ナガオカ 【東証スタンダード:6239】「機械」 へ投稿
企業概要
当社グループの研究開発活動の主な内容は、これまで当社グループが培ってきた「スクリーン製造・加工技術」、「スクリーンを使った固体/液体分離技術」、「サンド・コントロール等の取水技術」、「水処理に関する技術」等のコア技術を用いて、既存製品の改良や地下水・海水の取水及び水処理分野で、オンリーワンの技術と新製品の開発を行うことです。
これらの研究開発活動は、各事業部の技術部門がそれぞれ担当しており、市場ニーズの収集・分析情報を持つ営業部門と連携しながら、新製品・新技術の開発及び既存製品の改良・改善・応用を行い、技術確立、製品化、事業化にスピード感をもって対応できる体制を取っています。
当連結会計年度のセグメントごとの研究開発活動は次のとおりであり、研究開発費は、水関連事業で33,337千円、エネルギー関連事業で4,167千円、総額で37,505千円となりました。
(1) 水関連事業
① ケミレスの改良・改善・開発
浄水場や民間工場の水処理に活用いただいているケミレスに関し、下記2点の改善・開発に取り組んでいます。
a.ケミレス洗浄排水処理技術の開発
ケミレスの洗浄排水は原水から除去した鉄・マンガンを高濃度に含有します。最適な処理方法を開発し、取水~水処理~排水処理までトータルで対応できるシステムを構築しています。
b.ケミレス馴養技術の改善
ケミレスは接触材の被膜形成(馴養)により安定した性能を発揮します。馴養技術の改善により被膜形成を早期に促進させ、馴養期間短縮と原水水質変動に強いシステムの確立へ向けて取り組んでいます。
② 可搬式浄水処理装置の開発
災害時等の危機事案が発生した際に断水地域へ可搬し応急給水を可能とする、ケミレス技術を活用した可搬式浄水処理装置の開発を行っています。可搬・即時運用として装置はパッケージ化を推進、また、提携会社の保安フィルター、自助電源搭載などオプションを組み込み、処理性能向上及び水質確保に取り組んでいます。
③ 粉末活性炭注入装置の開発
浄水場の原水臭気対策、水質改善に使用する粉末活性炭注入装置に関し、以下2点の開発に取り組んでいます。
a.吸引式粉末活性炭撹拌装置
原水に馴染みやすいよう水分量を高く調整した活性炭(ウェット炭)は即時注入が困難で、高額の輸送コストと長期保管/品質保全に問題を抱えています。当社グループが開発した装置は、水分量の低い活性炭(ドライ炭)を独自の技術開発により即時に原水と混合、いかんなく処理性能を発揮し、緊急時の即時注入により安全・安心な水道水の供給及び運営コストの低減に寄与します。
b.小規模浄水場向け密閉・完全自動化装置
各地の小規模浄水場では粉末活性炭(ウェット炭)を原水に手作業にて投入しており、粉塵問題及び人手不足等の問題を抱えています。この問題を解決すべく装置の密閉化及び完全自動化した装置の開発に取り組み、安全な作業環境、管理者負担の軽減及び運営コストの低減を達成します。
④ 取水スクリーン及び取水関連製品の改良・改善・開発
当社のコア技術であるスクリーンの製造・加工技術及び取水関連製品に関し、改良・改善・開発に取り組んでいます。
a.取水スクリーンの改良・開発
深井戸に用いるウェルスクリーン、リングベーススクリーンの製作方法見直しを行い、製品の品質向上及びコスト低減を行います。また、表流水取水に特化したスクリーンパネルの製品化に取り組んでいます。
b.取水関連製品の改良・改善
深井戸の関連製品である特殊絶縁継手は、地中の迷走電流等により引き起こされる井戸内の電食を防止します。また、井戸内の異種金属による電位差腐食も防止することができます。この特殊絶縁継手の製作方法の見直しを行い製品の品質向上に取り組んでいます。
(2) エネルギー関連事業
連結子会社である那賀設備(大連)有限公司において製作可能なスクリーン・インターナルの種類を増やすため、新たなインターナルプロセスの製作認証の取得に向けて取り組んでいます。また、認証取得済みのスクリーン・インターナルの製作方法について、改良・改善に取り組んでいます。
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