アクシス 【東証スタンダード:4012】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、次の経営理念を掲げ、創業以来一貫して顧客の企業価値向上のため事業を推進してまいりました。
・全社員の物心両面の幸せを実現する
・公明正大に判断し、素直な心で全力で取り組む
・全社員が同じベクトルを持つことに努める
・事業を通して社会・人類に貢献をする
この経営理念の下、今後も引き続き、顧客の更なる企業価値向上に努めるとともに、株主・債権者・顧客・ビジネスパートナー・従業員等の全てのステークホルダーへの社会的責任を果たし、広く社会に貢献していくことを経営の基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社は、企業価値を向上させ株主価値を高めることが重要であると考えており、そのためには、事業規模を拡大し収益性を向上させることが経営上重要であると認識し、客観的な経営指標として、売上高、売上高営業利益率を重視しております。売上高営業利益率は10%以上を目標としております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
ITは社会・経済の全てのインフラに急速に進化し、デジタル革命等により社会経済は大きく変化し、あらゆる物・サービスの価値が大きく変わり、求められるシステムやサービスは大きく変化していくと考えられます。このような環境の中、事業を継続して成長発展させるために中期経営計画「Vision2027」を策定し、以下の中期経営方針を掲げています。
① 進化するデジタル社会において、成長性の高い技術とサービスを提供する
社会環境の変化に伴い、ITに対する期待は変化すると共に増大しています。この変化を的確にとらえ、当社のシステムインテグレーション事業の主軸を成長領域へシフトしてまいります。またクラウドサービスをはじめとするITサービス事業は、新たな社会ニーズに応えるべくサービスの拡大を行ってまいります。当社は顧客が求めるより良いサービスを提供し、社会の中において存在価値の高い企業となり、益々の成長発展を目指します。
② 生産性の高い事業を構築し、高収益企業となる事を目指す
デジタル技術の進展により、従来型のシステムインテグレーションは大きく変化をしています。システム開発中心のシステムインテグレーションから顧客の必要とするデジタル化を分析提案するコンサル型システムインテグレーションに進化をしています。当社ではこれに対応するためシステムインテグレーション事業においてITコンサル領域を拡大すると共に、より高い収益性を目指しております。そしてITサービス事業では、サービス品質の向上により更なる顧客開拓を進めてまいりたいと考えております。これらにより高収益企業となる事を実現し、事業の安定性を高め、投資によるさらなる成長発展を可能にし、企業価値の向上を図ってまいります。
③ 社会への還元と課題解決に努め、存在価値の高い企業となる
サスティナブルな社会を実現するための取り組みは、企業自らにとっても大変に重要な活動となっています。当社では、CSR活動を通じた地域・社会への貢献を継続していくとともに、当社の提供するサービスを通じた社会貢献も進め、社会において求められる企業となる事を目指します。
また、この中期経営方針に基づく、経営戦略(事業戦略(ITコンサルへのシフト、成長性の高い領域の拡大、クラウドサービスの拡充)、経営基盤強化(働き方改革、人材成長支援、業務改革)、投資戦略(人材投資、サービス開発投資、M&A))、サステナビリティ、株主還元を着実に実行してまいります。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
現在、当社の主要な事業分野である金融分野においては、銀行、証券、保険などの業態の垣根を越えてサービスを提供する総合金融へのシフト、ネットバンク及び流通系銀行の増加、非金融事業を営んでいる事業会社の融資事業への参入及び決済の多様化など、新しいIT技術を活用したFintechが進展しております。このようなFintechの進展は、新しいIT技術の中でも特に、クラウドに関わる技術が進化したことによりもたらされたものです。また、金融分野以外でも、プログラムを用いたシステム開発からプログラムレスでの開発へのシフト、プラットフォームを活用した開発へのシフトなど、新しいIT技術により、当社の主要事業であるシステムインテグレーション事業を取り巻く環境は大きく変化しております。
また、新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけとした社会環境の変化、新たな成長戦略や働き方改革などに伴う顧客ニーズの多様化やDXのさらなる加速により、求められるシステムに変化が生じるものと考えております。この変化を的確に捉え、顧客がシステムに求める業務性を兼ね備えたシステム開発をすることが重要であり、当社の中期的な経営環境において好機となるように取組む必要があると考えております。
このような急速に進化する事業環境に対応したサービスを提供する組織体制の構築・強化を行い、当社の重要な資産である人材を確保し育成することを経営上の重要な課題と認識しております。
① デジタル革命により進化した事業環境への対応
当社が創業以来得意としてきた金融分野の変化への対応は、当社の成長には欠かせないものであります。また、今後のデジタル社会の進展に伴い、新たに発展する産業領域への事業拡大を図るため、既存のノウハウと先端技術を融合することが不可欠であります。このため、既存のノウハウを活用していくとともに社会の変化や先端技術に常に注目し、事業環境の進化に積極的に対応してまいります。
② 変化に柔軟に対応できる組織体制の構築・強化
当社を取り巻く急速に進化する事業環境の中で、安定的かつ継続的に成長していくためには、組織体制の整備・強化を行うとともに、組織体制に柔軟性を持たせることが不可欠であります。このため、コーポレート・ガバナンス体制の構築・強化やコンプライアンスの徹底を図るとともに、将来の事業環境や技術の進歩を想定した組織体制を構築してまいります。
③ 事業の収益性向上と業務ノウハウ獲得のための直接取引の拡大
顧客との直接取引を拡大し、事業の収益性を向上するとともに、業務ノウハウの獲得を推進していきます。さらには業務の成果を通して、顧客との信頼関係を構築するとともに、安定的な取引を実現してまいります。
④ 持続的競争優位を保つ当社の資産である人材の確保・育成、ビジネスパートナーとの連携強化・拡大
当社の人材が持続的競争優位の源泉となるため、優秀な人材を採用し育成していくことが重要であり、また、ビジネスパートナーとの連携を強化・拡大することも同様に不可欠であります。このため、積極的な採用による人材の拡充、人材の育成、ビジネスパートナーとの連携強化・拡大に力を注いでまいります。
その他の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、当社株式の流動性の確保に努めておりますが、当社の株主構成は、当社代表取締役会長執行役員CEO小倉博文が46.26%を保有するなど、役員株主の保有比率が高く、安定している一方、東京証券取引所が定める流通株式比率は当社の上場するスタンダード市場において25%以上と定められているのに対し、2023年12月末時点の当社の流通株式比率は31.93%となっております。
ストック・オプション行使による流通株式数の増加を見込んでおりますが、当社の流通株式数は投資家の売買を通じて変動するため、当社はその動向を注視し、役員株主に保有株式の売出し等にご協力を頂くなど、当社株式の流動性向上に努めてまいります。
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