カプコン 【東証プライム:9697】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。
(1) サステナビリティに関する基本的な考え方
当社グループは、『ゲームというエンターテインメントを通じて「遊文化」をクリエイトし、人々に感動を与える「感性開発企業」』の経営理念のもと、人々に「笑顔」や「感動」を与える心豊かな社会づくりを支援しております。
このため、SDGsが掲げる持続可能な社会づくりの目標を踏まえ、すべての人々が安心してゲームを楽しめる世界の実現に向け、ESGへの取組みを推進し、環境、社会問題における共通課題の解決に積極的に取り組んでおります。
また、株主、顧客、取引先、従業員および地域社会などのステークホルダーとの協働を図るとともに、積極的な情報開示と透明性の向上に努め、持続的な成長を図ってまいります。
<当社グループのESGの基本方針>
環境(E) | 当社グループは、事業が及ぼす気候変動への負の影響[CO2・GHG(温室効果ガス)排出等]を最小化するため、再生可能エネルギーの使用とともに、環境汚染、資源利用などに対し、照明のLED化や販売ソフトのデジタル化の推進による資源の削減を図っており、引き続き取組みを進めてまいります。 |
社会(S) | 人権の尊重と人種、宗教、性別、年齢、性的指向、障害、国籍などによる差別の禁止、弱者保護による不平等の排除を徹底し、従業員の働きやすい環境づくり、人材の確保および育成を推し進めるほか、貧困で困窮する子供たちの健全な育成を願い、支援活動を行うなど、地域社会・顧客との健全な関係の構築に向けた取組みを進めてまいります。 |
ガバナンス(G) | 経営の透明性、健全性を高めるとともに、環境の変化に対応できる体制の構築に努め、任意の委員会の活用などコーポレート・ガバナンスの機能強化による企業価値向上を図っております。今後もステークホルダーの皆様のご期待に応えるべく取組みを進めてまいります。 |
① サステナビリティにかかるガバナンス
当社取締役会は、当社グループのサステナビリティに関する基本的な方針を策定するとともに、重要な事項については、代表取締役またはコーポレート経営会議[議長は代表取締役会長(CEO)]より報告を受け、監督を行っております。
② サステナビリティにかかるリスク管理
コーポレート経営会議は、サステナビリティにかかるリスクおよび機会について対応方針および施策等を審議します。当該審議の結果を踏まえ、代表取締役または担当役員の指示により関連部門が取組みを推進し、代表取締役またはコーポレート経営会議に報告を行っております。
(2) サステナビリティについての取組み
当社グループのサステナビリティについての具体的な取組み内容については、以下に記載の内容に加え、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」ならびに当社統合報告書および当社ウェブサイトに記載しております。
(3) 人的資本
当社グループは、経営理念を実現しつつ持続的な成長を達成するにあたっては、世界最高品質のコンテンツを生み出し世界中にユーザーを広げていくための人材への投資が不可欠であると考えております。このため、当社グループでは、人的資本への取組みをサステナビリティに係る最重要課題と位置づけ、以下の体制および戦略により、人材投資戦略の推進に取り組んでおります。
① ガバナンスとリスク管理
ア.人的資本については、代表取締役会長(CEO)が議長を務める人事委員会をおおむね毎月1回開催し、人材投資戦略について集中的に議論し、方針および施策等を決定しております。
イ.同委員会の議論および決定方針を踏まえ、最高人事責任者(CHO)のもと、①開発部門の人事案件にあたる「開発人事部」、②職場環境の向上や従業員とのコミュニケーション強化に専門的に取り組む「健康経営推進部」、③人材戦略の企画・立案を行う「経営企画部人材戦略チーム」および④各種人事制度の運用を行う「人事業務部」が横断的に連携し、具体的な取組みを推進しております。なお、人事課題について、さらに迅速かつ円滑な対応を図るため、2023年4月1日付でCHO下に新たに人事統括を設置しました。
② 戦略および指標と目標
ア.将来を支える人材の確保と育成(開発力・マネジメント力強化)
当社は、開発人員の継続的拡充のため、毎年100名規模の開発新卒採用と、積極的な中途採用を実施しております。
また、人材育成のための施策として、開発人員の育成施策の強化(若手育成のためのOJT/Off-JTの充実、人材情報データベース強化等)、管理職候補者に対するマネジメント力向上のための研修、その他自己啓発促進のためのOff-JTの充実を行っております。
加えて、優秀層の確保・定着や従業員のモチベートのため、報酬制度の改定による給与水準向上、業績連動性を高めた賞与制度および従業員株式報酬制度の一種である株式付与ESOP信託(以下、「ESOP信託」という)の導入、人事評価の客観性および納得感向上のための評価制度の見直し等を行っております。なお、ESOP信託については、当社の国内すべての正社員(海外出向者等の非居住者を除く)を対象としております。
以上の取組みに関する指標の実績および目標は以下のとおりです。
【参考】
決算年月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 (計画) | |
| 2019年 3月比 | ||||||
売上高(連結)(百万円) | 100,031 | 81,591 | 95,308 | 110,054 | 125,930 | 125.9% | 140,000 |
営業利益(連結)(百万円) | 18,144 | 22,827 | 34,596 | 42,909 | 50,812 | 280.0% | 56,000 |
営業利益率(連結)(%) | 18.1 | 28.0 | 36.3 | 39.0 | 40.3 | +22.2pt | 40.0 |
2023年3月31日現在
決算年月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 目標 | |
| 2019年 3月比 | ||||||
従業員数(連結)(名) | 2,832 | 2,988 | 3,152 | 3,206 | 3,332 | 117.7% | - |
うち開発職 | 2,032 | 2,142 | 2,285 | 2,369 | 2,460 | 121.1% | 毎期100名増 |
従業員数(単体)(名) | 2,530 | 2,688 | 2,841 | 2,904 | 3,027 | 119.6% | - |
うち開発職 | 1,910 | 2,024 | 2,150 | 2,224 | 2,321 | 121.5% | 毎期100名増 |
平均年齢(単体)(歳) | 36.8 | 37.1 | 37.1 | 37.3 | 37.6 | +0.8 | - |
うち開発職 | 35.7 | 36.0 | 36.0 | 36.3 | 36.6 | +0.9 | - |
開発職年齢分布(単体) (%)(注2) |
|
|
|
|
|
|
|
29歳以下 | 30.2 | 30.5 | 31.2 | 31.9 | 31.8 | +1.6pt | - |
30代 | 36.3 | 35.4 | 35.0 | 33.2 | 32.6 | △3.7pt | - |
40代 | 30.6 | 30.2 | 27.8 | 26.2 | 25.2 | △5.4pt | - |
50代 | 2.9 | 4.0 | 6.0 | 8.7 | 10.4 | +7.5pt | - |
新卒採用数(単体)(名) | 145 | 138 | 198 | 163 | 163 | 112.4% | - |
うち開発職 | 115 | 109 | 160 | 139 | 133 | 115.7% | 毎期100名以上 |
平均年間給与(単体) | 5,885 | 5,998 | 6,034 | 7,127 | 7,660 | 130.2% | 継続向上 |
うち開発職 | 5,843 | 5,948 | 5,991 | 7,137 | 7,657 | 131.0% | 継続向上 |
従業員1人当たり株式報酬 付与数(ポイント)(注3) | - | - | - | - | 97 | - | 100ポイント程度 |
市場価格換算(千円) | - | - | - | - | 457 | - | - |
平均年間給与分布(単体)(%) |
|
|
|
|
|
|
|
400万円以下 | 19.8 | 17.4 | 17.6 | 6.5 | 6.5 | △13.3pt | - |
400~600万円 | 42.7 | 41.9 | 41.7 | 31.8 | 18.7 | △24.0pt | - |
600~800万円 | 24.9 | 26.7 | 24.7 | 33.7 | 41.4 | +16.5pt | - |
800~1,000万円 | 7.4 | 8.5 | 10.0 | 16.3 | 19.2 | +11.8pt | - |
1,000~1,500万円 | 3.5 | 4.0 | 4.8 | 9.7 | 12.0 | +8.5pt | - |
1,500~3,000万円 | 1.5 | 1.3 | 1.1 | 1.8 | 2.1 | +0.6pt | - |
3,000万円以上 | 0.2 | 0.2 | 0.1 | 0.2 | 0.1 | △0.1pt | - |
(注) 1.本表の集計は、いずれも正社員を対象にしております。
2.年齢分布について具体的な目標値は設定しておりませんが、従業員の高齢化の程度に関する指標として注視してまいります。なお、60代以上については定年再雇用により正社員から嘱託契約の従業員に変更となるため、集計対象外となります。
3.従業員1人当たり株式報酬付与数は、ESOP信託に基づく年間の制度対象者1人当たりの平均付与ポイント数であり、1ポイントが1株に対応します。また、市場価格換算は、期末時点の当社株価終値に基づき当該ポイント数を金銭換算したものです。当該ポイントは、株式として交付され従業員に支給されるまでは、平均年間給与に含まれておりません。
<当期末の実績について>
・開発人員数については、おおむね計画どおりの推移であります。
・開発職の年齢分布については、50代以上の構成比が増加傾向にあり、1994年3月期から1996年3月期にかけて新卒採用数を増やした影響によるものと考えております。50代以上の中核人材については、積極的な後継者育成に努めてまいります。
・平均年間給与については、当期の当社正社員の昇給率は全体で30.1%となり、2022年3月31日付プレスリリースで公表しておりました平均基本年収の30%増額を実施いたしました。
・なお、本表の平均年間給与の算出にあたり、賞与は各事業年度中の支給額に基づき計算しておりますが、2022年6月支給の夏季賞与については、2021年3月期の労働に対する対価であることから、当期報酬制度改定による昇給前の基準報酬に基づいて支給しております。また、当期の報酬制度改定に先行して、2022年3月期において昇給予定額の50%相当となる1人当たり平均798千円を一時金(特別賞与)として支給しております。参考として、上記一時金を前期の平均年間給与から控除し、賞与を各事業年度における引当額ベースで計算した場合には、賞与を含む平均年間給与は2022年3月期6,389千円に対して当期は8,259千円となり、前期比約29.2%増となります。なお、当期より従業員株式報酬制度(ESOP信託)の適用を開始しているところ、当該制度による付与ポイント数については、上記平均年間給与に含まれておりません。
・今後も、昇給および業績連動性を高めた賞与制度によって、営業利益の成長に相応した平均年間給与の向上に努めてまいります。
イ.働く環境の再整備
当社グループは、従業員が働きやすい環境づくりによる従業員の離職防止およびエンゲージメント向上に取り組んでおります。具体的な施策としては、就業環境および設備の継続的な改善・拡充、会社貢献を称えるための社内表彰制度、ハラスメント対策研修の充実およびグローバルで利用可能な相談窓口の設置、従業員向け保養所の提供、その他福利厚生制度の継続的拡充等を行っております。
また、従業員のニーズを経営層が直接把握するため、当期においては計20回の経営層による従業員向けの説明会等を実施しており、延べ1,400名超の従業員が参加いたしました。
以上の取組みに関する指標の実績および目標は以下のとおりです。
2023年3月31日現在
決算年月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 目標 |
エンゲージメント(単体) (偏差値)(注1) |
|
|
|
|
|
|
ワークエンゲージメント | 51.2 | 51.5 | 52.6 | 51.8 | 54.4 | 55.0 |
エンプロイーエンゲージメント | - | - | - | - | 51.8 | 55.0 |
離職率(単体)(%)(注2) | 4.9 | 4.3 | 3.9 | 5.4 | 3.5 | - |
うち自己都合(%) | 4.3 | 4.0 | 3.6 | 4.7 | 3.2 | 3.0程度 |
従業員1人当たり営業利益(連結) (千円)(注3) | 6,406 | 7,639 | 10,975 | 13,384 | 15,249 | 継続向上 |
年次有給休暇取得率(単体)(%) (注4) | 77.5 | 78.1 | 74.4 | 87.0 | 88.2 | 継続向上 |
平均残業時間(法定外)(単体) (時間/月)(注5) | 11.7 | 11.3 | 8.2 | 9.5 | 10.1 | - |
(注) 1.エンゲージメントは、当社従業員(社会保険対象外の短時間労働者を除く)を対象とした外部業者によるアンケート調査(エンゲージメント・サーベイ)の結果における当社の偏差値であります。このうち、ワークエンゲージメントは、仕事に対する自発的行動やポジティブな感情についてのアンケート結果に基づく数値であり、エンプロイーエンゲージメントは、会社への愛着等についてのアンケート結果に基づく数値です。当期の具体的な調査方法としては、複数の質問について従業員が「全く当てはまらない」「あまり当てはまらない」「まあまあ当てはまる」または「とても当てはまる」のいずれかで回答した結果を、外部業者において他社と比較し、偏差値を算出しております。なお、当期からアンケート調査の委託先を変更したことにより、アンケート項目が前期から変更となっております。
2.離職率は、各期首の従業員総数に対する期中に退職した従業員数(期中に入社および退職した従業員を除く)の割合であり、集計対象は正社員のみであります。
3.従業員1人当たり営業利益は、当社グループの連結営業利益を連結正社員数で割ったものであります。
4.年次有給休暇取得率は、各期の年次有給休暇の取得日数の合計を付与日数の合計で割ったものであり、集計対象は全従業員(臨時従業員を含む)であります。
5.平均残業時間(法定外)は、残業時間の集計対象である従業員(正社員のみ)の月平均法定時間外労働時間であります。なお、開発職のうち裁量労働制の対象者(変動賞与を除く基準年俸で7,400千円以上)および総合職のうち労働基準法上の管理監督者となる部長職以上は残業時間の集計対象外となります。
<当期末の実績について>
・仕事に対する自発的行動やポジティブな感情についての指標であるワークエンゲージメントは例年よりも高い水準となり、報酬制度改定および働きやすい環境づくりへの取組みが貢献したものと考えております。具体的なアンケート結果の例としては、次の質問に「まあまあ当てはまる」以上の回答をした従業員が、それぞれ以下の割合となりました。
・仕事では、自分なりの創意工夫を行っている。 88.7%
・仕事で必要なことであれば、自分の役割を超えて仕事をしている。 76.0%
・今の仕事をしているときは、楽しいと感じる。 70.9%
・会社への愛着等に対する指標であるエンプロイーエンゲージメントに関する具体的なアンケート結果の例としては、次の質問に「まあまあ当てはまる」以上の回答をした従業員が、それぞれ以下の割合となりました。
・今の会社には、親しみや愛着を感じる。 77.5%
・今の会社で働くことができて本当に良かったと思う。 85.6%
・今の会社で働くことは、自分の人生にとってプラスになっている。 86.2%
・離職率は前期より低下しており、報酬制度改定および働きやすい環境づくりへの取組みが貢献したものと考えております。
・従業員1人当たりの営業利益は増加傾向にあり、今後もさらなる向上を目指してまいります。
・年次有給休暇取得率は上昇傾向にあり、今後もさらなる向上を目指してまいります。
・平均法定外労働時間はほぼ例年並みであり、適正な範囲内と考えております。
ウ.人材の多様性の確保
当社グループでは、人材の多様性の確保が国際的な競争力の強化にもつながるとの考えに基づき、以下のとおり、女性、外国人および中途採用者の確保・活用を推進しております。
(ア)性別・性的指向・性自認の多様性
当社は、採用段階での女性の積極的採用、管理職候補者に対するキャリア形成研修および女性管理職の積極登用を行っております。また、女性が働きやすい環境づくりのための産前産後休暇・育児休業や時短勤務制度の推進、有給での生理休暇制度およびハラスメント防止のための社内研修等を行っております。なお、育児休業の取得状況等については、後記の「エ.育児介護支援」に詳細を記載しております。
加えて、性的指向や性自認にかかわらず福利厚生制度において平等の取り扱いをするため、2023年4月1日付でパートナーシップ制度を導入しました。
(イ)外国人の確保・活用
当社は、外国人の積極的採用、外国籍従業員のキャリアアップ支援と管理職への積極登用および日本語教育プログラム等を行っております。また、外国人が働きやすい環境づくりのため、海外から日本への引っ越しを伴う場合の住居確保の支援、一時帰国のための特別休暇制度の導入(2023年4月1日付)、外国籍従業員のニーズを把握するための経営層との意見交換会等を行っております。
(ウ)中途採用者の確保・活用
当社は、中途採用による高度な専門スキルを有する人材の確保の推進と管理職への積極登用を行っております。
以上の取組みに関する指標の実績および目標は以下のとおりです。
2023年3月31日現在
決算年月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 目標 |
従業員に占める女性比率(単体) (%) | 21.3 | 21.6 | 21.5 | 21.0 | 21.3 | 継続向上 |
管理職に占める女性比率(単体) (%) |
|
|
|
|
|
|
旧制度(注2) | 9.5 | 9.2 | 10.3 | 12.5 | 13.7 | 15.0 |
新制度 | 9.5 | 9.2 | 10.6 | 10.7 | 11.6 | 15.0 |
平均年間給与(単体)(千円) |
|
|
|
|
|
|
男性 | 6,182 | 6,316 | 6,329 | 7,393 | 7,904 | 継続向上 |
女性 | 4,794 | 4,848 | 5,028 | 6,130 | 6,751 | 継続向上 |
平均年齢(単体)(歳) |
|
|
|
|
|
|
男性 | 37.5 | 37.7 | 37.7 | 37.9 | 38.1 | - |
女性 | 34.2 | 34.7 | 34.9 | 35.4 | 35.8 | - |
従業員に占める外国人比率 (単体)(%) | 4.9 | 6.0 | 6.8 | 6.6 | 6.7 | 継続向上 |
出身国数 | 24 | 28 | 31 | 33 | 34 | 継続向上 |
管理職に占める外国人比率 (単体)(%) |
|
|
|
|
|
|
旧制度 | 0.8 | 1.6 | 2.3 | 2.5 | 1.3 | 継続向上 |
新制度 | 0.8 | 1.6 | 1.3 | 1.7 | 1.2 | 継続向上 |
管理職に占める中途採用者比率(単体)(%) |
|
|
|
|
|
|
旧制度 | 55.4 | 56.6 | 56.7 | 55.9 | 58.7 | - |
新制度 | 55.4 | 56.6 | 53.3 | 53.3 | 56.0 | - |
(注) 1.本表の集計は、いずれも正社員を対象としております。ただし、管理職に関する指標は、管理職である嘱託契約の従業員も集計対象に含んでおります。
2.当期の人事制度改定において、従来管理職として扱っておりましたスペシャリスト職(部下のマネジメントを行わない代わりに高度な専門性を発揮するポジション)を関係法令に則った取扱いに変更したことから、スペシャリスト職が管理職の範囲から除外されております。このため、集計にスペシャリスト職を含む数値を「旧制度」、スペシャリスト職を含まない数値を「新制度」として表示しております。
<当期末の実績について>
・女性管理職比率については上昇傾向にあり、男女賃金格差も減少傾向にはありますが、今後も引き続き、女性管理職比率の向上を含む女性従業員の育成・積極的登用に尽力し、男女賃金格差の縮小に努めてまいります。
・外国籍従業員の比率および出身国数はいずれも上昇傾向にあります。一方で、管理職に占める外国人比率については、該当者の退職により2022年3月期より減少いたしました。今後も、従業員の国際的な多様性のための外国人の積極採用、登用および定着に尽力してまいります。
・管理職に占める中途採用者比率は、既に高い水準にあると考えております。
エ.育児介護支援
当社は、従業員のワークライフバランスの実現のため、育児介護休業の取得推進、事業所内保育所「カプコン塾」の設置、テレワーク等による育児介護支援制度の充実等を図っております。
以上の取組みに関する指標の実績および目標は以下のとおりです。
2023年3月31日現在
決算年月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 目標 |
育児休業取得率(%)(注1) | 27.1 | 24.7 | 35.1 | 48.7 | 52.5 | - |
うち男性 | 10.3 | 12.5 | 21.5 | 34.5 | 45.5 | 50.0 |
うち女性 | 100.0 | 100.0 | 94.4 | 90.0 | 85.7 | 100.0 |
男性育児休業平均取得日数(日) (注2) | 38.3 | 65.7 | 61.0 | 87.6 | 74.5 | 継続向上 |
(注) 1.育児休業の取得率は、各期中に本人または配偶者が出産した従業員数(単体、臨時社員を含む全従業員)に対する、当該期中に育児休業を取得した従業員数の割合であります。なお、過年度に本人または配偶者が出産した従業員が、翌期に育児休業を取得することがあるため、取得率が100%を超えることがあります。
2.男性育児休業平均取得日数は、各期中に育児休業から復職した男性従業員(単体、臨時従業員を含む全従業員)の育児休業日数の平均値であります。
<当期末の実績について>
・女性の育児休業取得率が2022年3月期を下回っている点は、当期末時点で産後休業中の従業員や、産後休業後に自己都合により退職した臨時従業員等による影響であります。
・男性の育児休業取得率および平均取得日数は、ともに上昇傾向となっております。今後も男性育児休業の取得推進や、長期取得しやすい社内環境の整備に努めてまいります。
(4) 知的財産
当社グループは、世界最高品質のコンテンツ(IP)を継続して生み出す開発力・技術力と、世界に通用する多数の人気IPを保有していることを強みとしております。
これらを活用し、事業活動を通じて独自の人気IPを創出することに加え、「ワンコンテンツ・マルチユース戦略」により様々な分野に展開することで、事業の拡大を図っております。
今後も、当社グループの持続的・安定的な成長と「毎期10%営業利益増益」の中期経営目標達成のためには、IPを継続的に生み出すための投資およびグローバルにブランド認知の拡大・浸透が重要であると考えております。
また、当社グループは知的財産の活用および適切な管理・保護を図ることにより、企業価値の向上に努めております。
このため、以下の知的財産戦略の推進に取り組んでおります。
・ 戦略および指標と目標
ア.知的財産への投資
当社グループは、世界最高品質のIPを創出すべく、人材投資戦略の推進および当社独自の開発エンジン等の最先端技術の研究開発や開発環境構築のための積極的な成長投資を行っております。
加えて、当社グループの保有する豊富なIPとeスポーツや映像、ライセンスなどの周辺ビジネスとの連携を強化し、全世界へのコンテンツおよびコーポレートブランドの拡大・浸透を図ることにより、ブランド価値の向上に努めております。
以上の取組みに関する指標の実績および計画は以下のとおりです。
2023年3月31日現在
決算年月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 (計画) |
開発投資額(連結)(百万円)(注1) | 27,038 | 25,843 | 25,375 | 29,862 | 37,719 | 45,000 |
販売タイトル数 | 297 | 305 | 301 | 304 | 307 | - |
販売国・地域数 | 222 | 220 | 216 | 219 | 230 | - |
ゲームソフト年間販売本数(千本) | 25,300 | 25,500 | 30,100 | 32,600 | 41,700 | 45,000 |
(注) 1.コンテンツ部分の金額を含めて記載しております。
2.上記指標の計画値は2023年5月10日公表の2024年3月期における計画であります。
イ.知的財産の保護および活用
(ア)知的財産の保護・権利化
当社グループは、積極的な特許・商標出願を推し進め、知的財産の保護・権利化に努めることにより、事業におけるグローバル展開のさらなる深化を図っております。
また、これらの権利化した特許をクロスライセンス契約等で活用することにより、ゲーム開発の自由度を向上させ、魅力的なコンテンツ作りを推進するとともに、当社グループの知的財産権の保護のため、侵害行為への対策の推進および侵害行為を検出した場合の削除等の対応により、知的財産の適切な管理・保護に努めております。
加えて、他社の知的財産権の侵害予防のための社内啓発活動などを実施しております。
(イ)知的財産の創出・活用
当社グループは、知的財産部が事業部門や開発部門を一気通貫体制により、社内教育等を実施するなど、知的財産のリスクの管理や継続的な新規創出を支援しております。また、知的財産の価値の最大化と積極的な活用を推進し、企業価値の向上に努めております。
以上の取組みに関する指標の実績および目標は以下のとおりです。
2023年3月31日現在
決算年月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 目標 |
著作権等侵害削除対応件数(件) (注1) | 1,052 | 1,922 | 4,993 | 4,136 | 6,940 | (注2) |
特許保有件数(件) | 527 | 547 | 634 | 736 | 912 | (注2) |
商標保有件数(件) | 2,817 | 3,733 | 4,699 | 5,043 | 5,523 | (注2) |
(注) 1.当社グループのコンテンツの海賊版や知的財産権を侵害したとみられる画像・動画などの削除等の対応件数であります。
2.上記の各数値については、対象期の開発または発売タイトルラインナップなどにより変動等の影響を受けるため、具体的な目標値は開示しておりません。
(5) 情報セキュリティ
当社グループは、今後さらにグローバルでのデジタル販売の推進およびビジネスのデジタルシフトによる販売の多様化と効率化を加速していくためには、情報が企業活動に与える影響の重要性に鑑み、情報セキュリティの確保が重要であると考えております。
・ 戦略
当社グループは、個人情報保護法制への対応はもちろんのこと、各国で整備が進められる未成年者保護などの法制への対応のほか、国内外の様々なサイバーリスクへの対策が不可欠と認識しており、情報セキュリティ体制の強化に取り組んでおります。
当社グループは、情報の保存および管理については、「情報管理総則」等の規程やガイドラインに基づき、個人情報などの各種機密情報を適切に管理しております。
加えて、権限管理の強化やソフトウェアの最新化、システムの簡素化を図るとともに、外部との接続を常時監視するSOCサービスや機器の不正な挙動等を早期に検知するEDR等を導入するなど、情報セキュリティの確保に努めております。また、外部アドバイザリー組織であるセキュリティ監督委員会の助言等も踏まえ、継続的なシステムの運営・監視や、万一サイバー攻撃等のセキュリティリスクが顕在化するなどの非常時が発生した場合でも早期対処・復旧できる体制の構築等、PDCAサイクルに基づく情報セキュリティ体制の維持および強化を図っております。
- 検索
- 業種別業績ランキング