企業兼大株主日本碍子東証プライム:5333】「ガラス・土石製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループが掲げる「NGKグループ理念」と「NGKグループビジョン Road to 2050」は以下の通りです。

<NGKグループ理念> https://www.ngk.co.jp/info/philosophy/
 私たちの使命 
   「社会に新しい価値を そして、幸せを」
 
 私たちが目指すもの 
   「人材 挑戦し高めあう」 
   「製品 期待を超えていく」
   「経営 信頼こそが全ての礎」

<NGKグループビジョン Road to 2050>  https://www.ngk.co.jp/info/vision/

2050年の未来社会を見据え、カーボンニュートラルの実現とデジタル社会への爆発的進化という大きな流れを新たな発展機会と捉え、①ESG経営の推進、②収益力向上、③研究開発への注力、④商品開花への注力、⑤DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進の5つの変革に取り組み“Surprising Ceramics.”をスローガンに当社独自のセラミック技術を活かし、「第三の創業」に向けて事業構成の転換を図ってまいります。

(2)主要な経営指標と資本政策

当社グループは、自己資本利益率(ROE)を主要な経営指標とし、資本効率を重視した経営を推進しております。関連性の高い投下資本利益率(NGK版ROIC)を管理指標に採用し、投下資本の代わりに事業資産(売掛債権、棚卸資産、固定資産)、税引後利益の代わりに事業部門の営業利益を用いることにより、事業部門が自ら目標管理できるようにしております。既存事業の収益力の向上と共に、2030年に新事業化品売上高を1,000億円以上とする「New Value 1000」を目標に掲げ、研究開発とマーケティングに注力することにより売上高成長率の維持・向上を実現し、利益成長を目指します。中長期の観点でROE10%以上の水準を意識し、持続的な企業価値の向上に資するよう事業リスクの変化に適合した資本政策を展開します。株主・投資家との透明で適切なコミュニケーションで資本コストの引き下げに努めると共に、これを上回る収益性確保に向けて事業計画の立案や設備投資の意思決定プロセスを回してまいります。また、配当性向及び純資産配当率等を参照して積極的な株主還元に努めます。これらにより財務健全性との両立を図りつつ、ROEを構成する利益率、資本回転率、財務レバレッジを事業戦略と整合した健全な水準に維持することを目指します。

更に、当社の企業価値向上に資する管理指標として、営業利益にCO2排出コストや労務費、研究開発費、ESG目標達成率を加味したNGK版付加価値(NGK Value-added)を使用しております。環境負荷の低減や人権尊重への取組みなど多岐にわたる社会的責任を果たすとともに、将来の競争力の源泉である人的資本や研究開発への投資を積極的に行いつつ、着実に利益成長を実現できるよう付加価値の拡大に努めてまいります。

(3)中長期的な会社の経営戦略、経営環境及び優先的に対処すべき事業上、財務上の課題

当社グループを取り巻く環境は、不動産市場が低迷する中国経済の鈍化、ロシアによるウクライナ侵攻や中東の紛争が長期化する状況下、2024年は世界的な選挙イヤーでもあり、不透明な状況が続くことが予想されます。一方、中長期の観点では、「地球沸騰化」と表現されるように地球温暖化の進行による影響が危機的な状況にある中、脱炭素社会実現に向けたカーボンニュートラルへの取組みは拡大していきます。また生成AI(人工知能)時代の到来を迎え、情報通信が高度化しデジタル社会の発展は加速度的に進展すると想定しております。当社グループは社会に新しい価値を提供する企業を目指し、NGKグループビジョンにおいて「独自のセラミック技術でカーボンニュートラルとデジタル社会に貢献する」ことをありたい姿として定め、その実現に向けて「5つの変革」を推進しております。当社グループの基幹事業である自動車関連製品は電動化の進展により縮小していく懸念はありますが、2050年の未来社会に向けて、カーボンニュートラルやデジタルソサエティ関連の製品を拡大させ、事業構成の転換を着実に進めるべく、「ESG経営の推進」と「既存事業の収益力向上と新規事業の創出」を図ってまいります。

 当社グループの重点課題に対する取組みは以下の通りです。

① ESG経営の推進

当社グループは、持続的な成長と将来のありたい姿への変容を推進すべく、ESGを経営の中心に位置づけております。NGKグループ理念「社会に新しい価値を そして、幸せを」に基づき、独自のセラミック技術で新しい価値を提供することで持続可能な社会の実現に貢献し、社会の皆さまからの期待に応え、信頼を得たいと考えています。これをNGKグループのサステナビリティに係わる基本的な考え方とし、NGKグループ理念の実現に向けて、ESG(環境・社会・企業統治)及びSDGs(持続可能な開発目標)を念頭に置きつつ、カーボンニュートラルとデジタル社会の実現に貢献し、持続的な企業価値の向上を目指します。

また、当社グループは海外19カ国で36のグループ会社(うち製造会社18社)がビジネスを展開しており、これらの目標達成と経営の透明性・自律性を高めるべく、グループで働く全員が公正な価値観や国際的な水準の判断基準に従って行動できるよう環境整備を進めております。その一環として、国の内外において、関係法令、国際ルール及びその精神を遵守しつつ、高い倫理観をもって社会的責任を果たすべく、会社の姿勢を示す「NGKグループ企業行動指針」、役員や従業員が従うべき道筋を示した「NGKグループ行動規範」を改定・制定し、運用を開始いたしました。

社長を委員長とする「ESG統括委員会」のもと、全てのステークホルダーに信頼されることを目指してESG要素を始めとする当社グループのサステナビリティ課題に取り組み、これを取締役会が適切に監督してまいります。

〔環境(E)〕

当社グループは、2050年までにCO2排出量ネットゼロとする目標を掲げ、カーボンニュートラル、循環型社会、自然との共生への寄与を骨子とした「NGKグループ環境ビジョン」を策定し、具体的な行動計画として「カーボンニュートラル戦略ロードマップ」と「第5期環境行動5カ年計画」を定め、その実現を目指しております。5カ年計画の最終年度となる2025年度には目標値であるScope1及びScope2におけるCO2排出量55万トン(2013年度比25%削減)を達成できる見通しであります。マイルストーン(中間目標)とする2030年度の同37万トンの排出量(同50%削減)についても、2025年度までに海外拠点で使用する電力全量の再生可能エネルギー由来への切り替え、国内外の製造拠点への合計32メガワットの太陽光発電設備の導入などにより達成を目指します。また、目標達成を前倒しで実現すべく、水素やアンモニアなどカーボンニュートラル燃料によるセラミック焼成技術や、CO2の回収・利用・貯蔵関連技術として、ガス分離膜や大気中のCO2を直接回収するDAC(Direct Air Capture)の開発、CO2を再利用するメタネーションの実証試験を推進しており、当社グループ内での実証・適用を進めるほか、カーボンニュートラル関連製品・サービスの開発にも取り組んでまいります。2023年11月には3年連続となるグリーンボンド(無担保社債)を発行しました。環境効果のある製品・サービスの提供、自社の事業活動・生産活動におけるカーボンニュートラルへの取組みなどを加速してまいります。

また、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に関する情報を当社ウェブサイト等に開示しているとともに、自然との共生への対応については、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)のアーリーアダプター(早期採用者)として賛同を表明しました。今後も社会的な要請に遅れることなく関連情報の開示を拡充してまいります。

〔社会(S)〕

当社グループは、自社及びサプライチェーンにおける人権を尊重する取組みを展開することで、事業活動が影響を及ぼす全ての人々の人権が侵害されることのない社会づくりに貢献します。国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、「NGKグループ人権方針」を定めたほか、英国現代奴隷法に関する声明を開示、また「子どもの権利とビジネス原則」を支持し事業活動において子どもの権利を尊重し、子どもの権利の推進に向けた社会貢献活動等に取り組むことを宣言しております。

当社グループは、NGKグループ理念の中で、「挑戦し高めあう人材」を私たちが目指すものの1つと位置づけ、「社会に新しい価値を そして、幸せを」という私たちの使命の実現と、NGKグループビジョンの実現に向けた「5つの変革」に取り組んでおります。これらを成し遂げるためには、人材一人ひとりの活躍が不可欠です。2023年6月に「NGKグループ人的資本経営方針」、「人材育成方針」ならびに「社内環境整備方針」を定め、採用や育成を通じて5つの変革に取り組む人材の充実を図ること、その人材が持てる力を十分に発揮できる環境を整えることを推進してまいります。当社では、自律的な成長に取り組むことが出来るような多様なキャリアパスの提供や、テレワーク活用といった柔軟な働き方、長時間労働の削減を中心とする社内環境整備などの施策にも取り組んでおります。女性活躍については、新卒採用に占める女性比率の数値目標を設定すると共に、配属先・異動先での職域拡大を図っています。また、育休・産休取得者のキャリア早期再開を促すための早期復職支援制度の導入、育休からの復職者研修の実施、男性育休制度の拡充などの制度面からのアプローチに加えて、仕事と家庭の両立への理解を深めることを目的とした社内講演会を開催するなど、女性が活躍しやすい環境づくりに取り組んでおります。海外人材については、当社グループは従業員約20,000人のうち、約6割が海外に所在しております。グループ運営において、それぞれの地域の事情、文化、習慣に基づく素早く適切な意思決定を行うためには現地人材の活躍が不可欠と考えており、海外拠点の幹部層も現地化するなど、現地人材の積極的な登用に努めております。

当社は、内閣府、中小企業庁が推進する「パートナーシップ構築宣言」を公表しております。当社グループのサプライチェーンにおいては、サプライチェーンを構成する調達パートナーと公正・公平な取引を行い、共に繁栄を図るため、「門戸開放」「共存共栄」「社会的協調」を調達の基本軸に掲げ、地球環境の保全、人権尊重、労働環境などに配慮した「NGKグループ調達方針」を定めております。また取引先企業への訪問や実態調査アンケート等を通して、サステナブル調達へのリスク・CSR詳細評価を行っております。

〔ガバナンス(G)〕

コーポレートガバナンスについては、取締役会の更なる機能発揮の観点から、会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上に資する独立社外取締役を選任し、その数を全取締役の3分の1以上としております。また、経営の透明性を確保し取締役会の監督・監視機能を強化するため、独立社外取締役を過半数として構成する指名・報酬諮問委員会で役員の人事及び報酬決定等に係る公正性の確保及び透明性の向上を図ると共に、社外役員を主要な構成員とし役員等が関与する不正及び法令違反等への対応を取り扱う経営倫理委員会を設置し、取締役会への答申又は報告、勧告等を行うこととしております。役員等が関与する不正・法令違反に歯止めをかける仕組みとして、従業員からの相談・報告を受けるヘルプライン制度とは別に、社外弁護士を通じて経営倫理委員会に直接報告するホットライン制度を設置し、経営陣から独立した通報体制を設けるなど、コンプライアンス体制の充実を図っております。

また、当社グループで働く全ての人が倫理観を持って正しい事業活動を行うための道しるべとして「NGKグループ企業行動指針」及び「NGKグループ行動規範」を策定しており、その周知徹底に取り組んでおります。さらに様々な領域で取り組むコンプライアンス活動を国際的な水準に照らして評価検証し、共通の理解と価値観に基づき継続的に改善する仕組み作りを行うため、「コンプライアンス活動基本要領」を制定しております。

競争法及び海外腐敗行為防止法などの法令遵守については、2024年4月に「NGKグループ腐敗防止方針」を新たに定めたと共に、継続的な経営トップのメッセージ発信、国内外グループ会社の役員・従業員向けのコンプライアンス教育の実施、国際的な水準に沿った競争法遵守プログラムの運用、「競争法遵守ハンドブック」の活用などにより徹底を図っております。

品質コンプライアンスについては、経営トップによる品質活動や品質委員会の直接指導の実施などの仕組みを強化すると共に、経営層及び従業員に対する品質教育の徹底など企業体質の改善に取り組んでおります。労働環境の安全面では、リスクアセスメントの推進による重大災害リスクの特定と未然防止対策の強化に加え、グループ全体の現場マネジメント力の強化を図り、業務災害リスクの低減に取り組んでまいります。

リスクマネジメントについては、経営レベルの視点から重要と考えるリスクを事業環境、戦略、内部要因に分類し継続的に見直しを行っております。当社グループのサステナビリティ課題を含む個別のリスク事項については、各種の委員会を設置してリスク管理を行っておりますが、国内外の環境変化が加速する中、部門を横断し全社視点で取締役会につながる統合的なリスク管理の仕組みを構築するため、2023年度より社長直轄の統括委員会として「リスク統括委員会」を設置し、重点フォローリスクについて取締役会の決議を経て対応策の検討を開始いたしました。

② 既存事業の収益力向上と新規事業の創出

当社グループは、全社の視点から企業価値を高めるために事業ポートフォリオ方針を定め、NGK版ROICを用いた収益性と、売上高成長率を用いた成長性の二軸で精査しております。コア事業や今後の成長が期待される事業群への経営資源の投入を検討するほか、低成長・低収益に区分される事業については、今後の事業継続の判断において単年度及び中期的な経営計画に基づく計数面での評価に加えて、長期的な視点での成長可能性、収益性等を個別に社内の戦略会議等で議論し、経営に関する重要な事項として取締役会が監督してまいります。また、設備投資の意思決定にあたっては、個別の投資の回収期間のほか、NGK版ROICやインターナルカーボンプライシング(ICP)を用いたESG視点での価値評価も考慮し判断してまいります。さらに持続的な利益成長と将来の企業価値の源泉となる人的資本や知的資本への投資を両立させ、同時に環境負荷の低減や人権尊重への取組みなどサステナビリティに関する取組みも総合的に評価するため、管理指標として営業利益にCO2排出コストや労務費、研究開発費、ESG目標達成率を加味したNGK版付加価値(NGK Value-added)を導入しております。これにより、短期の収益性や中長期の成長性といった財務価値に加えて財務諸表に表れない非財務価値を高めて、企業価値向上につなげてまいります。

各事業の収益性改善に向けて、世界的なインフレに伴う費用増を適切に価格に転嫁していくほか、収益力をさらに高めるべく「モノづくり∞(チェーン)革新」を進めております。モノづくりチェーンにおける理想と現状のギャップを埋める「生産革新活動」、工場単位のロス削減により製造原価を改善する「原価低減活動」を柱とし、デジタル技術の活用によりモノづくりシステムの高度化とグローバル連携を進め、原燃料費などの高騰や需要変動に対して、更なる原価低減とリードタイムの短縮、在庫の削減に取り組むことで、収益力強化につなげてまいります。

DX推進については、NGKグループデジタルビジョンのもと、グループ全体で加速させてまいります。モノづくり領域に加え、新規材料の開発や開発リードタイムを短縮するマテリアルズ・インフォマティクスや特許戦略にIPランドスケープを活用する等データを活用した価値創造や、本社・間接部門における徹底的な業務効率化とデータ連携を進め、固定費の削減やデータに基づく業務履行と意思決定へと変革を推進します。

事業構成の転換には新規事業の創出が不可欠であり、その重要施策として、2030年に新事業化品売上高を1,000億円以上とする「New Value 1000」を目標に掲げております。マーケティング機能を主体としたNV推進本部、セラミックス材料技術や要素技術など当社独自の差異化技術を有する研究開発本部、生産技術・エンジニアリングなどの製造技術本部の3本部が連携し「研究開発」から「商品開花」へのスピードを高めてまいります。2024年度の研究開発費は前年度同様過去最高水準の310億円を投じることを計画しており、2021年からの5年間で1,300億円を投じるとしたNGKグループビジョンを上回るペースで進めております。2021年から2030年までの10年間で3,000億円、うち8割をカーボンニュートラルとデジタル社会関連に配分し、社会課題の解決に資する将来の有望なテーマに対して重点的に経営資源を投じてまいります。また、開発スピードを上げつつこれまで以上の差異化技術を作るべく、早い段階から製造技術本部を巻き込んだコンカレント開発に取り組むほか、ベンチャーキャピタルやスタートアップ企業への出資など外部とのアライアンスを活用した新製品・新規事業の創出も積極的に推進し、事業構成の転換を図ってまいります。

 セグメント別の重点課題は以下の通りです。各報告セグメントを構成する主要製品については、「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](追加情報)(セグメント区分の変更)」をご覧ください。

エンバイロメント事業〕

世界の自動車生産の回復や各国の排ガス規制強化等により、当面は高水準の需要に対応しつつ生産性の改善やグローバル生産体制の最適化と安定供給体制の構築により利益最大化を目指します。電気自動車の普及拡大により将来的には内燃機関ビジネスは漸減するものの、短期的には欧州をはじめとする更なる規制強化に対応すべく、新製品のガソリンセンサーの開発を加速させることに加え、CO2センサーの潜在的な需要に対する準備を開始するとともに、中長期の需要縮小局面において適正な収益を確保できる価格の見直しを進めてまいります。また、世界的に拡大が期待されるカーボンニュートラル関連市場に対して、大気中のCO2を直接回収するDAC(Direct Air Capture)や、CO2、窒素、水素など分子レベルで分離するサブナノセラミック膜など、社会の環境ニーズに貢献できる製品や設備の早期事業化に向けて、産業プロセス事業をエンバイロメント事業区分に組み込むとともに、CN事業推進部を新設し、本社工場の一部を新製品開発拠点に再編、開発体制を強化いたしました。広義に環境関連を包含する事業として、高付加価値品の投入、技術イノベーションで貢献してまいります。

デジタルソサエティ事業〕

NGKグループビジョンで掲げたデジタル社会関連の事業領域は、世界経済の回復鈍化に伴い短期的には需要が弱含むものの、中長期ではIoTや5Gの進展などにより半導体関連や電子部品関連の拡大が期待されております。半導体製造装置用製品や電子部品関連については、次世代製品の開発や顧客開拓を進めるほか、中長期を見据えた設備投資を進め、拡大する需要に対応してまいります。また、絶縁放熱回路基板の供給能力向上や通信分野の高度化及びパワーモジュールに資す複合ウエハーの開発を着実に進め、デジタル社会に貢献する製品群の拡大を目指します。

エネルギー&インダストリー事業〕

2050年のカーボンニュートラルを目指し、脱炭素の動きが世界中で活発化する中、蓄電池の重要性も一層高まっております。エナジーストレージ関連では、NAS®電池の本格的な需要拡大には暫く時間を要しますが、大容量、長寿命、長時間充放電等の特性を生かした商機の掘り起こしを図ってまいります。NAS®電池を活用し、エネルギーリソースをIoT技術で統合制御し電力需給バランスを調整するVPPサービスを開始するなど、従来の「モノ売り」に加え、サービスや価値を提供する「コト売り」を新事業領域として注力してまいります。がいしは、国内電力会社の設備投資抑制が続く中、中長期の市場変化を想定した事業の効率化を継続的に進めてまいります。

当社グループは、こうした取組みを通じて経営基盤の更なる強化に努め、資本効率重視、株主重視の経営を継続すると共に、持続的な成長と企業価値の向上を通して将来のありたい姿の実現を目指してまいります。

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