トリドールホールディングス 【東証プライム:3397】「小売業」 へ投稿
企業概要
当社グループは「食の感動で、この星を満たせ。」をスローガンに掲げ、予測不能な進化で未来を拓くグローバルフードカンパニーとして価値を創造し続けることを目指しています。そのために、中期経営計画に基づいた事業戦略と、ESG戦略であるESGマテリアリティ(重要課題)に基づいたサステナビリティ活動を統合した取り組みを進めていきます。これらの推進により、当社グループは社会とともに持続可能な成長を続け、すべてのステークホルダーに対し財務非財務両面の価値を創出していきます。
また、気候変動への対応に関しては、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)のフレームワークを踏まえてリスクと機会の分析、対策を検討し、情報開示による透明性の向上と、ステークホルダーとの対話に努めています。
TCFD提言への取り組みについてはこちらを参照してください。
(https://www.toridoll.com/sustainability/environment/consumption/)
(1)ガバナンス
当社グループでは、代表取締役社長を委員長とし、取締役、執行役員、各部門長、国内子会社社長、海外子会社主管部門長を委員とする「サステナビリティ推進委員会」を設置しています。同委員会は、気候変動を含む環境問題や、その他の社会問題など多岐にわたる経営課題に企業として対応していくための全社横断組織であり、課題への対応について方針・計画を検討し、各組織と連携して進捗状況の把握・評価を行っています。
また、以下の委員会を設置しています。
・リスクマネジメント委員会:
詳細は、「3 事業等のリスク」を参照してください。
・環境委員会:
「サステナビリティ推進委員会」の下位組織として、サステナビリティ推進部部長を委員長とし、部門長等を委員とする「環境委員会」を設置しています。同委員会は気候変動への対応としてCO2排出抑制や省エネルギー活動、その他廃棄物の削減やリサイクル推進等の環境負荷低減に向けて取り組んでいます。また、事業年度毎に環境目標と環境行動計画を定め、毎月の委員会にて進捗状況の把握・評価を行っています。活動実務はテーマごとにプロジェクト化し、各組織体が実働していますが、その事務取りまとめを同委員会が行っています。
・働き方改革委員会:
当社グループはこれまで、働き方改革の一環として、有給休暇の計画的付与制度の制定や、社員の創造性を高める本社オフィス環境作りなど、さまざまな取り組みを行ってきました。
2019年に複数部署のメンバーで構成される「働き方改革委員会」を設置し、従業員が働きやすく、働きがいのある職場にすることを目的として、働き方の見直しや労働における課題の改善、限られた時間の中で高い付加価値を生み出すための取り組みを進めています。
現在は代表取締役を委員長として、長時間労働の改善やダイバーシティの推進、人権に関する課題解決に取り組んでいます。
(2)戦略
①ESGマテリアリティ(重要課題)
当社グループはグローバルに事業展開しており、多岐にわたる社会課題との関わりがあります。多くの社会課題の中で優先順位をつけ、選択と集中により活動を効果的に行う必要があることから、2022年3月に、社会からの関心度が高く、自社にとって影響度の高い社会課題を、ESGマテリアリティとして特定しました。
また、従業員一人ひとりが具体的にESGマテリアリティに取り組めるよう、KPIを設定し、活動の進捗を測っています。ESGマテリアリティは社会環境の変化を踏まえて定期的な見直しを行っていきます。
ESGマテリアリティ
[食の感動体験を世界に] ・食の楽しさ・豊かさの提供 ・食品安全 |
[人と社会とともに] ・人材育成 ・雇用維持・創出 ・多様性の尊重と働き甲斐のある環境づくり |
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[地球とともに] ・資源循環の推進 |
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環境経営目標(2018-2025年3月期)
・食品廃棄物排出量削減:排出量原単位130(kg/百万円)
・食品リサイクル率の向上:再生利用等実施率(55%)
・CO2排出量削減(Scope1・2):総排出量(150kt-CO2)、排出量原単位(0.60t-CO2/百万円)
・水資源の有効活用:使用量原単位(49.9m3/百万円)
・環境マネジメントシステムの導入:株式会社丸亀製麺、株式会社トリドールジャパン、株式会社肉のヤマキ商店、株式会社KONA’Sの全店舗
[責任ある経営基盤の構築] ・サプライチェーン・マネジメント ・リスクマネジメントシステム構築 |
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②人材の育成に関する方針
当社グループのコーポレートスローガン、ミッション、ビジョンを実現するために、グループ全役職員が持つべき成長哲学として「トリドール3頂」を2022年11月に策定しました。
外食・サービス産業においては、おもてなしの心をもって、あらゆる国の文化・地域性を尊重して事業を展開する必要があります。さらに、コロナ下で人々のライフスタイルや価値観は大きく変わり、一方では、原材料費やエネルギーコストが高騰するなど、事業環境は厳しさを増しています。このような状況においてもこれまで築き上げてきた強みを失わないために、当社グループが大切に守り抜いてきた独自の競争戦略を成長哲学「トリドール3頂」と名付けて文言に落とし込み、全役員・従業員に周知、徹底しています。
(ア)成長哲学「トリドール3頂」
「トリドール3頂」は時代が変わっても守り抜くこと、これ以外は時代に応じて変え続けることとしており、これを骨子として、人材育成と事業拡大を進めています。当社グループの現状の課題と成長哲学「トリドール3頂」の関連性は以下のとおりです。
今後、施策を評価する指標としてKPIの設定を検討していきます。
(イ)社内環境整備に関する方針
役員・従業員一人ひとりの中で「KANDO」実態化サイクルを回すための組織として2022年12月に「KANDO開拓コミッティ」を設立しました。併せて、ミッション・ビジョン・成長哲学「トリドール3頂」の浸透を推進する「KANDOコミュニケーション本部」と、全てのスタッフが快適に働き成長できるよう、様々なアクションを実施していく部門として「KANDOリソース本部」を設置しました。
「KANDO」を創造できる人材こそが当社グループの武器であり、持続的成長に大きく寄与するものとして、人材育成を最重要課題の一つと位置付け、当社グループ独自の「KANDO実態化サイクル」を稼働させていきます。
「KANDO実態化サイクル」
(3)リスク管理
代表取締役社長を委員長とし、取締役、執行役員、各部門長、国内子会社社長、海外子会社主管部門長を委員とする「リスクマネジメント委員会」を設置しています。同委員会はリスク管理の統括機関として、リスクについて対応の優先度を決定し、迅速に意思決定と指示を行っています。また、ステークホルダーからの意見、質問、相談等を受け付ける窓口として情報を直接収集しており、同委員会に遅滞なく課題提起を行うことが可能です。
(4)指標及び目標
当社グループは、サステナビリティ戦略であるESGマテリアリティのKPIを設定しています。また、人材育成や社内環境整備に関する進捗に関しても、「人と社会とともに」のKPIにつながっています。
ESGマテリアリティ
カテゴリー | 重要課題 | 2023年3月期KPI・目標 |
食の感動体験を 世界に | 食の楽しさ・ 豊かさの提供 | 出店数1,864店 |
食品安全 | ・外部衛生検査機関による年2回の衛生監査の実施 ・食品衛生法上の行政処分が0件(重大な食品事故0件) ・デジタルフードセーフティの丸亀製麺全店導入 | |
人と社会と ともに | 人材育成 | ・麺職人資格合格者数(約1,180名) ・研修体系の見直し |
雇用維持・創出 | ・離職者数に占める早期離職者率(※) 社員70%以下、パートナースタッフ:50%以下 ※社員:3年未満離職者数/離職者数 パートナースタッフ:6か月未満離職者数/離職者数 | |
多様性の尊重と 働き甲斐のある 環境づくり | ・女性の管理職比率12% ・労働災害度数率:2.0未満 ・千人率:2.0未満 | |
地球とともに | 資源循環の推進 | ・食品廃棄排出量(原単位):170(kg/百万円) ・食品再生利用等実施率:30% ・水使用量(原単位):51.4(m3/百万円) ・環境マネジメントシステム認証:丸亀製麺全店 |
責任ある経営基盤 の構築 | サプライチェーン・ マネジメント | CSR調達における自社基準の見直し |
リスクマネジメント システム構築 | ・ISO22301認証の取得 ・リスク評価基準の見直し |
※出店数は連結ベース、それ以外は国内主要会社のKPI・目標
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