オービック 【東証プライム:4684】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みについては以下の通りです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
当社グループは、「人財の成長が会社の成長」、「Innovation~破壊と創造~」の企業理念のもと、事業および企業活動に関する重要課題に取り組むことで、社会と当社自身の持続的な成長を目指しております。代表取締役社長直下の組織であるサステナビリティ推進委員会を中心に、環境・社会・ガバナンスに関する重要課題について部門横断的に取り組んでおります。代表取締役社長については、サステナビリティ課題に関する最高責任者として、委員メンバーより日常的にサステナビリティに関する外部環境・課題の変化や、当社の目標に対する進捗状況、新たな取組みに関する企画提案の報告等を受けており、必要に応じて取締役会等にて報告・共有をしております。
また、当社では、委員会及び環境マネジメントシステムにおいてリスク管理を行っております。四半期毎に委員会の指示により関連部門にて気候関連をはじめとした各種データの集計を行い、委員メンバーにて進捗状況の確認・分析・課題の抽出等のモニタリングを実施することで、継続的なリスクの把握と管理をしております。
(2)重要なサステナビリティ項目
上記、ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目と主な取組は以下の通りです。
事業に関する重要課題 | 製造 資本 | 技術革新と製品開発 | 統合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」の開発 |
プライベート型クラウドサービスの提供 | |||
情報セキュリティの強化 | 情報セキュリティマネジメントシステム認証基準の取得 | ||
オービッククラウドサービスにおける米国保証業務基準書第18号(SSAE18)に準拠した「SOC1 Type2報告書」及び「SOC2 Type2報告書」の受領 | |||
BCP対応 | 社員のテレワーク環境整備 | ||
当社クラウドセンターの拠点二重化 | |||
大規模災害時における対応マニュアルの整備と定期訓練 | |||
知的 資本 | ノウハウ蓄積による付加価値向上 | 業種・業界の商習慣に特化したビジネスモデル特許化 | |
AIなど最新のデジタル技術を活用したデータ活用 | |||
企業活動に関する重要課題 | 人的 資本 | 人材の確保と教育 | 社員をゼロから育てる新卒採用 |
業績及び業務プロセスに対するフィードバック制度の実施による社員エンゲージメントの把握と向上 | |||
社員の成長による多様性の確保 | 直販体制を通じた多様性のある中核人材の育成 | ||
IT・会計・業界など社員の特性に合わせた幅広い教育・研修プログラムの整備と能力開発 | |||
社員のワークライフバランス実現 | 時間単位年休・時差出勤・在宅勤務など柔軟な働き方の推進 | ||
子育てサポートの優良企業として「くるみん」の認定取得 | |||
自然 資本 | 気候変動対応をはじめとした環境保全 | 環境マネジメントシステム認証基準の取得 | |
気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に基づく情報開示 | |||
ガバナンスの徹底 | 指名・報酬諮問委員会設置による透明性・公平性・客観性の強化 | ||
倫理・法令等の遵守に関する各種方針の策定と徹底 | |||
内部通報制度の設置によるコンプライアンス違反等の早期解決と未然防止 |
(3)人的資本(人材の多様性の確保を含む)に関する「戦略」並びに「指標と目標」について
① 戦略
a. 経営戦略と人材戦略の連動
当社は企業のビジネスパートナーとして、「人財の成長が会社の成長」、「Innovation〜破壊と創造〜」という企業理念のもと、お客様と共に変化・成長、新たな企業利益の創造をご支援することで社会に貢献したいと考えております。そのためには、営業・SE・サポートが連携してお客様と向き合う「フラットでオープンな組織体制」を採用し、職種の垣根を越えて、それぞれの専門ノウハウを結集することにより、お客様のスピーディーな問題解決を実現することが重要となります。
人材戦略としては、「メンバーシップ型」や「ジョブ型」をはじめとした画一的な枠組みにとらわれず、新卒で採用した社員の特性にあわせて中長期目線でじっくり育成することで、企業文化の醸成による組織力強化と社員個人の専門性向上の両立に努めることを重点方針としております。
b. 人材の育成に関する方針
「人財の成長が会社の成長につながる」という経営方針のもと、社員の特性にあわせて中長期目線でじっくり人材を育成する方針を定め、具体的な施策として採用戦略や教育戦略の各種方針に反映しております。
<採用戦略>
当社が採用において求める人物像は、前例や過去の成功体験に固執せず、今までの常識にとらわれない柔軟で「ふまじめ」な発想を持ち、社会に貢献するという気概とチャレンジする精神を持つ人物であります。顧客の経営のパートナーとして多種多様な課題に向き合い続けるためにこれらの要素は不可欠だと考えます。当社は、新卒採用にこだわり、顧客の経営課題に対して最適な解決策を探るには社員の提案力やコミュニケーション力などの人間力が重要であると考え、このような人財を中長期で育てております。
<教育戦略>
顧客の持続的な成長を支えるためには、ITスキルだけでなく会計をはじめ幅広い業務知識や業界特有のノウハウの習得が必要であります。当社は充実した教育・研修制度のもと、職種にかかわらず全社員が会計をはじめとした多様な知識やスキルの向上に努めております。研修形式については、対面形式のほか、研修の内容や受講者層に応じてオンライン研修を用意し、様々な社員がワークスタイルに縛られることなく能力向上に取り組めるよう推進しております。その他、資格取得の補助制度や資格手当の支給、通信教育の取り組みなども行い、社員の学びを支援しております。また、創業当初より開催している全社員参加の経営方針発表会やさまざまな研修会などを通じて、毎年イノベーションが生まれております。
c. 社内環境整備に関する方針
社員の特性にあわせて中長期目線でじっくり人材を育成する方針を定め、具体的な施策としてエンゲージメント向上やダイバーシティ推進に向けた環境整備方針や各種取り組みに反映しております。
<エンゲージメント向上に向けた取り組み>
当社は、社員一人ひとりが働きがいを持って仕事に取り組めるよう環境づくりに努めております。年に複数回実施する上司との面談では、社員が期首に設定した個人の活動目標に対して達成度を確認し、適材適所のアサインに活かしております。また、フィードバック制度を設けて周りのメンバーからフィードバックを受けることで成長の加速やモチベーションの向上に繋げております。そのほか、社員だけでなく社員の家族も参加するオービックファミリー運動会を全国で毎年開催したり、クリスマスには社員にホールケーキが配られたりと、コミュニケーションを重視した風通しの良い企業風土はビジネス上での強い結束力に繋がっております。また、持続的な企業価値向上に向けた制度として、社員持株制度を導入しております。
<ダイバーシティ推進に向けた取り組み>
社員一人ひとりの成長とダイバーシティの広がりは相互にシナジーを発揮するという考えのもと、コミュニケーションを重視した風通しの良い企業風土の中で社員それぞれがスキルやノウハウを磨き、個性を伸ばしてまいりました。また、様々な環境の社員全員が最大限に能力を発揮して長期に活躍できるよう、一時間単位で取得可能な時間単位年休や子どもが小学校6年生を修了するまで取得可能な育児のための短時間勤務、時差出勤の導入やテレワーク環境などを設けて、社員皆が働きやすい環境づくりに努めております。ジェンダーダイバーシティについても、女性管理職比率10%以上を一つの指標に掲げて、女性社員の成長機会が増えるよう今後も継続的に取り組んでまいります。
② 指標と目標
また、当社では、上記の「戦略」において記載した人材の多様性の確保を含む「人材の育成に関する方針」及び「社内環境整備に関する方針」について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、以下の通りです。
指標 | 目標 | 実績 |
女性管理職比率 | 10%以上 | 9.8% |
男性社員の育児休業等取得率 | 70%以上 | 71.2% |
有給休暇取得率 | 75%以上 | 70.2% |
(4)自然資本(気候変動対応等)に関する「戦略」並びに「指標と目標」について
① 戦略
a. リスクと機会
気候変動における当社事業の「リスクと機会」については以下の通りです。
<リスク>
移行リスク | 規制 | 炭素税等の新たな環境関連規制の導入による事業コストの増加 |
法的 | 重大な環境法令等の違反による訴訟や事業停止 | |
評判 | 温室効果ガスの排出規制等に適合できないことによる企業レピュテーションの低下 | |
物理的リスク | 気候変動を起因とした大規模な自然災害による業務運営への影響や当社の施設等の損壊 |
<機会>
製品及びサービス | 温室効果ガス削減ニーズの高まりによる高度な環境性能を誇るクラウドセンター経由のサービス需要拡大 |
リソースの効率 | 電力等エネルギーの効率的な利用に伴う運営コストの削減 |
レジリエンス | 大規模な自然災害に対する事業継続性を担保する堅牢なクラウドセンターの需要拡大 |
b. 温室効果ガスの排出削減に向けた方針
当社は、気候変動における「リスクと機会」を認識し、温室効果ガスの排出削減に向けた方針や各種取り組みに反映しております。自社保有の東京本社ビルの環境負荷低減を目的として全館のLED化や省エネ設備への切り替えを推進したことで、年間電力消費量の削減につながっております。また、今後は各拠点のオフィスビルにおける電力プランを再生可能エネルギーに順次切り替えることによって、継続的にCO2排出量の削減を行ってまいります。
② 指標と目標
温室効果ガス排出量(Scope1+2 ※1)の削減目標
2030年 目標 | 2017年度比で、排出量を50%削減 |
2050年 目標 | 排出量を100%削減 |
※1) Scope1:自社施設の燃料の消費に伴う直接排出量
Scope2:自社施設における電気・熱の使用に伴う間接排出量
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