スポーツフィールド 【東証グロース:7080】「サービス業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営方針
当社グループは、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時にスポーツが持つ可能性を様々なフィールドで発揮し、個人、法人、地域社会そして日本の発展に貢献すること」という経営理念を掲げております。経営理念の一節にある「スポーツの可能性を様々なフィールドで発揮し」を社名の由来としており、当社がスポーツ自体の価値や可能性を高め、競技以外の様々なフィールドで発揮されている状態を作ることを経営方針としております。
主力事業であるスポーツ人財に特化した就職・採用支援事業では、求職者がスポーツを通じて培った素養を、競技以外のビジネスというフィールドで輝けるよう、最適な企業と結びつけることに取り組んでおります。当社から紹介したスポーツ人財一人ひとりが入社後の企業で活躍することで、スポーツの価値が発揮された事例を作っていくことが出来ています。
また、スポーツ人財の活躍によって雇用する企業も活性化されることにより、経営理念の一節にある「個人、法人、地域社会そして日本の発展に貢献」していると当社グループは考えております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、事業規模の拡大と効率的な企業運営を重視しております。そのため当社は①売上高、②売上高経常利益率の2指標を、重要な経営指標と位置づけております。
(3)経営戦略
当社グループは、既存事業の持続的な成長に加え、スポーツに関わる新規事業の拡大により、「スポーツ人財会社」から「日本を代表するスポーツカンパニー」への飛躍を図るために、以下に記載された会社の対処すべき課題へ対応していくことが経営戦略上、重要であると認識しており、「筋肉質な経営」という基本方針に沿って企業価値向上と経営理念の実現に取り組んでおります。
(4)経営環境
雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり、緩やかな回復の動きが見られております。人材サービス業界においても、2023年平均の有効求人倍率は1.31倍と、前年に比べ0.03ポイント上昇しており、持ち直しの動きが見られております。
新卒採用市場においては、学生の就職活動・企業の採用活動の早期化・通年化・オンライン化の動きが継続しており、学生・企業の多様なニーズに合わせたサービスの提供が求められる時代となっております。また、少子高齢化による新卒人口の縮小を見据えた企業の若手採用意欲の回復に加え、当社における2023年12月期の新卒者向けイベント事業及び新卒者向け人財紹介事業の売上高が過去最高となったことが示すとおり、体育会学生に対する企業の採用ニーズは今後も高いものと考えております。
中途採用市場においては、転職の一般化や働き方の多様化により、景気の持ち直しの動きが確認されるにつれ、雇用流動化の動きが加速していくものと思われます。
スポーツ界においては、国内外の競技大会やその他スポーツ活動・イベントが出来るようになり、改めてスポーツの価値及びスポーツへの関心が高まり、スポーツ関連市場は今後も成長分野であると考えております。
(5)会社の対処すべき課題
a)主要事業の強化
主要事業の強化には、当社グループが提供する各サービス登録者・利用者数の増加、提供サービスの品質向上が重要であると認識しております。当社は、スポーツ人財領域に特化しているという強みを活かし、スポーツ人財の採用支援事業において圧倒的なNo.1となるため、オフィス出店エリアの拡大とオンラインの活用により47都道府県において当社サービスの提供、オンライン・オフラインを通じた広報・広告に対する人的・金銭的リソースの投下を行っております。
新卒者向け採用事業においては、体育会学生・スポーツ人財の会員数を毎年確保、増加に向けて取り組んでまいりました。就職活動中の3~4年生だけでなく、同じ部活に所属する他学年や他部活の同級生等の紹介、未開拓エリアでのサテライトオフィスの運営、オンライン面談の活用により当社がカバーできる範囲を拡げ、営業人員の増強と拠点の拡充を図ってまいります。
既卒者向け事業においても、サービス登録者を継続的に確保していきます。インターネット広告・SNS広告等の広告媒体から当社サービスへ登録いただく方法のほか、スポジョバやデュアルキャリアといった人財の登録ルートを新たに拡大させるなど、登録者数の増加を図っております。
さらに求職者である人財と採用企業への提供サービスの品質向上が不可欠です。当社は、人財と採用企業とのマッチングの精度向上のため、イベントの品質担保、向上に加え、従業員の提案力の向上、求職者の利便性向上に資する運営イベントやウェブサイトの機能拡充・改善、提供情報の質の向上と量の拡大にも努めてまいります。
b)従業員の採用・定着・育成
当社グループの事業継続及び拡大のためには、従業員数の更なる増加と一人ひとりが提供するサービス業務の生産性向上が重要だと認識しております。自社採用業務の一元管理を行うとともに、経営理念への共感をベースに多様な働き方を認めることで定着への施策も取り組んでおります。また、生産性向上については、階層別研修や営業人員の業務レベルを評価するためのスキルチェックの実施等、営業人員の体系的・継続的な育成を図っております。
c)事業領域の拡大と新規事業の創出による事業ポートフォリオの多様化
当社は経営理念の一節に掲げるとおり、スポーツの価値や可能性を様々なフィールドを発揮することを目的としており、また、収益源の多様化のためにも、新規事業の創出に積極的に取り組んでまいります。2020年9月よりサークル・クラブ活動も含めた広義のスポーツ人財を対象とするスポチャレ事業を開始、「スポーツの経験は就活の力になる」という軸は変わらず、事業領域の拡大を図っております。また、2020年5月に事業譲受したスポジョバを新たな切り口として既存事業とのシナジーを高めスポーツ関連企業へサービスを拡充いたします。また、デュアルキャリア事業は契約スポーツチーム数及び支援アスリート数の増加を通じて売上拡大を図ります。
d)経営管理体制の強化
当社グループは、事業継続・拡大の基礎となる経営管理体制、コーポレート・ガバナンスをより強化し、事業・組織運営上の問題点の把握・集約、コンプライアンスの徹底、適切なディスクロージャーやIR活動に取り組むことが企業価値の向上につながるものと認識しております。そのために、当社グループでは①2020年6月コンプライアンス審査会を設置し、新サービス・新事業開発等に伴うコンプライアンスチェック(法令並びに倫理面)体制を強化、②経営管理本部の人員を増強し、③各種規程を整備し、全役員・従業員向けに研修や周知徹底することにより経営管理体制を強化しております。
e)情報管理体制の強化
当社グループは、スポーツ人財採用支援事業を通じて、多数のスポーツ人財の個人情報並びに企業の採用情報を有しているため、情報管理が重要課題であると認識しております。当社グループにおいては、社内規程(情報管理規程・情報セキュリティ規程・個人情報保護管理規程等)の制定及び運用、定期的な社内教育の実施、ICT開発本部を中心としたセキュリティシステムの整備等を実施し、情報管理体制の維持及び強化を図ってまいります
f)基幹システムの強化
当社グループは、今後の事業規模拡大に向けて、取引案件及び人財情報の増加が見込まれるため、基幹システムのうち、特に営業管理システムの整備・改良・適切な運用を行うことで、人財・企業データ管理・分析力の向上による営業力強化と社内業務の効率化・省力化を図ってまいります。具体的には、①ICT開発本部並びに事業本部・経営管理本部との連携による改善箇所の洗い出しと改善の実施、②営業管理システムへの新しい機能の拡充、③ICT開発本部従業員への最新のIT技術の教育、④ICT開発本部での優秀な従業員確保に注力しております。
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