に合わせた機動的な生産・販売を実現します。
●個店経営の進化
地域のお客様のニーズに合った商品構成、店舗運営に磨きをかけ、地域に根差した必要不可欠な存在となるために、店舗人材の育成の強化、本部と店舗が一体となって課題解決を行う働き方に変革します。
●新しい購買体験の実現
店舗とEコマースが一体となった新しい購買体験を構築します。お客様のニーズに合わせ、さまざまな購買・配送の形に対応できる体制を整えるだけでなく、お客様とのコミュニケーションの基盤として、Eコマースの情報発信を強化します。
(4) グローバルで収益の柱を多様化
●海外ユニクロ事業の成長を加速
北米、欧州は、既存店、Eコマースの売上拡大と同時に、旗艦店、大型店の出店を加速することで、高成長をめざします。東南アジア・インド・豪州地区は、売上成長を実現しながら、店舗運営や商品構成、人材育成など将来の成長加速に向けた事業基盤の確立に注力します。グレーターチャイナは、店舗のスクラップ&ビルド、ブランディング、個店経営の強化など、事業構造改革を推進し、成長軌道への回帰を図ります。
●国内ユニクロ事業は安定成長を継続
スクラップ&ビルドにより、店舗の大型化、メディア化を図ると同時に、Eコマースや個店経営の強化により、地域の需要に根ざした品揃えやサービスを展開することで、安定成長をめざします。
●グローバル視点での事業運営へ変革
各国・各地域、そしてグローバルヘッドクオーターが常に有機的につながり、課題発見・解決、意思決定をグローバルの視点で推進します。また、ニューヨークのグローバルヘッドクオーター機能の強化を図り、商品、Eコマース、お客様サービスにおいて、グローバルを主導する体制を構築します。
(5) グループブランドの拡大
●ジーユー事業
「ファッションと低価格」を強みに、お客様にジーユー独自の価値を提供することで、確固たるブランドポジションを築きます。米国に本格進出し、グローバルに通用する商品構成、組織体制を強化することで、グローバル展開を加速できる基盤の確立をめざします。
●グローバルブランド事業
ユニクロで培った商売の原理原則や情報製造小売業の基盤を活用し、各事業の経営水準を高め、それぞれが各国・各地域での確かなブランドポジションの確立をめざします。
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