企業兼大株主岩谷産業東証プライム:8088】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、創業以来、「世の中に必要な人間となれ、世の中に必要なものこそ栄える」を企業理念として掲げ、常に世の中が求める新しい価値、お客様が求める価値の創造に努め、社会に貢献することを目指しています。

 この観点から、株主様、お取引先様、従業員などからの信頼と期待に応えることが、会社繁栄の絶対条件と考え日々の事業経営に取り組んでおります。セグメントごとの事業内容は下記のとおりであります。

 総合エネルギー事業は、全国のご家庭にMaruiGasブランドとしてお届けしている民生用LPガスや、工場で使用される産業用のLPガス・LNGを販売しています。また、カセットこんろ・ボンベや富士の湧水などの生活関連商品やガス関連機器・都市ガスの保安サービスなどをお客様に提供し、暮らしのインフラを支えています。特に民生用LPガスについてはLPガスの輸入から小売りまで一貫した供給体制をもち、全国展開している日本で唯一のLPガス事業者で、全国に約400ヶ所の拠点を有しており、その販売・物流・保安体制を活かし、きめ細やかで質の高いサービスを全国で提供しています。

 産業ガス・機械事業は、エアセパレートガス(酸素・窒素・アルゴン)、水素、ヘリウム、炭酸ガス、半導体材料ガスや医療用ガスなどの産業ガス事業と、各種ガス製造・供給設備、FAシステム、溶接装置、半導体製造装置、環境機器などの機械事業を展開しています。長年培ってきた技術力と、ガス・機械の幅広いラインアップによりお客様のニーズに合わせた提案を行い、産業全体を支えています。

 マテリアル事業は、樹脂原料や樹脂製品、ミネラルサンドなどの資源、ステンレスや非鉄金属、二次電池材料等、モノづくりに必要な原料・部材などを取り扱っています。環境商品等の成長分野への拡販や新商品の開発に加え、海外事業の強化に取り組み、事業規模の拡大を図っています。

(2) 目標とする経営指標

 2024年3月期を初年度とする5ヵ年に亘る中期経営計画「PLAN27」では、テーマに「水素エネルギー社会の実現に向けて」を掲げ、基本方針を「『社会課題解決』と『持続的成長』に向けた事業拡大」としています。「PLAN27」の経営数値目標としては、利益目標を「営業利益650億円」、収益性目標を「ROE10%以上」「ROIC6%以上」としています。

(3) 中長期的な経営戦略

 当社は、基本方針の実現に資する取り組みとして、中期経営計画「PLAN27」を策定し、「『社会課題解決』と『持続的成長』に向けた事業拡大」に取り組んでいます。

 PLAN27では、投資や人材といったリソースを重点投下する分野を重点施策とし、「水素戦略」、「脱炭素戦略」、「国内エネルギー・サービス戦略」、「海外戦略」、「非財務戦略」の5つを掲げ、経営数値目標の達成に向けて取り組みを推進しています。

 また、当社の利益配分に関する基本方針につきましては、継続的かつ安定的な配当により株主の皆様へ還元すると同時に、成長戦略を支えるための投資等に活用し、企業価値の最大化を図ることで株主の皆様のご期待に応えてまいります。

 PLAN27では、利益成長に応じて着実に増配し、最終年度にあたる2027年度には配当性向20%以上(市況要因を除く当期純利益ベース)、減配を行わない累進配当という目標を掲げています。

 当社はこれらの取り組みを着実に実行し、「世の中に必要とされる企業」であり続けることにより、当社グループの企業価値の向上、ひいては株主共同の利益の実現に資することができるものと考えております。

(4) 当面の対処すべき内容等

 今後の見通しにつきましては、日米の金融政策や中国を中心とした海外経済に先行き不透明感があるものの、雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の持ち直しが進むとともに、脱炭素化や省人化、デジタル化への投資が見込まれることから、緩やかな回復が続くと想定されます。

 総合エネルギー事業は、引き続きM&A等によるLPガス直売顧客数の拡大と、エネルギー関連機器の販売強化により、LPガス数量の増加に取り組みます。エネルギーの低炭素化に向けては、燃料転換の推進やカーボンオフセットガスの販売強化、グリーンLPガスの開発を推進します。また、物流の最適化に取り組み、事業基盤の強化とコスト低減を図ります。カートリッジガス事業においては、東南アジアを中心に海外事業の拡大に取り組みます。

 産業ガス・機械事業は、エアセパレートガスや特殊ガスの調達・物流コスト上昇への対応を強化するとともに、市場拡大が見込まれる半導体、電子部品業界等への拡販に注力します。また、脱炭素に関連して、水素やアンモニア等の設備販売を強化します。水素エネルギー社会の実現に向けては、CO2フリー水素サプライチェーン構築の取り組みを着実に推進します。

 マテリアル事業は、低環境負荷PET樹脂やバイオマス燃料、二次電池材料等の販売数量増加による収益確保に努めます。また、ミネラルサンド事業や金属加工事業をはじめとする海外事業についても、引き続き強化を図ります。

 当社は1941年に水素の取り扱いを開始し、長い歴史に基づく経験とノウハウを有しています。液化水素の国内シェアは100%で、圧縮水素を含む水素の国内シェアは約70%となっております。水素事業は将来の資源エネルギー事業であり、大量で安価なCO2フリー水素源の獲得が最も重要だと考えています。当社グループは液化水素製造能力をさらに増強するとともに、再生可能エネルギーからの水素製造や海外からのCO2フリー水素の輸入などに取り組み、企業理念に沿った経営を進めてまいります。

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