ゴルフダイジェスト・オンライン
【東証プライム:3319】「小売業」
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企業概要
(1)経営方針、経営環境
国内の経営環境は気候変動や地政学リスク等様々な要因を背景に物価上昇が加速し、これに伴う家計の購買力低下などが見られました。また、米国においては人材不足の深刻化や、高インフレが続いたことによる消費者の高額品や非必需品の支出控えなど、厳しい局面となりました。加えて、日米間の金利差の拡大等から円安が進んだことも当社の事業環境に大きく影響しております。
インターネットを取り巻く環境は、Eコマース市場や各種インターネット関連サービス市場等が成長を続けております。また、IoT、AIに代表されるデジタル技術は進化し続けており、様々な場面においてデジタル化が進んでおります。ゴルフ市場においても進化するデジタル技術や生活スタイルの変化に伴い、ゴルファーの需要スタイルも多様化し日々変化しております。
このような環境の中、引き続きゴルフ市場が進化を続ける米国において、当社グループの米国事業の更なる成長を加速させるべく、米国のゴルフレッスンサービス及びクラブフィッティングサービスの早期立て直し及びゴルフ弾道測定器事業の成長促進を進めてまいります。また、国内事業の安定的な成長により、グループ全体の収益基盤の拡充及び財務基盤の立て直しを図ることに注力してまいります。
(2)対処すべき課題
① 継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、当連結会計年度において、営業損失823百万円、経常損失862百万円及び親会社株主に帰属する当期純損失1,698百万円を計上した結果、3百万円の債務超過となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純損失が、複数の金融機関と締結している金銭消費貸借契約及び優先株主と締結している優先株式投資契約にそれぞれ定められる財務制限条項である親会社株主に帰属する当期純損失が800百万円を超える損失とならないことという利益維持基準を下回ったこと、及び連結純資産の部の金額が金銭消費貸借契約に定められる財務制限条項である連結純資産の部の金額を850百万円以上の金額に維持するという純資産維持基準を下回ったことにより、財務制限条項に抵触しました。
このような状況により、当社グループは、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。当該事象又は状況を解消するための対応策を実行することにより、事業の収益改善及び財務制限条項への抵触の解消に努めてまいる所存であります。なお、当該対応策につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 継続企業の前提に関する事項」に記載しております。
② マーケティング戦略の強化
当社グループの事業拡大を進めるためには、マーケティング戦略の強化が不可欠であり、事業の根幹を成す「GDOクラブ会員」との関係強化に重点を置いております。また、日々進化するマーケティングソリューションを効果的かつ迅速に展開するためにも事業サービスを超えた横断的な連携の強化に集中してまいります。
③ システムの安定稼働
当社グループにとって、ビジネスの基盤であるシステムの安定稼働は今後も重要な課題であります。コンピュータウイルスなどの侵入、近年高度化・複雑化する情報改ざんや不正侵入などの不正アクセス等の脅威に対して、適切なセキュリティ対策を講じてまいります。また、システムの可用性の向上等に関する取組みを積極的に進めることで、高度な情報システム環境の維持・運用を行ってまいります。
④ ステークホルダーとの関係強化
当社グループは、株主の皆様のみならず、お取引先企業、お客様及び従業員との間に生まれる信頼と共栄の関係を継続させることが、長期的に株主価値の最大化を実現するものと考えております。制度開示における重要事実公開手順を踏まえた上で、業績結果、財務内容、将来ビジョンや経営戦略などについて、ステークホルダーに対し迅速かつ的確に情報発信してまいります。また、CSR活動やサステナビリティを意識した経営を通じてステークホルダーの信頼と満足を得る企業価値の向上を図ってまいります。
⑤ 個人情報の保護管理強化
当社グループの事業は、当社サービスの顧客の様々な活動により支えられており、顧客の個人情報の保護管理において大きな責務を負っています。個人情報保護法を遵守すべく定めた、情報セキュリティ基本方針及び個人情報保護方針に基づき、あらゆる管理体制強化を図ってまいります。当社グループが保有する情報資産をあらゆる脅威から保護し、適切な安全管理を実現するために構築した、情報セキュリティマネジメントシステムを最大限活かし、情報資産を安全かつ適正に管理・運用してまいります。
⑥ ゴルフ業界における確固たる地位の構築
競合する企業との差別化を図り、当社グループならではの付加価値を示していくためには、今以上に認知度を高めていかなければならないと考えております。ゴルフ業界の中でオンリーワンの存在として業界の繁栄に貢献していけるような企業を目指します。そのためには、テクノロジーとデータを駆使した革新的なゴルフビジネスの開発と共に国内外ビジネスでこれまで以上の売上規模を獲得していくことが重要であると認識しております。
⑦ グローバル展開の推進
当社グループは、今後の持続的な成長のために海外事業展開を重要な戦略と位置づけております。2019年以降、米国を中心に本格的な事業展開に着手しており、これら事業の売上・利益拡大に向けて、引き続き海外子会社の経営管理面での充実を図ってまいります。またこれに関連して、海外事業展開に不可欠なグローバル人材の開発・育成を進め、海外事業の飛躍的成長のための土台を構築してまいります。
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