高田機工 【東証スタンダード:5923】「金属製品」 へ投稿
企業概要
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は創業以来、橋梁、鉄骨など鋼構造物の設計、製作、架設を専門に行う企業として全国に事業を展開してまいりました。そしてこの間一貫して社会に貢献することを目標とし、高度な技術力で安全を重視した施工を行い良質な社会資本を提供することで、顧客の皆様の信頼を得ることを経営の基本としております。
また、和歌山工場内に設置した技術研究所を中心に、常に時代の先端を捉えた技術開発に努め、顧客の皆様の多種多様な要望にお応えし、新しい技術が拓く豊かな未来社会に向けて、経済・文化の発展に貢献する企業として研鑽を重ねております。
なお、2021年5月14日に開示した「第6次中期経営計画」において、経営理念を「良質な社会資本を提供し、環境と人に優しい未来を支える」と定めております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2021年5月14日に開示した「第6次中期経営計画」においては、数値目標は2024年3月期の完成工事高200億円、経常利益12億円のみとし、2032年の会社設立100周年に向けての会社の進んでいく方向の記載に重点を置いておりました。結果は完成工事高196億円、経常利益14億円となり、完成工事高がわずかに未達となったものの経常利益は目標を達成することが出来ました。また期間平均の配当性向は36.6%で目標の25%以上を上回り、自己株式取得も期間累計で4.4億円実施いたしました。新デバイス製品の開発、橋梁保全事業の推進、鉄構事業の生産性向上、新規事業への取組みにつきましては、次の中期経営計画に引継ぎ、着実に成果が上がるよう努力いたします。
経営環境が目まぐるしく変化する中で、2024年5月10日に「中期経営計画2024」を開示しております。日々変化する事業環境を的確に捉え、想定外の事象に対しても的確かつ迅速に対応できる企業への変貌が必要と認識しております。そのため、業績目標は3カ年の期間平均で完成工事高205億円、営業利益10億円、最終年度のROE5.0%以上のみとし、「持続的な成長」と「企業価値の向上」を目指し、新たなステージへ飛躍するための3年間と位置付け変革に挑戦してまいります。
(3)経営環境
2025年3月期は、橋梁事業においては新設鋼橋の発注量が2024年3月期実績を下回る可能性が高く、更に受注競争が厳しくなると予想されます。鉄構事業においては、日本経済が回復基調にあり、今後首都圏での大型再開発案件が相当数出件されることが予想され、所謂2024年問題への対応懸念はあるものの、鉄骨需要の回復が期待されます。
このような状況で当社は「中期経営計画2024」を策定するにあたり、改めて「当社が目指す姿」を若手社員中心に考察し、VISIONを「世代を超えて、感動と笑顔あふれる豊かな世界を創造する」、MISSIONを「人とまちをつなぎ、空間に価値を創り出す」に決定いたしました。
~Change TKD~ のスローガンの下、持続的な企業成長を実現するために「基幹事業の集中と選択」及び「事業変革への挑戦」を実施してまいります。
(4)経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
「第6次中期経営計画」は『主要戦略①安定した収益基盤の構築』の大きな柱であった鉄構事業の生産性向上が滞ったことから、主要数値目標の完成工事高200億円が未達となりましたが、2032年(会社設立100周年)に向けた第一歩は踏み出せたと考えています。
「中期経営計画2024」の概要は以下のとおりであります。
・計画期間 2024年4月 ~ 2027年3月
・主要戦略
①事業ポートフォリオの高度化戦略
「橋梁事業」「鉄構事業」の新設工事市場を主力としてきた事業ポートフォリオを再編し高度化を図り、事業の持続的な成長・安定化・高収益化を目指す。
②経営基盤戦略
迅速な経営判断を可能とする経営管理基盤の強化及び、生産部門の品質・生産性強化を目指す。
③サスティナビリティ戦略
環境や社会の配慮、企業統治を重視することにより、「持続可能な社会」への貢献と「企業価値の向上」を目指す。
・財務目標及び株主還元策
財務指標 | 数値目標 | 備考 |
売上高 | 205億円 | 期間平均 |
営業利益 | 10億円 | 期間平均 |
ROE | 5.0%以上 | 最終年度 |
配当性向 | 50%以上 | 期間中 |
2024年3月期の受注が低迷したことで、2025年3月期の業績予想は売上高180億円、営業利益6億円、当期純利益4.9億円と厳しい数字となっておりますが、「中期経営計画2024」の主要戦略を確実に実行し、目標達成に向け、全社一丸となって取り組んでまいります。
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