企業ソースネクスト東証プライム:4344】「情報・通信業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社は、ソースネクストという社名に「次の常識をつくる」という意味を込め、コンシューマ向けソフトウェアを企画・開発・販売する会社として1996年に設立いたしました。また、製品を通じて喜びと感動を世界中の人々に広げることをミッションとしております。そのために、世界中から便利で高品質なスマートフォンアプリ・パソコンソフト等を発掘し、誰でも手軽に買える価格で提供することにより、ソフトウェア市場の新たな創出を目指しております。また、2017年12月には当社初のIoT製品であるAI通訳機「ポケトーク」を発売し、2019年12月には3世代目モデルとなる「ポケトーク S」、2020年6月には大画面モデルの「ポケトーク S Plus」を発売しました。2022年4月には「ポケトークアプリ(iOS 版 / Android 版)」を発表し、2022年9月には「ポケトークアプリ」を、世界26の国と地域において販売開始いたしました。2023年3月には、「ポケトーク」ブランドの新製品として、ChatGPTの開発元であるOpenAI社の技術を活用し、音声と字幕によりリアルタイム翻訳を可能とするソフトウェア「ポケトーク ライブ通訳(旧:ポケトーク for BUSINESS 同時通訳)」を発表し、同年11月に同製品のダウンロード版に加えてウェブブラウザ版を発表し、お客様の利便性が飛躍的に向上いたしました。

「ポケトーク」に関しては、2022年2月に簡易新設分割により当社連結子会社としてポケトーク社を設立し、2024年4月末までに累計48.3億円の資金調達を達成いたしました。「言葉の壁をなくす」世界の実現のために、「ポケトーク」ブランドの世界的な認知向上とグローバル展開の加速を進めてまいります。

 今後も、市場のニーズに合致した製品をスピーディに提供し、市場環境の変化に柔軟に対応した製品戦略と安定した経営基盤の構築を進めてまいります。

(2)経営戦略

 現在当社は、AI技術応用製品の企画・開発に注力するとともに、既存事業であるIoT製品及びソフトウェア製品を強化していくことで、利益の最大化を目指しています。AI技術応用製品においては、「最新のテクノロジーを誰もが使える形にしてお客様に届ける」という当社の強みを活かして、急速に進化するAI技術を活用した新製品の開発に取り組み、お客様に感動と喜びを感じていただける製品を提供するとともに、他社との差別化を図り、新たな収益の柱を構築してまいります。IoT製品においては、「ポケトーク」はもちろん、AI通訳機以外の分野についても当社の20年以上のソフトウェア開発経験をハードウェア製品と融合させていくことで、IoT事業をさらに強化してまいります。ソフトウェアビジネスにおいては、セキュリティソフト、「いきなりPDF」、年賀状ソフトを始めとする主力ソフトウェア製品を中心にシェアの拡大を目指すと同時に、ソフトウェアタイトルのさらなる拡大を進めます。また、「AutoMemo」や「スマート留守電」を始めとするサブスクリプション型の製品への注力により安定した収益基盤を形成してまいります。今後は、AI技術応用製品や既存事業であるIoT製品及びソフトウェア製品に注力し、市場のニーズに合致したソフトウェアの開発及び多様な供給形態への対応を通して、世界市場への展開を目指す方針です。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標

 当社は、コンシューマ向けソフトウェア業界のマーケットリーダー、及びIoTメーカーとして、付加価値の高い製品を提供していくことにより、コンシューマ向け及び法人向けソフトウェア市場の更なる拡大を牽引し、IoT製品による新たな市場創出をしていく所存であります。したがって、当該方針において当社が重視する経営指標は、①売上高、②経常利益、③売上高経常利益率です。

(4)経営環境

 当期のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の収束へ向けた動きが加速し、個人消費の拡大や海外からの渡航者の増加等、社会・経済活動に緩やかな持ち直しの傾向が見られました。一方で、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の悪化といった地政学的なリスクの顕在化に伴う緊張感の高まり、原材料費・エネルギー価格などの高騰に加えて、記録的な水準で円安が進行するなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社の属するコンシューマ向けソフトウェアおよびハードウェア業界におきましては、スマートフォン・タブレット市場の急速な拡大に加え、技術革新の進展、テレワークの拡大とそれに伴う個人情報を含む情報セキュリティ意識の高まり、AI技術の応用範囲の拡大、IoT製品のコンシューマへの浸透などの要因により、今後、より一層の事業拡大が予想されます。これに伴い、さらなる競争の激化が進む可能性もあります。

 このような事業環境の中で、当社が対処すべき課題は次のようにまとめられます。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 新製品の企画・開発

 今後ますます需要拡大が見込まれる、AI技術応用製品の企画・開発に注力するとともに、既存事業であるIoT製品やソフトウェア製品を強化してまいります。AI技術応用製品におきましては、「世界中のテクノロジーを誰もが使える形にしてお客様に届ける」という当社の強みを活かして、急速に進化するAI技術を活用した新製品の開発に取り組み、お客様に感動と喜びを感じていただける製品を提供するとともに、他社との差別化を図り、新たな収益の柱を構築してまいります。ソフトウェアタイトルの拡大におきましては、品質・コスト・開発期間のバランスに留意し、自社製品の開発や国内外の複数の開発会社からの知的財産権の取得など、様々な手法を用いて、有力ジャンルの製品開発を進めてまいります。IoT製品の新製品開発につきましては、「ポケトーク」はもちろん、AI通訳機以外の分野についても当社の20年以上のソフトウェア開発経験をハードウェア製品と融合させていくことで、IoT事業をさらに強化してまいります。

② 販売チャネルの拡大

 当社は、国内においては主要家電量販店、通信キャリア等と協業しての販売や「ポケトーク」や360度カメラシリーズをはじめとするIoT製品の法人への導入を推進することにより、さらなる販売チャネルの維持・拡大を推進してまいります。また、オンラインショップの商材拡充および販売、法人営業の強化に、より一層注力いたします。さらに、製品を多言語対応させることなどにより、海外市場への展開も進めてまいります。AI通訳機「ポケトーク」の海外展開につきましては、当社孫会社のPOCKETALK Inc.(米国)の業績が好調に推移していることから、米国・欧州において、さらなる展開強化を進めることに加え、アジアでの積極的な販路開拓も進めます。世界への販路拡大を図り、今後のさらなる業績拡大に繋げてまいります。

③ ユーザー層の拡大

 当社の売上の多くはオンラインショップ販売と家電量販店等の店頭パッケージ販売、法人向け販売によるものであります。これらのチャネルにつきましては、長期的なブランド形成という観点からも、引き続き非常に重要であると考えております。同時に、携帯キャリア、携帯キャリア以外の通信キャリア(ISP等)、全国の法人向け販売代理店など、他社と協業することで新しいチャネルを構築していく必要性も認識しております。販路の拡大によるユーザー層の拡大だけでなく、M&A等によるユーザー層の拡大なども見据え、こうした提携を積極的に進めてまいります。

④ 収益力の向上

 売上の拡大と同時に、継続的かつ効果的なコスト管理が重要であると認識しております。売上の拡大につきましては、従来の売り切り型の販売方式に加え、サブスクリプション型の収益モデルを構築・拡大することで安定的な収益基盤を築いてまいります。加えて、全社的な予算実績管理を徹底し、原価削減及び効果的な販売費及び一般管理費の支出を実施し、一層の収益力向上を図ってまいります。

⑤ ポケトーク社における事業と組織の構築

 ポケトーク端末、「ポケトーク ライブ通訳」、ポケトークアプリ等のプロダクトラインナップで、インバウンド需要の獲得による端末販売増加に加え、事業が急速に拡大する米国において、教育機関や法人向けの認知拡大及び販売増加に一層注力いたします。また、安定的な収益の獲得が見込める「ポケトーク ライブ通訳」等のソフトウェア製品については、新機能開発や広告宣伝、販売促進などへ積極的に投資すること、そしてスピーディに資金調達を実施していくことにより事業の成長を加速させます。また、国内及び海外でポケトークを積極的に展開していくために欠かすことができない、国際的なビジネスに対応する高い能力を持つ人材を獲得し、製品開発及び営業体制の構築を進めてまいります。

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