BIPROGY 【東証プライム:8056】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末時点の情報を踏まえ判断したものであり、今後の様々な要因により記載内容と異なる可能性があります。
(1)経営の基本方針
BIPROGYグループは、以下の企業理念に基づき、これからも社会の期待と要請に応えてまいります。
<BIPROGYグループ 企業理念> ・わたしたちが社会に果たすべきこと すべての人たちとともに、人と環境にやさしい社会づくりに貢献します ・わたしたちが目指すこと 社会の期待と要請に対する感性を磨き、そのためにICTが貢献できることを考え抜く集団になります ・わたしたちが大切にすること 1.高品質・高技術の追求 社会に役立つ最新の知識を有するとともに、技量を高めます 2.個人の尊重とチームワークの重視 相手の良い点を見いだし、それを伸ばすことを奨励し合い、互いの強みを活かします 3.社会・お客様・株主・社員にとり魅力ある会社 ステークホルダーの声に真摯に耳を傾け、企業価値向上に努めます
|
(2)経営環境および経営戦略
当社グループを取り巻く事業環境は、デジタル化が急速な進展を見せる中、ICTサービスに対する顧客ニーズの高度化と多様化が進み、さらには異業種参入による競争激化など、益々厳しくなっております。
予測困難で先が見通せない不確実性の高い状況下、持続的成長企業として価値を提供し続けるために、時間軸や環境変化に左右されない企業価値を見つめ直し、Purpose(目的)、Corporate Statement(目的達成に向けたスローガン)およびPrinciples(目的を達成するための原則)を新たに定め、中長期的な視点でPurposeを実現するための視点および目標としてVision2030を策定いたしました。
また、Vision2030の実現に向けて当社グループのサステナビリティへの取り組みを経営に統合していくため、Materiality(重要課題)が経営の長期ビジョンに対応したものとなるよう、Materialityを策定しております。
<Purpose> 先見性と洞察力でテクノロジーの持つ可能性を引き出し、 持続可能な社会を創出します 先見性・洞察力 × テクノロジー × ビジネスエコシステム = 社会的価値創出
<Corporate Statement> Foresight in sight 「先見性」でいち早くキャッチしたお客様や社会の課題を、経験や常識にとらわれない 「洞察力」で深く理解する
<Principles>
<Vision2030> わたしたちは、デジタルコモンズを誰もが幸せに暮らせる 社会づくりを推進するしくみに育てていきます
<Materiality> ■デジタルの力とビジネスエコシステムを活用した課題解決の仕組みづくり ■ゼロエミッション社会の実現に向けた、デジタルを活用した環境貢献と事業活動に ともなう環境負荷の低減 ■バリューチェーン全体で取り組む、安心・安全な製品・サービスの持続可能な調達と提供 ■新たな未来を創る人財の創出・強化とダイバーシティ&インクルージョンの進化 ■コーポレート・ガバナンスの強化とインテグリティの向上
|
PurposeおよびVision2030のもと、社会的価値の創出を追求することを通じて経済的価値の創出を図り、当社グループ全体の企業価値を持続的に向上させる新たなステージに向け、当社グループは新たに経営方針(2024-2026)を策定いたしました。
社会変化に対する先見性・洞察力、ICTを核としたテクノロジー、そして様々なビジネスパートナーとのビジネスエコシステム形成を掛け合わせ、ICTサービス提供だけに留まることなく、近年取り組んできた社会を豊かにする新しい価値の創造と社会課題の解決の取り組みを加速させ、社会的価値創出企業に変革してまいります。
<基本方針>
社会的価値の創出により顧客の持続的成長を支える顧客DXと、様々な業界の顧客、パートナーと共に社会課題解決を進める社会DXの両面からビジネスを推進し、Vision2030の実現を目指してまいります。
また、新たなPurposeに掲げた社会的価値創出企業の実現に向け、コーポレートブランドを刷新し、2022年4月に商号を日本ユニシス株式会社からBIPROGY株式会社へ変更いたしました。
「BIPROGY(ビプロジー)」は、光が屈折・反射した時に見える7色(Blue、Indigo、Purple、Red、Orange、Green、Yellow)の頭文字を使った造語であり、これには様々なビジネスパートナーや多種多様な人々がもつ光彩を掛け合わせ、混とんとした社会の中で新たな道を照らし出すこと、および光彩が状況に応じて変化するように、社会や環境変化に応じて提供する価値を変えていくことの2つの意味を込めています。
ボーダレスな視座で社会的価値を創出する唯一無二のブランドとなることで、多種多様な人々へと働きかけるとともにビジネスエコシステムを形成し、持続可能な社会実現へ向けて取り組んでまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
経営方針(2024-2026)においては、以下の指標を経営上の業績目標としています。
なお、調整後営業利益率は、「売上収益」から「売上原価」並びに「販売費及び一般管理費」の額を減算して得られた金額の「売上収益」に対する比率を指します。
<連結数値目標(IFRS)>
| 2024年3月期(実績) | 2027年3月期(目標) |
売上収益 | 3,701億円 | 4,200億円 |
調整後営業利益率 | 9.1% | 11.0% |
ROE | 16.5% | 15.0%目途 |
配当性向 | 39.8% | 40.0%以上※ |
※株価水準を考慮した機動的な自己株式取得を実施
(4)対処すべき課題
当社グループは、新たな経営方針(2024-2026)のもと、ICTサービスの提供に加え、社会を豊かにする新しい価値の創造と社会課題の解決の取り組みを加速させ、社会的価値創出企業に変革するとともに、持続的に企業価値の向上に取り組んでおります。
当社グループ全体におけるESG・SDGsへの積極的な取り組みによるサステナブルな経営をより一層推進するための体制として、SDGs貢献への取り組みおよびサステナビリティ経営戦略の統括責任者であるCSO(チーフ・サステナビリティ・オフィサー)を委員長とする意思決定機関「サステナビリティ委員会」を設置するとともに、下部組織として、環境に関する「環境貢献委員会」と社会・人権に関する「ソーシャル委員会」を設置して、サステナビリティを巡る課題への取り組みにおけるマネジメントとガバナンスの強化を図っています。さらに、2024年度より当社グループのサステナビリティへの取り組みを経営に統合していくために「サステナビリティ推進部」を新設しました。
また、持続可能な社会の実現のために、当社グループがテクノロジーを活用して貢献できる領域は非常に多く、今後も引き続きエネルギーマネジメントシステムや気候変動等の環境問題など、一企業だけでは解決が難しい社会課題をビジネスエコシステムによるイノベーションや新たなサービスで解決してまいります。
<事業活動における取り組み>
■コア事業における「強みある領域の確立」と「提供価値・収益性の向上」
注力領域として、ファイナンシャル、リテール、エネルギー、モビリティ、OTインフラの5つを選定し、経営資源を集中投下することで提供価値と収益性を高めます。また、システムサービスの生産性向上に向け、生成AI等の技術活用やパートナー戦略、リスキリング等の人財育成を推進します。さらに、サービス型ビジネスの拡大に取り組みます。
■成長事業における「提供価値の向上」と「新たな収益基盤の確立」
成長事業においては、「市場開発」「事業開発」「グローバル」の3つの取り組みで新たな収益基盤の確立を目指します。
・「市場開発」:クラウドマネジメントやセキュリティ等のマネージドサービス、データ・AI利活用ビジネス等を展開し、新たなサービス領域の獲得と成長市場におけるシェア獲得を目指します。
・「事業開発」:これまでの取組みで得たエネルギーマネジメントや環境価値の企業間流通等のエネルギー領域の知見を活かして「SX/GX」事業に取り組みます。また、デジタルキャッシュ、物流、スマートシティの取り組みを活かした「スマートライフ」「地域創生」等の領域へもチャレンジを進めます。
・「グローバル」:ASEAN主要国へのビジネス展開に加え、その他マーケットへの参入を見据えたアプローチを実行します。
■経営資源の強化と戦略的な配分
コア事業、成長事業を支えるため、事業戦略と連動した人財戦略/技術戦略/財務・投資戦略を推進します。
・「人財戦略」:ビジネスと技術の両面をリードできる人財、成長事業をけん引できる人財の増強、そしてPurposeを軸とした多様性のあるチーム力を強化します。
・「技術戦略」:先端技術を活用した開発プロセス変革を行い、選定した技術テーマに対する研究開発を進め、新たな技術力を獲得します。
・「財務・投資戦略」:健全な財務基盤のもと、新たな価値を提供するソリューションを生み出すための研究開発投資、当社グループの強みとシナジーを発揮するためのオープンイノベーション投資、企業価値の最大化を目指してM&Aなどの戦略的投資を進めてまいります。
■グループ経営基盤の強化
当社グループのさらなるシナジー強化に向け、事業環境の変化を見据え、柔軟にグループバリューチェーンを進化させ、企業価値最大化を目指します。
なお、当社グループは、持続的な成長を実現するために、よりチャレンジングな事業戦略とそれを支える強固な経営基盤が必要であると考えています。そのため、コーポレート・ガバナンス体制を強化し、グループ会社管理の高度化を進めています。加えて、グループ全体の内部統制システムの継続的な運用改善とコンプライアンス意識のさらなる浸透・徹底を図っております。これにより、引き続き適正な業務運営を実施してまいります。
また、今後の当社グループ内における連携のさらなる強化や、事業の成長に伴うビジネスリスクの多様化などがリスクとして想定されています。当社グループは、現行のビジネスリスクマネジメントをさらに拡充し、対応してまいります。
- 検索
- 業種別業績ランキング