企業兼大株主東京窯業東証スタンダード:5363】「ガラス・土石製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、1947年東京窯業株式会社創立以来、鉄鋼業界をはじめとする日本の基幹産業に対して耐火物関連事業に重点を置いた製品とサービスを提供し、技術の革新と進歩、そして産業の発展に貢献して参りました。

「仕事を通じて世界に喜びと感謝の輪を広げる」を社是として、耐火物製品の製造・販売のほか、関連する窯業機械器具製造、建築、運輸など総合力の発揮に努めております。

2023年度は、当社グループが掲げたテーマ「素直な心と強い意思と執拗な分析で目標を達成しよう!」のもと、品質向上・技術力強化やコスト削減・取引先の拡大に努めて参りました。しかしながら、中国経済の停滞、ウクライナ情勢や中東情勢などによる地政学リスクの拡大、インフレの進行などに起因する経済及び鉄鋼需要の下振れリスクが懸念されるなか、先行きの見通せない状況が続きました。こうした状況の中、2024年度の当社グループのテーマとして「高品質を追求するお客様が世界で増えるぞ!環境・電子部品の時代が来たぞ!お客様とともに新しい技術にチャレンジする私たちの出番だ!」を掲げ、既存分野への更なる展開とともに新規分野の開拓を図って参ります。また、永年に亘るお客様からの信頼をさらに確固たるものとするため、スピリットとして「お客様への誠意」「新しい技術への挑戦」の考えのもと、お客様の求める需要に合致した商品設計やなお一層の品質向上・技術力強化に努めるとともに、磐石な経営基盤の確立に邁進して参ります。

(2) 経営戦略等

 当社グループは、耐火物・ファインセラミックス事業で培った先端技術を用い、お客様と共にお客様の抱えている課題を解決するというTYKビジネスモデルの徹底により、新素材事業の中核を担う電子部品・環境関連セラミックスでの挑戦を通じて、圧倒的な成長を目指します。

 耐火物事業では、かねてより高品質な耐火物関連製品の供給に努め、国内需要のほか海外需要につきましては、米国、ヨーロッパ、中国、台湾に耐火物の生産拠点を設けて、現地での供給に対処しておりました。今後は、さらに鉄鋼業界の市場拡大が見込まれるインドへの進出をはじめとした海外における高付加価値の鋼生産市場の取り込みや、鉄鋼業界におけるカーボンニュートラルによる市場変化への対応に重点的に取り組んでまいります。

 また、新素材事業は大規模投資による生産量拡大、新製品の開発を実施し、環境関連等の次世代産業向け製品をはじめとした、産業構造の変化により生じるお客様の新たなニーズに対応してまいります。

(3) 経営環境

 当社グループを取り巻く経営環境を展望すると、各国の経済政策により景況感は引き続き緩やかに回復基調で継続すると思われますが、世界的には長期化するウクライナ情勢や中東情勢による影響により不安定な状況が継続すると見込んでおります。国内においても、粗鋼生産量の減少や鋼材需要の減速に伴う耐火物需要の減少などにより、先行きが不透明な状況が継続すると思われます。

 また、当社グループを取り巻く経営環境では、顧客からの品質に対する厳しい要求、同業他社との激しい価格競争、原材料価格の変動予測が困難な状況が想定され、今後も引き続き状況を注視する必要があると考えております。

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

2024年度は安全第一の徹底のもと、多様な個性が活躍できる人的環境の整備を進め、さらなる製品品質及び生産性の向上を図り、お客様の求めるニーズに沿った製品を、迅速かつ円滑に供給できる体制づくりを進めて参ります。今後海外関連では、成長発展が見込まれる国々へのさらなる展開を、そして国内では既存生産設備の更新を図ることで、徹底的なコスト圧縮を推し進めつつ利益の伴った成長の実現を目指し、カーボンニュートラルへの対応や新素材分野や環境創造分野といった成長分野へ注力することによりグループ全体の体力強化を図って参ります。

 また、当社は従業員並びにお取引先の安全確保を最優先とし、継続して感染防止に努め必要な対応を実施するとともに、影響が最小限となるよう事業活動の継続を図って参ります。

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