フージャースホールディングス 【東証プライム:3284】「不動産業」 へ投稿
企業概要
(1) 当社のリスクマネジメントにかかわる基本方針
当社グループは、当社を取り巻く経営環境を認識したうえで、当社のリスク許容限度内で適切にリスク管理を行いながら、事業活動を通じて、持続的な成長、企業価値の最大化、社会課題解決を実現する経営を目指しております。
(2) 当社のリスク管理体制について
当社グループは、コンプライアンス・リスク管理規程を制定し、コンプライアンス・リスク管理委員会を各部門及びグループ各社ごとのリスクを一元的かつ横断的に管理を行う管理主体として位置づけ、全社リスクを包括的に管理しております。
コンプライアンス・リスク管理規程において、当社グループが管理すべきリスクを下記4種類に分類しております。
・災害リスク
顧客及び事業継続等に大きな影響を与える災害に起因するリスク
・外部リスク
事業に影響を及ぼす外的要因に関するリスク
・投資リスク
個別の投資に関するリスク
・内部リスク
当社グループ内で発生するオペレーショナルなリスク
コンプライアンス・リスク管理委員会において、上記分類をもとに、内外環境の変化を踏まえて、各部門及びグループ各社ごとのリスクを網羅的に抽出しております。具体的には、下記一覧の通りとなります。
リスク分類 | リスク分類定義 | 想定されるリスク | リスク詳細 |
災害リスク | 顧客及び事業継続等に大きな影響を与える災害に起因するリスク | 自然災害リスク | 大規模自然災害による当社保有・運営・管理施設の営業休止や想定外の費用発生による業績への悪影響 |
感染症パンデミックリスク | パンデミック発生による当社運営施設の営業休止による業績への悪影響 | ||
外部リスク |
事業に影響を及ぼす外的要因に関するリスク | 気候変動リスク | 前述「2サステナビリティに関する考え方及び取組(2)気候変動」に記載 |
金利変動リスク | ①事業資金の調達コスト増加に伴う個別プロジェクトの収益率悪化 ③キャップレート上昇による収益不動産の価格下落、売却時のキャピタルゲインの減少 | ||
為替変動リスク | ①円換算の投資額・回収額の変動 | ||
賃料変動リスク | 収益不動産の賃料収入減少に伴うNOI悪化と保有資産の価格下落 | ||
法規制・税制・会計制度等改正リスク | ①資産取得・保有コストの増加に伴う不動産購入・投資意欲減退による潜在顧客の減少 | ||
人口動態リスク | 日本の人口減少に伴う潜在顧客減少と事業機会の縮小 |
リスク分類 | リスク分類定義 | 想定されるリスク | リスク詳細 |
外部リスク | 事業に影響を及ぼす外的要因に関するリスク | ライフスタイル変化に伴うリスク | 価値観の変化に伴う当社分譲住宅への需要減少 |
デジタルテクノロジー進化への対応遅延リスク | 生産性低下及びコスト競争力低下 | ||
人材確保リスク | 少子高齢化による人材確保難とそれに伴う商品・サービス提供能力の低下 | ||
特定国の法規制・税制・会計制度等改正に伴うリスク | 事業計画変更、想定外の追加コスト発生や事業リスク増加等に伴う財務・業績への悪影響 | ||
投資リスク | 個別の投資(不動産投資・戦略投資(M&A)等)に関するリスク | 開発用地取得リスク | 競争激化に伴う優良開発用地取得機会の減少による収益機会逸失 |
建築コスト上昇リスク | 個別プロジェクトの収益性悪化 | ||
開発許認可リスク | 開発許認可取得遅延・不能による収益機会逸失、想定外損失の発生 | ||
取得資産の価値下落リスク | 土壌汚染等の発覚による取得資産の価値下落、想定外損失の発生 | ||
戦略投資の期待効果未実現リスク | 戦略投資(M&A)における期待利益成長やシナジー効果の未実現による財務・業績への悪影響 | ||
保有資産の塩漬けリスク | 塩漬け不良資産の発生に伴い、手元流動性・資金調達力が悪化・当社クレジットへの悪影響 | ||
新規事業の期待効果未実現リスク | 新規事業における期待利益成長やシナジー効果の未実現による財務・業績への悪影響 | ||
内部リスク |
当社及びグループ各社で発生するオペレーショナルなリスク | 法令違反リスク | 行政処分リスク(含罰金支払等)事業停止、想定外の費用増加による業績への悪影響、信用失墜による資金調達能力の悪化、潜在顧客離反による業績悪化 |
建物・サービルの品質管理に伴うリスク | 追加費用発生・事業計画変更リスク・レピュテーションリスク想定外の費用増加による業績悪化 | ||
サイバー攻撃・不正アクセスリスク | ①情報システム利用不能による事業中断 | ||
役職員による不正・過失等発生リスク | ①想定外費用増加による業績悪化 |
上記を踏まえ、コンプライアンス・リスク管理委員会において、リスクの影響度(深刻度)と発生可能性等を分析し、リスクの重要度と対処すべき優先順位の高いリスクを「主要なリスク」と定めております。また、主要なリスクについては、コンプライアンス・リスク管理委員会において、定期モニタリングを通じて評価及び分析を行い、対応方針を適宜決定したうえで、各部門及びグループ各社に対して必要な指導及び助言を行っており、各部門及びグループ各社が対応する体制となっております。
なお、コンプライアンス・リスク管理委員会における審議事項・決定事項については、定期的に取締役会等に報告することとなっています。
(3) 主要なリスクと対応方針
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当連結会計年度末現在において経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクと対応方針は、以下のとおりであります。なお、気候変動リスクについては、主要なリスクと認識したうえ対応方針を定めておりますが、その内容については、前述「2サステナビリティに関する考え方及び取組(2)気候変動」の箇所に記載しております。
自然災害リスク | 災害リスク |
<リスク内容> ・大規模な自然災害による、営業活動の休止、仕掛プロジェクトの工事休止等に起因する工期の延長による竣工・売上計上時期の変更等、収益機会が先送りされる可能性 ・大規模な自然災害による当社保有・運営・管理施設の滅失・棄損による営業休止と想定外の費用発生による業績への悪影響 ・大規模な自然災害による当社社員への被害発生に伴う当社事業休止による業績への悪影響 | |
<対応方針> ・当社保有・運営・管理施設の定期的な点検と補修 ・策定されたBCPに従った適切な対応による早期の事業再開 |
マーケットにおける金利変動リスク | 外部リスク |
<リスク内容> ・事業資金の調達環境悪化に伴う個別プロジェクトの収益性悪化 ・住宅ローンに対する金融機関の取組方針の変更による潜在顧客の住宅取得需要の減退、当社開発物件の販売鈍化 ・キャップレート上昇による保有資産価格の下落等 | |
<対応方針> ・市場金利・住宅ローン金利・キャップレート動向のモニタリング・分析 ・上記分析結果を踏まえての仕入・保有・販売戦略の立案と実行 ・安定資金調達に向けた金融機関とのリレーション強化 |
人材確保リスク | 外部リスク |
<リスク内容> ・少子高齢化・人口減による人材確保難とそれに伴う商品・サービス提供能力の低下 ・人事制度、職場環境を原因とした人材流出 | |
<対応方針> ・採用力の強化 ・社員教育による社員能力と生産性向上による商品力・サービス提供能力の維持 ・社会の価値観変化に合わせた人事制度の見直しや職場環境の整備を通じた社員の定着率の向上 |
開発用地取得リスク | 投資リスク |
<リスク内容> ・競争激化に伴う優良開発用地取得機会の減少による収益機会逸失 | |
<対応方針> ・戦略に基づいた用地取得方針の立案 ・用地情報収集力の向上及び用地取得ルートの確保 |
建築コスト上昇リスク | 投資リスク |
<リスク内容> ・建築コスト上昇による収益性の悪化 | |
<対応方針> ・顧客のニーズや物件所在地のエリア特性に合ったきめ細かい商品開発と付加価値提供により他社との差別化を図り、顧客に評価されるモノづくりを通じた適正利潤の追求 |
保有資産の劣化リスク | 投資リスク |
<リスク内容> ・保有資産の劣化による財務健全性への悪影響と資金の固定化 ・上記を原因とする資金調達力の悪化・当社の信用力低下 | |
<対応方針> ・保有資産の定期的なモニタリングを通じた資産劣化の予兆把握 ・劣化兆候のある資産についてはコンプライアンス・リスク管理委員会で対応方針を定め、同委員会で進捗状況をモニタリングする態勢を整備 |
法令違反リスク | 内部リスク |
<リスク内容> ・行政処分を受けることによる事業停止、想定外の費用増加による業績への悪影響 ・信用失墜による資金調達能力の悪化、潜在顧客離反による業績悪化 | |
<対応方針> ・遵守すべき法令一覧の作成・更新および法令一覧に基づいた各部門での自主点検、 各部門に対する内部監査部門による監査を通じた法令遵守意識の醸成 |
商品・提供サービスの品質管理リスク | 内部リスク |
<リスク内容> ・当社が販売する不動産の品質不良を起因とする係争の発生や賠償金負担 ・当社が提供する不動産関連サービスの品質不良を起因とする契約解消や賠償金負担 ・信用失墜による資金調達能力の悪化、潜在顧客離反による業績悪化 | |
<対応方針> ・品質管理部門による工事監理の徹底 ・契約に則った業務を履行するための業務フローの確立・業務マニュアルの整備 |
役職員による不正・過失等発生リスク | 内部リスク |
<リスク内容> ・役職員による不正・過失等発生による想定外費用増加による業績悪化 ・信用失墜による資金調達能力の悪化、潜在顧客離反による業績悪化 | |
<対応方針> ・役職員に対する定期的なコンプライアンス研修・業務研修の実施を通じた高い倫理観の醸成 ・内部通報、相談窓口の設置等による不芳事案の捕捉体制整備 |
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