WDBココ 【東証グロース:7079】「サービス業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。本項目を含む、本書における当社に関連する見通し、計画、目標などの将来に関する記述は、当社が現在入手している情報に基づき、本書提出日時点における予測等を基礎としてなされたものであり、実際の結果は記載内容と大きく異なる可能性があります。
(1) 会社の経営の基本方針等
医薬品開発にあたっては、10年以上の年月と数百億円~数千億円の多額の費用がかかります。また、技術革新によって従来の低分子化合物からバイオ医薬品、遺伝子治療薬など治療手段の多様化・複雑化が進むことで創薬のハードルが高まっており、新薬開発の成功確率は約2万3千分の1にまで低下をしています。このため、製薬企業は、医薬品の製造販売の承認を受け上市してから特許の有効期間が切れるまでの間に、投資した多額の研究開発費を効率よく回収することが求められています。
製薬企業は、臨床現場における安全性に関する情報を収集することで医薬品の適正使用の促進に取り組み、製造販売後に様々な調査や試験を実施することで、有効性・安全性がより高い医薬品に改良するとともに、適応の追加や剤型の変更などによって新たな特許を取得しています。また、医師が行う臨床研究に協力することで、上市した医薬品を用いた新たな治療法の創出や、既存の治療法における有効性の証明といった育薬活動を行っています。製薬企業においては、これらの製造販売後の育薬活動の成果の最大化を図るとともに、医薬品の開発から育薬までの業務プロセスの効率を高めて研究開発のコストを最少化することで、医薬品の価値を最大化することが重要となっています。
このような状況の中、当社は「仕事の成果の保証」と「新しい価値の提供」を通じて、お客様の課題を解決し、医療の未来に貢献することを企業理念としています。テクノロジーと優れたビジネスモデルを用いて、顧客に最適な業務プロセスを提案・実施する製薬企業にとって不可欠なパートナーとして、臨床試験・製造販売後の段階で実施される「安全性情報管理サービス」を主軸に、製造販売後に実施される「製造販売後調査支援サービス」、「ドキュメントサポートサービス」、「臨床研究支援サービス」を展開してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社は、売上高経常利益率を重要な経営指標と捉えております。今後も収益力の拡大に注力し、株主価値の向上に努めてまいります。
(3) 会社の対処すべき課題
当社は、臨床試験・製造販売後の段階で実施される安全性情報管理サービスを主軸に、製造販売後に実施される製造販売後調査支援、ドキュメントサポート、臨床研究支援の4つのサービスにおいて、「独自の人材の調達と戦力化の仕組みと、業務プロセスの刷新によって、高品質・低価格のサービスを提供する」という、当社のビジネスモデルの強化を加速させる施策と投資を先行的に実施することで、サービスレベルを競合他社がさらに追随できない水準に高めていきます。具体的には以下の取り組みによって、医薬品の開発から育薬までの顧客の業務プロセスの効率化に一層貢献してまいります。
① 業務効率の向上
サービスプラットフォームの開発と導入により、業務プロセスそのものを変革するとともに、RPA等の自動化テクノロジーを用いることにより、各種業務の効率の向上を推進します。これによって、受託業務の原価をはじめとした社内コストの削減を徹底してまいります。
② 品質マネジメント体制の強化
業務品質のセントラルモニタリングの強化など、品質マネジメント体制を充実し、業務品質の高水準での平準化を行ってまいります。
③ 人材の確保・育成
給与水準の見直しと新たな評価制度と報酬制度の導入により、優秀な社員の定着と新規の採用を図ることにより、受注に必要な人材を確保をしてまいります。
④ CRO事業領域の拡大と差別化
経営資本の「選択と集中」を行い、製造販売後の医薬品開発サービスに特化していくとともに、安全性情報管理と同様に競争力が発揮できるサービス領域の拡大も継続して進めてまいります。
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