大東建託 【東証プライム:1878】「不動産業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営基本方針
当社は、本年6月20日をもちまして創業から50年を迎えました。この節目にあたり、これまで託されてきた想いを次世代へとつなぎながら、この先も更なる企業成長を続けていくため、グループパーパス「託すをつなぎ、未来をひらく。」を策定いたしました。ステークホルダーの皆さまからの信頼と期待に応えながら、次の50年、100年を共に未来を切り開くパートナーであり続けるために、これからも変革と挑戦を重ね成長してまいります。
また、事業活動における具体的な指針とするため、当社では以下の5項目を経営基本方針として定めています。
① 顧客第一主義に徹する(CS重視の経営)
② 重点主義に徹する(経営資源の重点的な投入)
③ 顧客の要望に合わせ、当社を創造(造り変え)する(市場環境への適応)
④ 現金取引主義を貫徹する(キャッシュ・フロー重視)
⑤ 高い生産性を背景とした高賃金主義に徹する(成果主義の人事処遇)
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、「売上高営業利益率7%以上」「ROE(自己資本当期純利益率)20%」を確保することを重要な経営指標目標として定めています。当期においては、売上高営業利益率6.1%、ROE18.4%となっています。
(3) 経営環境と対処すべき課題
当連結会計年度における国内経済は、個人消費や設備投資の持ち直し、雇用情勢の改善等により、緩やかな景気回復基調が継続しました。しかしながら、世界的な金融引締め政策および日本銀行の金融緩和政策変更、資材・エネルギー価格の高騰、建設業や運送業における2024年問題等、依然として先行き不透明な状況が続いております。新設住宅着工戸数は、2023年4月~2024年3月累計で800,176戸、前年同期比7.0%の減少となりました。一方、当社グループが主力とする賃貸住宅分野においては、建築資材の高騰等の影響もあり、2023年4月~2024年3月累計では前年同期比2.0%減少の340,395戸となりました。
このような環境の中、賃貸住宅分野においては、新型コロナウイルスの第5類移行に伴い様々な制限が緩和されたことにより、展示施設や現場見学会などの販促活動の活性化を図ったこと、キャンセル額が低水準で推移したこと等により、受注は新型コロナウイルス発生前の水準まで回復し、あわせて完成工事高は当初の想定を上回る売上高を計上することができました。
国内の住宅市場では、アフターコロナにおける生活者の住まいやライフスタイルの多様化、気候変動に伴う自然災害の激甚化、省エネや創エネ性能の高い住宅への関心の高まり等を背景に、快適性と環境性を両立した住まいが求められています。こういったニーズを満たす商品やサービスの開発・展開によって企業価値の向上を図るとともにサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。
(4) 中長期的な会社の経営戦略
創業50年を迎えた当社は、100年企業へと向かう次の50年の新たな一歩として、当社グループが2030年にありたい姿“DAITO Group VISION 2030” を描きました。
VISION 2030では、パーパスに基づく考動を基盤に社員の力を最大化し、コア事業の領域とコア周辺事業の生活・暮らしサービスを拡大します。そして、コア事業の領域とコア周辺事業を有機的につなぐことで、まちの活性化・地方創生の実現を目指します。
また、VISION 2030実現へむけ2024年度を始期とする新たな3ヵ年計画を策定しました。本中期経営計画では、2030年へ向け、「グループ一丸新たな挑戦」をスローガンに、企業価値の最大化へ向けた経営を推進してまいります。
セグメント別の中長期的な経営戦略は以下のとおりです。
① 建設事業
建設事業では、地域密着型イベントの積極展開により当社オーナー様や自治体、地元企業との連携を深めるとともに、BtoBの請負体制の強化による受注ルートの拡大や営業要員の拡充により受注拡大を図ってまいります。また、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)などの環境配慮型賃貸住宅の供給にも引き続き積極的に取り組み、社会的課題の解決に寄与していきます。
② 不動産事業
不動産事業では、蓄積されたデータに基づくマーケティング力と高い入居斡旋力を背景に、高水準の入居率を維持しつつ、入居者様のライフスタイルに合わせた良質な住空間と暮らしのサービスを引き続き提供していきます。また、ITを活用したサービスや、「いい部屋ネット」のフランチャイズ展開、他者物件の管理契約獲得や不動産売買仲介事業により、更なる収益の拡大を図っていきます。
③ その他の事業(金融事業+その他事業)
その他の事業では、既存の介護・保育事業やエネルギー事業に加え、投資マンション事業やサービスオフィス事業など、グループ間のシナジーを追求しつつ、当社グループの事業領域拡大に向けた新規事業の育成・強化等にも引き続き取り組んでまいります。
また、不動産開発事業の拡大に伴い、2025年3月期より「不動産開発事業」を独立した報告セグメント区分にすることとしました。ビルドセット事業・リノベ再販事業への投資を拡大し、また北米を起点に海外での不動産管理・販売にも着手し、「世界一の大家さん」を目指してグローバル展開を進めてまいります。
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