森永乳業 【東証プライム:2264】「食品業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
1.経営の基本方針
当社グループは2017年9月に創業100周年を迎えるにあたり、新たなコーポレートミッションを策定しました。
コーポレートスローガン 「かがやく“笑顔”のために」
経営理念 「乳で培った技術を活かし
私たちならではの商品をお届けすることで
健康で幸せな生活に貢献し豊かな社会をつくる」
新しい100年に向けて、当社グループは、笑顔あふれる豊かな社会の実現のため、私たちならではの価値を高め、その価値をお届けし続けることによって、より一層社会に貢献してまいります。
2.中長期的な会社の経営戦略、経営環境および対処すべき課題等
当社グループは10年先を見据えた「森永乳業グループ10年ビジョン」を、2019年4月に制定しております。当ビジョンでは、「『食のおいしさ・楽しさ』と『健康・栄養』を両立した企業へ」「世界で独自の存在感を発揮できるグローバル企業へ」「サステナブルな社会の実現に貢献し続ける企業へ」を10年後の当社グループのありたい姿と定め、「営業利益率7%以上」「ROE10%以上」「海外売上高比率15%以上」を2029年3月期の数値目標に設定いたしました。
・「森永乳業グループ10年ビジョン」
・「中期経営計画 2022-24」(2023年3月期~2025年3月期)
この考えのもと、2025年3月期までの3年間の「中期経営計画 2022-24」では、社会課題の解決と収益力向上の両立を目指し、「事業の高付加価値化を通じた持続的成長の実現」「将来を見据えた経営基盤のさらなる強化」「効率性を重視した財務戦略」の3つを基本方針に定め、取り組んでいます。また、合わせて「サステナビリティ中長期計画2030」を制定し、「食と健康」「資源と環境」「人と社会」の3つのテーマにより2030年の目標、KPIを定め、経営の根幹に据えるとともに、中期経営計画と相互に連動させながら取り組みを進めております。
中期経営計画の最終年度(2025年3月期)の数値目標については、売上高5,700億円、営業利益300億円、親会社株主に帰属する当期純利益190億円、売上高営業利益率5.3%、ROE(自己資本利益率)7.0%、海外売上高比率12.3%としています。(2024年5月14日修正)
(資料1)「中期経営計画 2022-24」全体像
(資料2)「サステナビリティ中長期計画2030」
中期経営計画の基本方針の1つ目「事業の高付加価値化を通じた持続的成長の実現」におきましては、①栄養・機能性食品事業、②主力食品事業、③BtoB事業、④海外事業の4本の柱それぞれを拡大させるとともに、特に「健康5領域」商品の拡大による横断的な健康価値提供の加速、当社独自の機能性素材・菌体の再飛躍、海外事業のポートフォリオ変革を進めております。事業活動を通じ「健康価値」と「おいしさ・楽しさ価値」を提供し、生活者の「健康」と「幸せ」に貢献してまいります。
基本方針の2つ目「将来を見据えた経営基盤のさらなる強化」におきましては、構造改革、戦略投資、資産活用の観点からそれぞれ取り組みを進めております。構造改革として、外部環境変化への耐性強化などに取り組んでおります。戦略投資として、研究開発機能の強化や、10年ビジョンを見据えた成長投資・環境関連投資などを進めております。資産活用の観点では、知的財産基盤の強化や、国産乳資源活用の推進を図っております。
基本方針の3つ目「効率性を重視した財務戦略」におきましては、成長投資の戦略的な実行、株主還元と財務体質にも留意した資金活用を目指すとともに、合わせて資本効率の視点を重視したROE改善を進めております。また、株主還元につきましては、財務の健全性、内部留保の重要性に留意しつつ、安定的かつ長期的な配当を実施することを基本方針とし、具体的には配当性向を30%(一過性要因を除く)とすることを目標にしております。合わせて総還元性向も意識した対応を実施してまいります。なお、保有する自己株式につきましては、基本的には消却いたしますが、将来の柔軟な資本政策に備えて一部を保有いたします。この考えのもと、2023年5月に「自己株式取得に係る事項の決定および自己株式の消却に関するお知らせ」を発表し、同年5月から10月にかけて100億円分の自己株式を取得、11月に全て消却いたしました。
3.2025年3月期業績見通し
国内においては、雇用・所得環境の改善のもと緩やかな景気回復が続くことが期待される一方、物価上昇による家計や企業への影響は今後も継続すると考えられ、引き続き国内外の情勢の動向を注視する必要があります。
当社グループにおいても、原材料・エネルギー価格および物流コストや人件費のさらなる上昇の影響が見込まれます。これに対し、引き続き価格改定の浸透に努めるほか、利益率の高い事業や商品の拡大によるプロダクトミックスの改善、グループ全体でのコストの見直しなどをさらに推進させるなどの対応を図ってまいります。また、海外事業においては、2024年3月期はMILEI社の反動減やM&Aを実施したことによるのれん償却費の増加などにより大きな減益となりましたが、2025年3月期は事業全体の営業利益として前年差3億円と安定的な貢献を見込んでいます。
2025年3月期の通期連結業績予想につきましては、売上高5,700億円(前年比4.2%増)、営業利益300億円(同7.8%増)、経常利益303億円(同7.8%増)を見込んでおります。なお、2024年3月期の第1四半期に東京工場跡地の売却にかかる特別利益として657億円を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比69.0%減を見込み、190億円の予想としております。
当社グループは10年先を見据えた「森永乳業グループ10年ビジョン」を、2019年4月に制定しております。この考えのもと、2025年3月期までの3年間の「中期経営計画 2022-24」では、社会課題の解決と収益力向上の両立を目指し、3つの基本方針のもと取り組みを進めております。また、合わせて「サステナビリティ中長期計画2030」を制定し、2030年の目標、KPIを定め、経営の根幹に据えるとともに、中期経営計画と相互に連動させながら取り組みを進めております。加えて、5月14日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応に関するお知らせ」を発表しました。企業価値向上に向けて対応を進めてまいります。
2025年3月期につきましても、これらの方針・計画のもと取り組みを進めてまいります。当社グループは今後も、笑顔あふれる豊かな社会の実現のため、私たちならではの価値を高め、その価値をお届けし続けることによって、より一層社会に貢献してまいります。
2025年3月期通期業績見通し
| 2025年3月期 予想 | 対前年 増減率 | 2024年3月期 実績 |
連結売上高 | 570,000百万円 | 4.2% | 547,059百万円 |
連結営業利益 | 30,000百万円 | 7.8% | 27,839百万円 |
連結経常利益 | 30,300百万円 | 7.8% | 28,104百万円 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 19,000百万円 | △69.0% | 61,307百万円 |
(その他重要経営指標) |
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売上高営業利益率 | 5.3% |
| 5.1% |
ROE(自己資本利益率) | 7.0% |
| 24.5% |
海外売上高比率 | 12.3% |
| 11.0% |
2025年3月期営業利益増減要因見通し ()は第2四半期累計期間見通し
(参考)「中期経営計画 2022-24」における事業分野別業績見通し(2025年3月期)
| 2025年3月期 予想 | 対前年 増減率(差) | 2024年3月期 実績 |
栄養・機能性食品事業 売上高 | 132,600百万円 | 4.2% | 127,281百万円 |
栄養・機能性食品事業 営業利益 | 7,100百万円 | 1,845百万円 | 5,255百万円 |
| 2025年3月期 予想 | 対前年 増減率(差) | 2024年3月期 実績 |
主力食品事業 売上高 | 183,600百万円 | 4.8% | 175,256百万円 |
主力食品事業 営業利益 | 9,500百万円 | 477百万円 | 9,024百万円 |
| 2025年3月期 予想 | 対前年 増減率(差) | 2024年3月期 実績 |
BtoB事業 売上高 | 101,700百万円 | 5.5% | 96,401百万円 |
BtoB事業 営業利益 | 4,700百万円 | 239百万円 | 4,461百万円 |
| 2025年3月期 予想 | 対前年 増減率(差) | 2024年3月期 実績 |
海外事業 売上高 | 70,300百万円 | 16.3% | 60,422百万円 |
海外事業 営業利益 | 6,300百万円 | 304百万円 | 5,996百万円 |
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