企業兼大株主朝日放送グループホールディングス東証プライム:9405】「情報・通信業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

Ⅰ.中長期的な経営戦略と目標とする経営指標

1.中期経営戦略2021-2025 NEW HOPE

 当社グループは、大きく変化する事業環境において、様々な課題に対処するため、2021年5月、中期経営戦略2021-2025 NEW HOPEを発表しました。「人材」「グループ連携の強化」「DX」「社会課題の解決」を重点目標に定め、多様化の促進、グループ連携の強化、データ・デジタル技術活用に向けた基盤整備、ABCグリーン宣言やABC@Colorful宣言を通じた社会課題解決への取り組みなどを行ってきました。


さらに、マネジメントの重要な課題として、資本効率を改善して企業価値を高めるため、「事業ポートフォリオの最適化」「中長期目線とスピード感の両輪を見据えての投資」「政策保有株式売却等による資産の有効活用」を推進。「2025年度までにROE5%」の達成を目指しています。

2.重点目標に対する2023年度の主な取組

(1)人的資本投資の強化

当社は、事業環境の変化に対応し、海外市場も視野にいれたマルチウインドウでのコンテンツ展開、ライフスタイル事業の多角化を進めております。その実現には多様性に富む人材の育成・確保がKSF(Key Success Factor)です。グループ内外の個の力と全体の力を最大限に発揮できる組織を目指して、様々な取り組みを行っています。

・「人材交差点構想」(ABCカレッジ&サロン)

新たなビジネス・アイデア創造につなげるため、社内外から人が集い、つながり合うことで発想豊かな人材を育てたり、人脈を作る場を提供しています。

取り組み

ABCカレッジ

ABCサロン

目的

アカデミア

世界で活躍する様々な分野の講師を招いて開催

(2023年度5回)

グループゼミ

グループの知見共有

(2023年度7回)

ぐるcafé

グループ各社の交流
(2023年度3回) 

企業・団体のトップ、

社員の方々とグループ社員との交流を促進

(2023年度2回)

・「ABC@Colorful宣言」(ダイバーシティ&インクルージョン推進)

事業のウイングスパン拡大に伴い、グループ内人材のダイバーシティ&インクルージョンを推進。中長期的な成長に向けて、組織の多様性を形づくり、社内の意識を高めています。


(2)DXによるビジネス創造

・AI活用の取り組み

当社グループは、業務効率化やアイデア創出に向け、AI活用に積極的に取り組んでいます。グループ全体のデジタルリテラシー向上と活用促進のため、生成AIガイドを策定し、ABC版ChatGPTサービス「ABChat」などのサービスを次々にリリースし、グループ社員約1,700名にまで利用範囲を拡大。2023年12月の利用件数は4,000件を超えました。

・業績アップに向けたデータドリブン戦略

朝日放送テレビ(以下 ABCテレビ)とABCファンライフが連携した通販特番で、CDP(Customer Data Platform)に蓄積されたユーザーデータを分析してユーザーのニーズに合った施策・顧客体験をデザインし、会員登録率を上昇させることに成功しました。引き続きグループ各社でデータドリブンに基づいたサービスデザインの実践と、事業展開の可能性を切り開いていきます。

・デジタルセールス事業

2022年度にスタートしたデジタルセールス事業(デジタル市場での企業プロモーションに関する課題をグループの企画力・クリエイティビティで解決する事業)の2023年度の売上高は、前年の3倍を超え、順調に売上を伸ばしています。引き続き、成長を続けるデジタル市場で新しい顧客・商流を開拓し、グループの大きな成長に繋げることを目指します。

3.数値計画

中期経営戦略3年目となる2023年度の業績は、連結売上高は904億5千2百万円で計画どおりとなりましたが、営業利益は8億3千2百万円と計画を下回りました。今後、収益性の回復と企業価値の向上を図り、2025年度までに連結売上高1,000億円の達成を目指します。


Ⅱ.事業別戦略

 当社の事業領域は、放送、コンテンツ、ライフスタイルの3つの領域に分かれています。各事業の役割を明確化することで、大きく変化する事業環境の中で、グループのコンテンツ、サービスの価値を最大化し、「総合コンテンツ事業グループ」として成長を続けることを目指します。

1.放送事業

ABCテレビ・ABCラジオ・スカイA(CS放送)からなる放送事業は、2024年度も、引き続き放送の信頼性をさらに向上させ、安全・安心な社会に貢献することで当社グループの存在意義を示し、同時に当社グループの強みである企画・提案力を強化していくことで収益力の維持、向上を目指します。また、「すべてはコンテンツのために」をスローガンに一人でも多くのユーザー・視聴者・リスナー・生活者に届けられるよう、TVerやradikoへの配信等、新しい時代に沿った事業展開の強化を進めております。

2.コンテンツ事業

 成長のキードライバーであるコンテンツ事業では、まず、実写コンテンツ分野において、ドラマ・バラエティ・ドキュメンタリーの3つを軸に成長を図っております。2023年度は、インターネットライブ配信の「バーチャル高校野球」において地方大会全試合の配信をはじめて実現し、より多くの視聴者に感動を届けました。また、当社として28年振りのプライム帯全国ネットのレギュラードラマ枠にチャレンジしました。順調に成長を続けているアニメについては、アニメ周辺事業や海外展開を拡充・強化してまいります。さらに、グループ会社が連携し、ドラマやアニメ等に連動したイベント、舞台、音楽分野にも注力してまいります。

3.ライフスタイル事業

 今後も、安全・安心・快適で心が満たされる暮らしを実現するため、放送やコンテンツの力も活用しながら、リアルなコミュニケーションや体験の場をより一層、幅広く提供していきます。住宅展示場およびHDC(ハウジング・デザイン・センター)は、住まいや暮らしに関する様々な情報を発信する「複合ライフスタイル情報発信拠点」として発展・進化させていきます。通販事業では、今後も市場成長が予想されるEC事業を強化し、進化させていきます。

事業ポートフォリオの最適化にむけた体制整備

①成長を続けるアニメ事業への重点的な投資 

 M&Aと組織再編でさらに強化し、2025年度までに売上高80億を目指す

 2023年10月、組織再編により、ABCアニメーションの傘下に、2Dアニメーション制作のSILVER LINK.、アニメ商品化企画・制作のゼロジーアクトが入り、さらに12月にはM&Aでグループ入りしたCG制作会社のCGCGスタジオが加わりました。この事業再編で、アニメIPの開発や商品化に向けた各社の役割が明確になり、バリューチェーンが強化されました。事業を本格化した2016年度7億円弱だった売上高は、2023年度には60億円に達しました。今後、より魅力的なIPの創出、 イベントや商品化、ゲームなどによるメディアミックス、海外を含めたマルチウインドウ展開による収益最大化を目指すとともに、並行してM&Aによる事業ラインナップの更なる拡充を進め、2025年度までに売上高80億円を目指します。


②グローバルなニーズが高まるドラマ・バラエティ分野への注力

 2023年度に、ABC単独で28年ぶりに、全国ネットのプライム帯連続ドラマをスタート。

 2024年春の組織再編で、企画・制作・販売力をさらに強化へ

 2023年4月、ABCテレビが全国ネット連続ドラマ枠(日曜よる10時~放送)を新設。第一弾の「日曜の夜ぐらいは…」は「日本民間放送連盟賞/番組部門 テレビドラマ優秀賞」「ギャラクシー賞/月間賞 テレビ部門 奨励賞」を受賞、第二弾も「ギャラクシー賞/月間賞 テレビ部門 奨励賞」を受賞するなど、高い評価を得ています。

 2024年4月には、企画・制作・プロモーション力を強みとするABCテレビと、国内外のコンテンツセールスを強みとするABCフロンティアが連携することで、マーケティングからコンテンツ制作・販売戦略まで、一気通貫できる体制を構築しました。配信、海外販売、舞台化など、多面展開をより拡大させ、収益アップを目指します。


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