gumi 【東証プライム:3903】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティに関する考え方
当社グループは企業理念である「Wow the World!(すべての人に感動を)」のもと、事業活動を通じ、環境問題や社会課題の解決に向けた取り組みを推進してまいります。当社グループが優先的に取り組むべき課題として4つのマテリアリティを重要なテーマとして設定いたしました。本マテリアリティに沿って、サステナブルな企業成長、サステナブルな社会の実現を目指してまいります。
(2)ガバナンス
当社グループは、当社企業集団の全リスクを統括して管理する最高機関として、取締役会の諮問機関にリスクマネジメント委員会を設置しております。
・委員会の構成
当委員会は、委員長である代表取締役の下、取締役、Legal部長及び各部長、加えて社外の弁護士等から構成され、Internal Control&Auditが委員会の事務を務めております。
・委員会の役割
当委員会は原則四半期に1回以上開催され、様々なサステナビリティや気候変動に関する課題を議題として取り上げ、適宜取締役会等上位の会議体に対し提言や問題提起を求められております。
具体的には下記のとおりであります。
①当社グループのリスクの洗い出し・評価
②リスクに応じたコントロール策の検討
③コントロール策が有効に機能しているかのモニタリング
④発生したクライシスへの対応
⑤事業継続計画に関する審議
⑥取締役会への報告
・委員会のプロセス
リスクマネジメント委員会の議論は書面にて記録され、決議に関しては委員の意見を十分に考慮したうえで委員長が決定し、反対の意見があった場合に当該意見を付記した上で取締役会へ報告されます。
なお、来年以降、より一層サステナビリティ分野の議題を取り上げる場として、サステナビリティ委員会を組成することも検討しております。
(3)戦略
①気候変動
当社グループは、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の各報告書、国際エネルギー機関(IEA)の世界エネルギー展望(World Energy Outlook)、その他関連情報を参照し、気候変動のリスク及び機会がもたらす組織のビジネス・戦略・財務計画への影響を1.5℃シナリオの下で識別しております。機構関連のリスク及び機会を識別するにあたっては、移行リスク・物理的リスク・機会に分類しております。これらの分類ごとに、当社グループの調達と売上に対する財務的影響の大きさを短期(1年)、中期(3年)、長期(10年)の時間軸で定性的に評価・分析し、リスクと機会が組織に与える影響を把握しております。今般、2021年5月から2022年4月期における財務データ等を基に気候関連のリスクと機会を分析いたしました。
なお、当社グループでは、2021年11月の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)にて産業革命前からの気温上昇を「1.5℃」に抑える努力を追求するとした合意文書が採択されていることから、「1.5℃シナリオ」に沿った開示を行っています。
・1.5℃シナリオ
リスク・機会 | 説明 | 対応 |
移行リスク | ・GHG規制が強化されるため燃料や電力費用の高騰のリスクが、短期(1年)、中期(3年)、長期(10年)の何れでも中程度のリスクがある。 ・サーバー運営における電力消費量への批判が強まることにより、特に中期でのリスクが高くなっている。 ・プラットフォーム事業会社や広告掲載企業の技術や新規施設のコスト高が調達価格へ反映される恐れがある。 | ・環境負荷が小さいクラウドサービスの導入等 ・気候変動リスク関連法規制への迅速な対応 |
物理的リスク | ・台風、洪水などの自然災害を抑えることができるため、調達費用が上昇するリスクは相当程度抑制されると認識。 ・大きく気温上昇が想定されないが、局所的に影響を及ぼす場合、被害顧客の業績に対するリスクが予見される。 | ・BCP態勢の強化 ・リモートワークの推進 |
機会 | ・GHG規制の強化に伴い、技術革新の進展・新たなエネルギーへの転換が進むと想定されるため、人・モノの流通効率が上がり、低炭素なエネルギーが従来より低単価で流通されると想定される。その結果として、エネルギー関連の調達コストが減少する。 ・新たなプラットフォームやメタバースなどの発展により需要拡大の期待が予見される。 | ・新しく創出されるマーケットへの新規サービス提供 |
②人的資本
当社グループは、今後も持続的成長を果たしていくために、若手社員・女性社員の更なる活躍や積極的な人材戦略が必要不可欠であると考えております。そのため「わくわくと働ける持続可能なライフスタイルの促進」をサステナビリティのマテリアリティの1つとして掲げ、在宅勤務・フレックスタイム制度・育児時短勤務などの柔軟な働き方を可能とする制度や書籍購入補助、セミナー・研修補助などスキルアップを支援する制度などを整備しております。
これらの取り組みを通じて、将来を担う優秀な人材の確保、働きがいの向上につなげると共に、当社の人材価値を高め、企業価値の更なる向上に努めてまいります。
(4)リスク管理
当社グループでは、リスクマネジメント委員会において、気候変動も含むあらゆるリスクと機会を洗い出し、その影響度からリスク評価及び順位付けを行ったうえで重要リスクを選定し、取締役会に報告いたします。取締役会はリスクに対する対応策を審議し、各部門に対して監督・指示を行います。各部門は対応策を実施し、リスクマネジメント委員会がその実施状況をモニタリングし、必要に応じて対応策の見直しを行い、リスクと機会を適切に管理してまいります。
(5)指標及び目標
①気候変動
(ⅰ)気候関連リスク及び機会の評価指標
当社では、以下のとおり、気候関連のリスクと機会毎に指標を設定し、これら指標の動向を分析して財務に対する影響度を検討しております。
リスク・機会 | 指標 | |
移行リスク | 政策・法規制リスク | CO2排出規制 |
技術リスク | 新規施設・機材の入替 | |
市場リスク | コスト増・需要減 | |
評判リスク | 製品・サービスへの悪評 | |
物理的リスク | 急性リスク | 自然災害 |
慢性リスク1 | 気温上昇 | |
慢性リスク2 | 海面上昇 | |
機会 | 資源の効率性 | 交通・流通・建物の効率性増 |
エネルギー源 | 低炭素エネルギー源増 | |
製品・サービス | 新製品・サービスの開発 | |
市場 | 新市場の登場 | |
強靭性 | 省エネ・資源代替 |
(ⅱ)スコープ別温室効果ガス(GHG)排出量と関連リスク
スコープ別の温室効果ガス排出量について、GHGプロトコルに基づき、外部専門家の監修により算定を行っております。2022年4月期については、当社を対象として(子会社除く)、スコープ1、2を算定いたしました。
現在スコープ3の算定に関しても着手しており、サプライチェーン全体での排出量の削減に向けた取り組みも検討してまいります。
項目 | CO2排出量(t-CO2) |
Scope1 | 6.501 |
Scope2 | 384.836 |
総排出量 | 391.337 |
Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
(ⅲ)気候関連リスク及び機会を管理する目標及び実績
当社グループでは、シナリオ分析やGHG排出量算定の結果を踏まえ、1.5℃水準に達するよう、グループ一同、サステナビリティな営業活動を目指し、GHG排出量の削減努力をしてまいります。
現行の実績としては、「グリーンサイトライセンス」に参加し、海外での植林活動による環境改善を支援しております。また、企業規模での環境保全の一環として、業務の「ペーパーレス化」を推進しております。今後も打ち合わせやプレゼンテーションもオンラインで行う機会をさらに増加させてまいります。
以上の取り組みを実施・継続することで、カーボンニュートラルを目指しております。
②人的資本
当社は、女性管理職の比率を10%まで引き上げることを目標としております。今後も性別や年齢、国籍などに関係なく、さまざまな視点を持つ人材を積極的に管理職に登用することで、多様な発想や価値観を活かし、生産性や企業価値の向上に努めてまいります。
実施年月 | 2022年4月末 | 2023年4月末 |
女性管理職比率(%) | 2.9 | 5.3 |
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