企業ヒーハイスト東証スタンダード:6433】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、「義の心」という経営理念のもと、創業以来直動機器の専門メーカーとして常に新しいテクノロジーを追求し、多様化する顧客ニーズに適応する高品質・高付加価値製品を提供するとともに、経営の効率性と業績の向上を図ることで社会に貢献し、株主、取引先、従業員など全てのステークホルダーのご期待にお応えすることを基本方針としております。

①「経営理念」

「義の心」 仕事とは、先に義を尽くして後から利益がくる「先義後利」だと考えます。自分たちの都合でモノを作るのではなく、お客様が何を望み、何に困っているのかをつかみ、それに真摯に応える「義の心」こそ、当社グループの経営理念です。 

 経営理念「義の心」を実践するために以下の方針を掲げています。

a社会貢献 新たな価値の創造を通じて、社会に貢献できる企業を目指す。

b社員共生 社員と共に生き、喜びを分かち合う企業を目指す。

c安定成長 上記方針の目標を達成するため、安定した収益を生み続ける企業を目指す。

②「経営方針」

「不易流行」

「不易」とは、どのような時代や環境になろうとも、変えてはならないこと。

「流行」とは、その時代、時代の環境の変化に順応していかなければならないこと。

 例えば、

・人の役に立つ(人の使命)、社会の役に立つ(企業の使命)、企業スピリッツ、経営理念等は「不易」。戦略、戦術、組織、技術、生産方法、システム(仕組み)等は「流行」。

・各部門間の互いの「リスペクト(価値を認めること)」が当社グループの強み、信頼とリスペクトがあっての「共存共栄」(「不易」変えてはならないこと)

・スマート生産(注)こそが「働き方改革」(「流行」環境や変化に順応)

(注)スマート生産=中長期のトレンドを見極めて設備を揃え、生産能力を生かした計画を立て、計画通りに出来高を毎日達成する当社の考え。また、効率のよいスマートな生産を目指し、かつ、労働時間の平準化・改善意欲を高め、従業員の満足度やモチベーションを高めることも目的としている。

・成長とは、変化すること、変化を起こすこと、これからがこれまでを決めるように取り組む。

(2) 経営環境

 今後の見通しにつきましては、半導体需要の高まりや人手不足に伴う自動化に向けた設備投資の増加などにより、経済活動の正常化に向けた動きは継続していくものと想定されます。一方で、不安定な国際状況や円安による原材料価格及び物流費の高騰など、不透明な状況が継続することが予想されます。

 このような状況の中、自動化関連の需要に向けて、強化した生産設備の生産能力を生かした直動機器のスマート生産を実践し、生産の増強及び販売の拡大を図って参ります。

 当社グループの品目別の経営環境の認識は以下のとおりであります。

① 直動機器

2023年度前半は、生産力強化の結果、受注に対応したことにより、売上高は増加しました。2023年度後半は、生産力の強化により、注文に対するタイムリーな対応を行ったことで、売上高は増加しました。2024年度は、自動化関連の需要に向けて強化した生産設備の生産能力を生かした直動機器のスマート生産を実践し、生産の増強及び販売の拡大を図って参ります。

② 精密部品加工 

2023年度は、レース用部品の供給が本格復帰前の準備段階にあるため、前期より売上高は減少しました。

2024年度は、本格復帰に向けたレース用部品の試作品の供給増加が見込まれております。

③ ユニット製品

2023年度は、中国市場の受注の停滞や、電子デバイス、液晶パネル等の生産設備投資の需要回復が遅れており、売上高は減少しました。

2024年度は、製品ラインナップに伴い、中国市場をはじめ、各産業用製造装置への販売拡大が期待されます。

(3) 中期経営戦略

 当社グループでは、主力の直動機器において「小径リニアボールブッシュ世界NO.1」を目標に掲げ、製品の原価低減・品揃え拡充に取り組んで参ります。

また、「スマート生産」「稼働率の平準化」「直動機器の製品力強化」「精密部品加工の売上確保」及び「ユニット製品の販路拡大」を今後の重点施策とした中期経営計画「Hephaist Vision65」を掲げており、中長期視点での成長と利益確保を目指して継続的に取り組んで参ります。

① 直動機器

中長期のトレンドに合った設備を揃え生産能力を生かした計画を立て、計画通りに出来高を達成していくことで、安定生産・原価低減を図り、市場のニーズに対応して販売していきます。また、市場シェアの低い形番の生産増強を図ることでシェア拡大を図るとともに、主力製品の原価低減と販売数の増加を図ります。更に、システム対応強化による工程管理、製造から販売への情報を一元管理し納期対応を強化していくとともに、生産技術の展開による生産数拡大を図って参ります。

② 精密部品加工

 強みの固有技術を一段と高度に磨き上げ、また、同時に迅速かつ丁寧な顧客対応力を追求することにより差別化を図り、高度化する顧客ニーズに対応し続け、顧客満足のさらなる向上を目指して参ります。レース用部品の継続供給に加え、他の精密部品加工への対応力強化も図って参ります。

③ ユニット製品

仕様の標準化による設計効率化を図り、短納期での販売を強化いたします。

また、増加したラインナップ製品と新製品シリーズの拡販を図るとともに、新たな海外市場への展開を進めて参ります

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(以下、「KPI」という。)は、売上高、営業利益、売上高営業利益率であります。2025年3月期の目標値は売上高2,452,679千円、営業利益23,807千円、売上高営業利益率1.0%であります。2027年3月期の目標値は売上高3,044,410千円、営業利益383,208千円、売上高営業利益率12.6%としております。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

(1)及び(3)に記載の経営方針及び中期経営戦略を実行していく上で、当社グループが、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。

(特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)

① コスト削減による利益率の改善

 当社グループは、海外を含めた競合他社との価格競争を展開しており、今後も継続することは確実視されております。それに対応すべく当社グループは、当連結会計年度も引き続きコスト削減を徹底することとしており、具体的には部品加工等の内製化、部材購入費の洗い直し、残業等の労務費の削減、一般経費の削減等を徹底して参ります。

② 直動機器の特定製品への設備投資による生産能力増強

 当社グループは、産業用機械において欠かすことのできない直動機器を製造しており、その範囲は人手不足に伴う自動化や省略化に貢献する産業用機械装置にも多くの部品を供給しており、その供給を継続していく使命があります。その必要性が認められる製品に対しては、設備投資をして生産能力を増強して供給して参ります。

(その他の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)

③ 固定費・変動費の削減による収益の向上

④ 提案型技術営業による新規顧客開拓

(6) ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組み

社会及び企業の持続可能な発展を追求するためには、企業が社会における良き企業市民として経済的・環境的・社会的な各側面に配慮して事業活動を行い、CSR(企業の社会的責任)に取り組むことが必要不可欠と考えております。

環境面では、導入している環境マネジメントシステム「エコアクション21」の運用活動による継続的な改善を行うことで、持続可能な社会の実現と企業価値向上を図って参ります。

カーボンニュートラルに向けた取り組みとして、本社・埼玉工場のA棟建屋等に太陽光発電設備を設置しており、引き続き、自社のCO2排出量削減と社会のサステナビリティへの貢献に取り組んで参ります。

資源循環型社会の構築に向けた取り組みとして、マテリアルリサイクルが困難な古紙や廃プラスチックを、化石燃料代替の固形燃料R.P.F(Refuse Paper and Plastic Fuel)として再利用する取り組みに協力するとともに、卵の殻を配合したエコペーパ―「CaMISHELL」を使用した名刺を導入しており、引き続き、CO2排出量削減による資源循環型社会の構築に取り組んで参ります。

また、家庭で余っている食品を集め、フードバンクやこども食堂、フードパントリー等に寄付をするフードドライブ事業に協力することで食品ロス削減に協力しており、引き続き、SDGs目標である「1 貧困をなくそう」、「2 飢餓をゼロに」、「12 つくる責任 つかう責任」及び「17 パートナーシップで目標を達成しよう」の達成に取り組んで参ります。

更に、国際社会からの要請に応える社会貢献への取り組みの一環として、開発途上国の人々がより良い生活を送ることを願い、特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンのチャイルド・ スポンサーシップに協力し、当社と縁が深いベトナム社会主義共和国のソンハ地域開発プログラムを通じ、貧困に苦しむ子どもたちの成長の支援を進めることで、世界の貧困を終わらせ、SDGsの持続可能な世界を実現することを目指して参ります。

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