エムティーアイ 【東証プライム:9438】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループでは、世の中が日々変化していく中でその時々に求められるサービスを生み出し世界中に届けていくことが、お客様がより自由に自分らしく生きられる社会を実現する上で大切なことであると考えています。ビジョンとして「世の中を、一歩先へ。」を掲げ、お客様にとって日々の生活を共に歩むパートナーの存在であり続け、生活をより便利に、より豊かにするサービスの提供を通じて、よりよい未来社会の実現に取り組んでいきます。
(2) 目標とする経営指標
当社グループでは、「売上高の成長率」と「営業利益率の改善度」を重要な経営指標としています。これらの経営指標を持続的に向上させることにより、企業価値の継続的向上を実現していきます。また、「総還元性向」については、中期的に35%を目安に株主還元を行う方針です。
(3) 中長期的な経営戦略
当社グループでは、コンテンツ事業から生み出す収益を活用し、今後の成長ポテンシャルが高いと見込まれるヘルスケア事業および学校DX事業への先行投資に振り向け、新たに安定的な収益を生み出せる複数の事業領域を育成・発展させることを通じて、売上高の持続的成長と継続的な利益の積み上げの実現を目指していきます。
中長期的な経営戦略は以下のとおりです。
① コンテンツ事業における収益低減の抑制
コンテンツ事業では有料会員数が横ばい傾向となっており、その収益を活用し、今後の成長ポテンシャルが高いと見込まれるヘルスケア事業および学校DX事業への先行投資に振り向けているため、有料会員数を維持することとともに、成長が見込める事業の育成に取り組んでいきます。
セキュリティ系の有料会員数の拡大については今後の拡大余地があるため、引き続き有料会員数の拡大に注力していきます。また、コミック配信事業者向けにオリジナルコミック作品を提供する事業についても、オリジナルコミックの作品数を拡大することを通じて、その事業拡大に繋げていきます。
② ヘルスケア事業における売上成長
ヘルスケア事業では、将来の成長ポテンシャルが大きく、医療機関(病院・調剤薬局・健診機関)や健保組合、自治体等のお客様を長期間にわたりサポートするサービスを構築することにより、安定的なストック型ビジネスになり得ることが見込まれるため、積極的に取り組んでいきます。
医療・ヘルスケア領域に関わるさまざまな事業を展開していますが、それぞれの事業の収益化の早期実現に取り組むとともに、医療機関や健保組合、自治体等向けのサービスを浸透させるとともに、それらの複数の団体がそれぞれに連携できるサービスの統合を通じてエンドユーザーの利便性の高いサービスとして確立することも推進していきます。
③ 学校DX事業における売上成長
学校DX事業では、将来の成長ポテンシャルが大きく、学校法人(私立学校および公立学校)のお客様を長期間にわたりサポートするサービスを構築することにより、安定的なストック型ビジネスになり得ることが見込まれるため、積極的に取り組んでいきます。
(4) 会社の対処すべき課題
当社を取り巻く環境は変化を続けており、高度な技術の社会への浸透は進み、様々な産業においてデジタルトランスフォーメーション(DX)の需要が高まっています。
当社グループは、今後も変化し続ける環境にいち早く適応しながら、付加価値の高いサービスを継続的にお客様へ提供できるよう取り組んでまいります。
① 開発体制の整備と情報セキュリティの強化
DXを構成するテクノロジーとして、クラウド・AI等を活用した高度なデジタルサービスの普及やシステム間連携技術などの発展により、あらゆる産業そして社会全体を支えるシステム基盤の在り方が大きく変化してきています。同時にシステムに求められる品質とセキュリティ対策のニーズも高まっています。そのため当社グループでは、最新技術や品質向上およびセキュリティに対応するために組織の強化、高度な専門スキルを持った人材の育成と採用に力を入れております。また、世界各国から優秀な人材の確保を積極的に進めつつ、より付加価値の高いサービス提供に努めております。
② マーケティング力の強化
新型コロナウイルス感染症に対する様々な拡大防止策の推進とともに、高度なデジタルサービスは速いスピードで普及し、DXも急速に浸透しましたが、今後もこうした動きは続くものと考えています。当社グループでは、こうした大きな環境の変化やニーズの多様化をいち早く捉え、お客様にご満足いただけるサービスを提供するため、これまで以上に環境および市場を理解する姿勢が重要であると認識しています。
そのため、積極的なお客様ニーズの把握とデータの利活用により戦略立案・実行できる体制を構築することで、当社の強みであるマーケティング力のさらなる強化を図っています。
③ デザイン力の強化
高度なデジタル技術による先進的なサービスを、多種多様な人々が使いこなすためには、IA(インフォメーションアーキテクチャ)をベースに誰にとっても見やすく、わかりやすい直感的なUI(ユーザーインターフェース)を備える必要があります。当社グループにおいても、優れたUX(ユーザーエクスペリエンス)実現には高度なUI/VD(VD:ヴィジュアルデザイン)が必須と考えており、それらを設計段階から十分に考慮したデザインは、お客様にとって多くのサービスの中から当社サービスをお選びいただく際の重要なファクターであると認識しています。そのため、専門部署による継続した優れたデザインの研究とともに、UI/UXデザイナーおよびIA(インフォメーションアーキテクト)の育成にも力を入れ、お客様に選ばれ続けるデザインを追求していきます。
④ 人材に対する投資と働き方改革の推進
当社ビジョンの実現に向け、社員一人ひとりが個性と能力を最大限に発揮し成果創出や価値創造の最大化を実現してまいります。
そのために、推進力となる次世代リーダー層の育成を重点課題として取り組んでいます。経営者に必要な資質を養成する機会として、当社経営層との1on1の対話を通じた経営マインドの醸成や、各ポジションと能力・スキルに合わせた社外研修・交流の場を通じた成果創出や価値創造など、経営者の資質を引き上げる取組に着手しています。また、管理職としての自己理解や他者理解を深めるメンタリングを通じて、社員一人ひとりが個性や能力を最大限に発揮できるような寄り添ったマネジメントの実践を促進しています。
「環境づくり」においては、多様な働き方を拡充するとともに、社員一人ひとりが働きがいを得られるような様々な職場環境の整備に取り組んでおります。テレワークスタンダード制やスーパーフレックス制度を導入し、時間や場所にとらわれない働き方を実現し、社員の生産性向上と満足度向上を推進しています。さらには、全ての社員が性別や年齢、個々人の事情に関わらず個性と能力を十分に発揮できる雇用環境と安心して働き続けられるための様々な取組を推進しています。その環境づくりの一環として、「妊娠・出産・育児・介護」など社員のライフステージに合わせた制度整備を進め、長期的な活躍を後押ししております。
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