東洋機械金属 【東証スタンダード:6210】「機械」 へ投稿
企業概要
当連結会計年度の研究開発活動は、激しく変化する経営環境と地球環境に対応するために、広く世界に目を向けて『世界が求める製品、地球に優しい製品開発』を基本方針とし、顧客の立場で世界の一流品作りを目指しております。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は724百万円であります。
当社グループは、経営上の意思決定及び業績の評価は単一セグメントにより行っておりますが、主力製品であります射出成形機及びダイカストマシンの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
[射出成形機]
近年カーボンニュートラルに対応した環境負荷低減への技術提案が強く求められています。そのため、「地球環境との調和」、「ダウンサイジング」、「作業環境改善」をキーワードとして、成形現場における成形品質要求の高度化、生産性の向上やリサイクル材使用などの環境負荷低減を目的として機能向上を図りました「新Si-7シリーズ」をIPF2023に展示し、好評をいただきました。
当連結会計年度の具体的な取り組みは、以下のとおりとなっております。
(1)成形品質要求の高度化、環境負荷低減の実現を図った新機種「Si-7シリーズ」の開発
(2)成形技術に頼らずとも高品質で安定した成形を実現するAI技術を駆使した成形自動化の発展
(3)リサイクル材等にも対応し得るようAI技術を駆使した樹脂可塑化状態の安定化による製品安定性能の向上
(4)射出成形の前工程で行われる樹脂のコンパウンド工程を成形機内で行うことができる射出成形機の開発
今後はこれらの技術をベースに新ビジョン「成形をモット簡単に!」に基づき、お客様の生産性向上に寄与する高付加価値製品の開発を強化してまいります。
[ダイカストマシン]
当連結会計年度内においては、当社独自技術「T-HRV System」を搭載させ、射出加速度100Gを実現した「BD-V7EXシリーズ」の技術を成熟させてまいりました。また、環境負荷低減(カーボンニュートラル)と高性能化を両立させた「Ds-EX2シリーズ」の製品ラインラップが完了いたしました。当社のダイカストマシンは、カーボンニュートラルに向けて成長市場である電気自動車(EV)及びお客様のニーズに対応できる高性能機能の開発と改良を進めております。
射出の高性能化や環境負荷低減(カーボンニュートラル)と高性能化を両立させる本技術は、大型ダイカスト製品にも有効であることから、当社における大型機種のシェアが高まっております。
また、電気自動車(EV)化に伴って扱われる部品の大型化及び複雑化が想定されており、ダイカスト製品の大型化が今後加速すると思われるため、当社は大型化に必要な技術の研究を進めてきました。
現在、当社明石工場に大型組立工場の新設を計画しており、大型機を短納期で効率よく生産できる環境を整備しております。ユーザー様のニーズに合わせた多岐にわたる技術提案を用意しており、必要な機能を搭載した製品を短納期で供給していくことができる環境を整えることで、大型機の大幅なシェア拡大を図ってまいります。
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