企業黒田精工東証スタンダード:7726】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社は、“精密化(PRECISION)”と“生産性の向上(PRODUCTIVITY)”を意味する「P&P」の経営理念の下、「精密技術を通じて、世界の産業の高度化をサポートする」ことを使命として、広く産業社会の進歩に貢献し、お客様・株主・地域社会・社員等の関係者各位との相互の発展に寄与することを目標に活動しております。

 また行動理念としてChallenge & Create(C&C)の精神を掲げ、常に新しい技術と商品・サービスを開発し挑戦し続けること、そして「精密のクロダ」を品質と信頼のブランドとして世界中で確立することを目標としています。

(2)経営戦略及び目標とする経営指標

 当社グループでは2021年度~2025年度の5年間を対象とする中期経営計画 Vision 2025を策定し、3つの事業分野においてそれぞれ世界的にニッチ・トップとなることを目指すとともに、成長戦略の実行と収益力の強化、人材育成により企業価値の向上を図ることを掲げ、中期的に営業利益率4%超~8%を安定的に確保する体制の確立を図ることを目指しております。

 各事業分野の事業ビジョン

 駆動システム事業:誰よりも早くお客様のニーズにこたえられる小型直動システムメーカーを目指す。

 金型システム事業:高効率モーターコアのスペシャリスト、駆動モーター用大型金型と薄板コアでNo.1を目指す。

 機工・計測システム事業:確かな計測と加工技術で Smart Solution プロバイダーを目指す。

(3)経営環境及び対処すべき課題

 当社グループでは2021年度~2025年度の5年間を対象期間とする中期経営計画 Vision2025 を策定しており、創業100周年を迎える2025年度までの期間を『新たな成長軌道への飛躍と安定的に利益を生む収益構造への転換を目指す5年』と位置付けています。この中期計画に織り込んだ経営諸課題に加え、足元の経営環境の変化を踏まえた課題に取り組むことが重要と考えます。具体的に以下のような諸課題に対処していく所存です。

 駆動システム事業では、直動システム商品の拡販、より生産性の高い自動化製造ラインの拡充と、生産管理強化による納期短縮に取り組みます。同時に、半導体以外の市場開拓を通して、半導体市況の谷でも利益を出すことができる顧客基盤の整備にも重点的に取り組みます。また2024年3月期に特別損失を計上するに至ったドイツ子会社につきましても、優先課題として経営改善および生産性向上に努めます。金型システム事業では、電動車向けを中心に中期計画を上回るペースで需要が拡大しており、市場に対応したスピードで高効率モーターコア量産技術の向上とコアおよび金型の生産能力増強を行いながらモーターコア量産プロジェクトの確実な推進に努めます。機工・計測システム事業では、当社独自の技術による高精度油圧冶具や高効率研削装置等の新商品・ソリューション開発の加速、海外販売・サービス提供網の強化等を通じて業績向上への取り組みを引き続き進めます。

 また、DX化推進を3事業共通の基盤としながら、①収益力強化、②技術力強化、③顧客関係強化を図ることにより、それぞれの事業に於いて世界的に「ニッチ・トップ」となることを目指します。3事業が相互に補完し合い、全社ベースで安定的に収益とキャッシュ・フローを拡大し、成長分野への再投資と利益還元を適切な水準で実施することにより、成長戦略の実現と企業価値の向上を目指しています。

 ESG経営への取り組みも更に強化して行きます。環境面では、2050年度に実質的「カーボンニュートラル」の達成を目指すロードマップを作成しました。各種省エネ施策の実施、全社用車の電動化、工場への太陽光パネルの設置等に加え、経済合理性のある調達価格であることを前提とした再エネ由来等のカーボンフリー電力への切り替え、更に削減が困難な部分の排出量については、植林(J-クレジット制度)等によるカーボンオフセットの施策を展開することにより、最終的なカーボンニュートラル達成を目指します。これらの計画を社内で着実に実行するとともに、低炭素社会の実現に貢献できる高効率モーターコア等の技術開発を継続して実行します。

 人的資源の活用面では、オフィスや工場に於いてDX化の推進を図りながら、女性管理職比率の引き上げを含むダイバーシティの一層の推進に取り組みます。また高齢者雇用制度の拡充や、子育て支援を含めた働き方改革や人事制度の見直し・人財育成を推進し、全社員がより働き易く、より働き甲斐がある制度・職場環境を作り上げていく所存です。

 また、グループ全体のガバナンス向上に向けた取り組みを行うとともに、PBR1倍割れの状況の改善を含め企業価値の向上を図ることを重要な課題と捉えてIR活動の内容を更に充実させ、積極的に情報発信をしながら株主の皆様との対話を緊密にしてまいります。

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