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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、「リアルなITコミュニケーションで豊かな社会形成に貢献する」ことを経営理念とし、一部の先進企業だけでなく、全ての企業にすぐれたITのメリットを提供することを目指しております。この経営理念を実践するため具体的には以下の三つを行動指針としております。

①柔軟な思考と発想で、次世代のニーズをつかむ
②ゼロから何かを生み出す喜びをお客様とともに
③一人ひとりがパイオニア精神を持ち続けること
 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、技術革新のスピードが速く、常に革新的な製品・サービスが求められるIT業界に属しております。そのような状況の中、当社は研究開発や難易度の高い開発を受託することで社内に技術を蓄積し、技術的優位性を維持しながら、市場ニーズに応じた革新的な製品・サービスを適切な時期に市場に投入することで、販売価格がリーズナブルながらも高い利益率を確保することを目標としております。
 具体的な経営指標としては、売上高成長率及び売上高経常利益率の向上に努めてまいります。当連結会計年度の売上高成長率は10.1%(前連結会計年度1.5%)、売上高経常利益率は20.8%(前連結会計年度22.2%)となっております。

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 2030年までに国内グループウェアのトップブランドとしてのポジションと評価を確立し、シェアNo.1、累計1000万ユーザーを目指してまいります(2024年1月末時点の販売累計ユーザー数:507万ユーザー)。当社グループの強みである信頼のある高い技術力、先進的なITの実用化に対するいち早い取り組みをさらに強化・挑戦し続けてまいります。

 事業構造としましては、ソフトウエア事業においてクラウドサービス、サポートサービスの安定したストック型ビジネスに、当社が得意とするエンタープライズ向け製品・サービスのシェアを伸ばすことで、安定的な収益モデルを堅実に成長させるとともに、システム開発サービス事業とのシナジーの追求や海外子会社による新たな収益事業の立ち上げや海外販売にもチャレンジしてまいります。

(4) 経営環境及び対処すべき課題

 インターネット関連技術は、技術の進歩が著しく、それに応じて業界標準及び利用者ニーズが急速に変化するなど当社の事業環境は日々変化しております。ソフトウエア事業においては、多様なユーザーニーズに応えるためクラウドサービスおよびライセンス(オンプレミス)の双方で販売を行っておりますが、クラウドサービスの利用が一般的に拡大しており、官公庁でのクラウドサービス利用拡大も見込まれることから、今後もクラウドサービスの売上は安定的に成長すると想定しております。この結果、ソフトウエア事業の売上に占めるクラウドサービスの割合は今後も増加していくものと考えております。ライセンスについては、クラウドサービスの利用が広がっているものの、大規模ユーザーにおいては、運用環境が整備されていることや価格面からライセンスを選択する傾向が当面継続すると想定しております。このような中、当社製品は、大規模ユーザーで使用した場合の性能と価格面で特に競争力を有すると考えており、大規模ユーザー向けのライセンス販売は今後も安定的に推移すると見込んでおります。

 高性能でありながら低価格な製品・サービスの開発を可能とすることができるのは、社内に蓄積された高い技術力に起因するものであると認識しております。そのため、今後も技術力を維持し、さらに高めていくためには優秀な技術者の採用・育成が重要でありますが、優秀な技術者の採用競争は激化しており、この傾向は継続するものと考えております。

 当社は、職場におけるコミュニケーションや情報共有を円滑にすることに資するような製品・サービスの開発を行ってまいりました。一方で、リモートワークの拡大による職場という概念自体の変化、働き方に対する意識の変化、デジタルトランスフォーメーション(DX)の急速な進展などの変化が生じており、こうした変化に対応した製品・サービスを継続的に開発していくとともに、既存製品・サービスの認知度を高めていくことが重要であると認識しております。

 システム開発サービス事業においては、顧客企業のIT投資動向の影響を受けるものの、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進など競争力を確保するためのIT投資は当面底堅く推移するものと想定しております。このような中、システム開発サービス事業の売上は当面安定的に推移すると想定しておりますが、人員等の制約によりボリュームを大きく増加させることは現実的ではなく、また、将来的にはビジネススピードを重視し内製化が進むことも想定されるため、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に求められる技術力を蓄積し、より付加価値の高いサービスの提供にシフトしていくことが重要であると認識しております。

 このような事業環境の中、当社グループが継続的に事業規模を拡大させていくためには、下記の課題への対応が必要であると考えております。

① クラウドサービスの安定的・効率的な運用体制の構築・維持

 ソフトウエア事業で展開しているクラウドサービスは、ソフトウエア事業の売上の2/3程度を占める規模に成長しており、中期的に安定的な継続成長を見込んでおります。今後も利用者の増加が見込まれる中、クラウドサービスを安定的に提供するためには、計画的なサービス基盤拡大と、運用体制の充実に取り組んでまいります。

② 官公庁・自治体のクラウド化への対応

 当社の得意とする官公庁・自治体市場においても、DXを推進するための基盤としてクラウドサービスでの利用が増加していくことが見込まれています。官公庁・自治体のクラウド化へのシフトを見据え、当社はサービス提供者として課せられ条件を満たすソリューションを提供できるようにする必要があります。具体的には、LGWAN-ASP対応や政府機関にクラウドサービスを提供する場合に求められるセキュリティ評価水準であるISMAP(Information System Security Management and Assessment Program)認定取得に向けて取り組んでまいります。

③ ノーコード業務アプリ作成ツールAppSuite・ビジネスチャットChatLuckの拡販

 当社は主力製品・サービスとしてグループウェアdesknet’s NEOを提供しておりますが、この他ノーコード業務アプリ作成ツールのAppSuite、ビジネスチャットのChatLuckなどを提供しております。

 AppSuiteのクラウドサービスの売上高は前年同期比31.8%増と大きく増加しておりますが、利用ユーザー数はdesknet's NEOのクラウドサービスの10%程度となっており、ユーザー数を大きく拡大する余地があると認識しております。desknet’s NEOの既存ユーザーへのクロスセルの推進や組織の一部で利用されているようなお客様での利用ユーザー範囲の拡大等に注力することに加え、AppSuiteのアプリライブラリの充実や継続的な機能改善により、AppSuiteを起点としたユーザーの獲得に努めてまいります。

 ChatLuckにつきましては、クラウドサービスの売上高も前年同期比8.7%増と売上高は増加しておりますが、パッケージ製品として提供している点が当社の強みの一つであると認識しております。パッケージ製品の売上高は前年同期比21.3%増と、今後も官公庁をはじめとする中規模以上のユーザーでの利用拡大が期待できる領域であるため、拡販に努めてまいります。

新たな顧客を創造する新製品・新サービスの開発・提供、既存製品・サービスの強化

 スマートフォンやタブレットの普及拡大やクラウドコンピューティング市場の発展、AIやIoT技術の発展、変化する働き方などに対応した新製品・新サービス提供の重要性が高まっております。これらの変化に対応するため、付加価値機能の追加などによる既存製品・サービスの強化充実、顧客ニーズを満たす新製品・新サービスの開発に取り組んでまいります。

⑤ 人材の確保・育成

 当社が属する業界において優秀な人材を確保することは、企業の発展、成長に欠かせない要件となっております。当社は、先進的なITの実用化に挑戦し続けることによって、当社の強みである信頼のある高い技術力をさらに強化し、日本屈指のソフトウエア技術力を持つ会社となることを目指しております。この目標に向けて、当社においては、継続的に新卒採用を行い、その後の技術者等育成に注力してまいりました。今後も新卒採用を中心に人材採用を行い、優秀な人材へと育成していくという基本方針は変わりませんが、我が国は少子高齢化が進み、若い人材の不足は今後一層深刻となり、新卒採用による人材、特に技術者の確保が困難になっていくことが見込まれることから、採用活動の充実、強化に加え、即戦力としての中途採用による技術者の確保・拡大にも努めてまいります。また、従業員が仕事を通じて自己実現を果たし、従業員満足度が高く、従業員が誇れる会社となるべく継続的に組織、人事制度を見直してまいります。

⑥ サステナビリティに関する取り組み

 当社は、持続的な企業価値向上のためESGを含むサステナビリティ経営を推進することが重要であると考えております。当連結会計年度において新たに設置したサステナビリティ委員会を中心に継続的に取組みをすすめるとともに、活動内容の開示に努めてまいります。また、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言に対しては、当連結会計年度に賛同を表明し、同提言に基づく情報開示を行っております。 

 今後も、当社の事業活動を通じて上記の課題への取り組みを推進し、気候変動に係るリスク等については、TCFD又はそれと同等の枠組みに基づく情報開示を行うことでステークホルダーの皆様との信頼関係の構築に努め、持続可能な社会の発展に貢献することで企業価値の向上に努めてまいります。

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