企業兼大株主東京瓦斯東証プライム:9531】「電気・ガス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題

 当社グループは、2019年11月に経営ビジョン「Compass2030 エネルギーとソリューションを 暮らし、都市、地球の未来に」を発表し、①CO2ネット・ゼロへの移行をリード、②価値共創のエコシステム構築、③LNGバリューチェーンの変革、の3つの挑戦を掲げ、当社グループの変革の姿を示しました。

 その後、2021年11月に「Compass Action」を発表し、Compass2030実現のための具体的な道筋を示し、2023年2月に2023-2025年度中期経営計画「Compass Transformation 23-25」を発表しました。

2023-25年度は、「従来のエネルギーの枠を超えたソリューションと事業群で、社会の持続的発展とお客さまへの一層の価値提供を追求すべく、東京ガスグループ自らがビジネスモデルを変革」する期間と位置づけ、グリーントランスフォーメーション(GX)・デジタルトランスフォーメーション(DX)・お客さまとのコミュニケーション変革(CX)を軸に3つの主要戦略を実行しています。戦略実行にあたっては、エネルギー市場のボラティリティや不確実性に迅速かつ柔軟に対応すべく、「収益性」「成長性」「安定性」の視点から事業ポートフォリオマネジメントを強化し、新たな成長領域への経営資源のシフトを加速します。

◆東京ガスグループ 2023-2025年度中期経営計画「Compass Transformation 23-25」の3つの主要戦略

①エネルギー安定供給と脱炭素化の両立:エネルギー安定供給を確保しながら、脱炭素分野を順次事業化・収益化

≪バリューチェーン全体の柔軟性を駆使した市場変動への対応・安定供給の推進≫

・エネルギー市場変動の増大に対応すべく、調整力や環境価値等の新たに成長する市場に適した資産形成の取組みとして、系統用蓄電池事業を推進するほか、お客さま敷地内の蓄電池をはじめとする様々なリソースの集約及び最適な需給運用を推進してまいります。また、これらの分散型エネルギーリソース(DER)の運用・管理システム「クラーケンフレックス」を導入開始しました(2023年10月公表)。今後もバリューチェーン全体で自社アセットの柔軟性を活かして市場ボラティリティに対応し、自社のガス・電力・環境価値の供給力と調整力、お客さまの需要・分散型リソースを組み合わせたAO&Tの高度化を実現してまいります。

≪責任あるトランジションの実行≫

・「東京ガスグループカーボンニュートラルロードマップ2050-カーボンニュートラル社会実現に向けた具体的な道筋-」を2024年3月に発表しました。国内外でLNGの高度利用を一層推進しCO2削減を図りながら、その収益を再エネ(特に市場規模の大きい洋上風力等)、e-methane、水素等の先進的な脱炭素分野に投入・順次事業化を図ります。また自社排出削減はもとより、お客さまニーズに応じた最適なソリューションを提供し、お客さまと東京ガスグループがともに持続的に発展する好循環を確立することで、社会全体の脱炭素化と経済的成長の両立を図ります。

≪ガス・電力双方の脱炭素技術実現に向けた取組み≫

・エネルギー需要の大宗を占める熱分野の脱炭素化を積極的に推進するため、e-methane に関する取組みをこれまでの小規模実証から大規模サプライチェーン構築へと強化・拡大します。電力分野では太陽光・バイオに加え、洋上風力の大規模化・低コスト化に向けた取組みを推進し、国とも連携しながら早期にGXの実現を目指します。

②ソリューションの本格展開:GX・DXを取り入れたソリューションをブランド化し、拡充することで、エネルギーに次ぐ事業の柱へ

≪統合事業ブランド構築とソリューションの拡充≫

・お客さまへの提供価値を「レジリエンス」「最適化」「脱炭素」と再定義し、これらに関わるソリューションを統合する新たなブランド「IGNITURE」を2023年11月に立ち上げました。「ご家庭」「法人」「地域・コミュニティ」のお客さまにとって、分かりやすい・使いやすいソリューションメニューを提供します。

≪リアルの強みとデジタルを活用したお客さまとのコミュニケーション強化≫

・オクトパスエナジー社等の先進的なデジタル技術を活用し、お客さまとのコミュニケーションを強化することで、これまでのリアルな接点で培ったお客さまとの関係をより一層強固なものにします。

≪地域密着の強みを活かした最適ソリューションの提供を通じた地域社会との価値共創≫

・東京ガスグループとアライアンスパートナーの省エネから先進的な脱炭素技術までのあらゆる環境ソリューションを最適に組み合わせ、お客さまや地域社会の課題解決に貢献します。さらにソリューションや商圏・分野の拡大により、ESG型不動産開発やまちづくりも推進し、持続可能な地域の実現を目指します。

③変化に強いしなやかな企業体質の実現:DXによるビジネスモデル変革に加え、人的資本経営や財務基盤強化により不確実性への耐性を向上

≪DX主要3施策の推進≫

・先進企業の知見も取り入れ、デジタルの特徴を活かした仕組み・業務プロセスへと進化させるべく、DXの3本柱として次の施策を推進します。施策①:再エネの主力電源化に伴い今後成長が見込まれる調整力、環境価値等の新市場を見据え、将来の収益基盤となるデジタル取引プラットフォームを整備します。施策②:英国オクトパスエナジー社が高度なデジタル技術をもとに開発した顧客管理システム「クラーケン」を導入し、顧客体験(CX)を大幅に向上させます。施策③:スタッフ業務の業務プロセスを抜本的に見直し、間接業務の生産性を倍増します。

≪人的資本経営の実践≫

・カンパニー・基幹事業会社が、各々の市場でインパクトのある仕事を生み出し、収益力を高めるため、戦略的人員採用・配置・育成・リスキリングを行い、多様な人材がグループ全体で活躍できる制度を充実します。この取組みのひとつとして、各人の専門性の範囲やレベルを棚卸・見える化し、専門性向上策に具体的に取組む仕組みを導入しました。今後も、グループ員一人ひとりと東京ガスグループ双方が成長を実感できる人的資本経営を実践していきます。

≪財務基盤強化≫

・変化に強い企業体質の実現に向け、事業ポートフォリオマネジメントを強化(事業特性に応じた期待リターン設定)するために、企業価値に繋がるKGI・KPIロジックツリーを構築しました。執行によるモニタリングを実施し、健全な財務体質と成長投資を両立し、持続的な成長・企業価値向上を実現します。

■主要計数

財務・環境指標

23-25年度中計

24年度見通し

23年度実績

財務

セグメント利益

(営業利益+持分法利益)

1,500億円

(注)1

1,208億円

2,233億円

ROA

4%程度

(注)1

2.1%

4.5%

ROE

8%程度

(注)1

4.7%

10.4%

D/Eレシオ

ハイブリッド社債・

ハイブリッドローン考慮後

(注)2

0.9程度

0.82

0.78

0.85

0.81

環境

CO2削減貢献量(注)3

1,200万t

1,150万t

952万t

キャッシュフロー・投資計画

23-25年度中計

24年度見通し

23年度実績

累積営業キャッシュフロー

(純利益+減価償却費)

1.1兆円

(2023-2025年度)

3,360億円

3,822億円

投資

成長投資

うち脱炭素関連投資

6,500億円

2,300億円

(2023-2025年度)

2,687億円

173億円

3,801億円

703億円

基盤投資

3,500億円

(2023-2025年度)

1,286億円

1,008億円

連結調整

△69億円

△5億円

合計

1兆円

(2023-2025年度)

3,905億円

4,804億円

(注)1 スライド差補正後利益

2 発行済みハイブリッド社債及びハイブリッドローンの資本性50%を調整

3 海外含む

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