TWOSTONE&Sons 【東証グロース:7352】「サービス業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は「BREAK THE RULES」を経営ビジョンとして掲げております。
「BREAK THE RULES」には、「不合理な常識を疑い、新しい常識を創り出す」という意味合いが込められております。当社は、合理的な変化がスピード感をもって行われることで、人々の生活や業界の効率化を図ることができると考えております。
(2) 経営環境
当社グループの経営環境は引き続き良好であると考えております。当社グループのエンジニアプラットフォームサービスの属するIT市場については、2022年度は電子帳簿保存法やインボイス制度対応のための投資や新型コロナウイルスの影響から回復したサービス業における人手不足、デジタルマーケティングに対する投資の伸び等を背景として、前年比4.0%増の14兆900億円と予測されておりますが、2023年度以降は2022年度と比較して伸長率は落ち着くものの、基幹システムやサーバーのリプレイス、セキュリティ対応などの他、データを活用した取り組みの必要性の高まり等により、2023年度は同2.2%増の14兆4,000億円、2024年度は同1.4%増の14兆6,000億円と市場は緩やかながらも成長していくことが見込まれております。(「2022 国内企業のIT投資実態と予測(株式会社矢野経済研究所)」)
マーケティングプラットフォームサービスの属するインターネット広告市場については、2022年度が2兆7,180億円と推計され、2023年度は2兆9,880億円と予測されております。今後もソーシャルメディア広告や動画広告などの運用型広告のさらなる拡大に加え、アプリ広告や屋外デジタル広告などが拡大するとみられることから、インターネット広告市場は拡大基調が続き、2024年度には3兆2,740億円の市場規模になると見込まれております。(「2021 インターネット広告市場の実態と展望(株式会社矢野経済研究所)」)
(3) 経営戦略等
当社グループは「BREAK THE RULES」という経営ビジョンの実現に向けて、今後もエンジニアプラットフォームサービスが着実に成長を描くように経営資源を投入してまいります。Midworks事業を中心としたエンジニアマッチング事業においては、社員エンジニアやフリーランスエンジニアの獲得に注力することで、より多くの企業の開発ニーズに対して最適なITリソースを提供できるよう活動してまいります。またtech boost事業やTechStars事業との連携を強めることで、ITエンジニアの間口を広め、潜在的求職者に対してもアプローチを行うことでITエンジニアサービスの拡充を行います。さらにM&Aや事業エリア拡張による事業規模の拡大や、オンラインサービスやエンジニアデータベースを活用した新規事業の創出を行うことで、教育、キャリアサポート、独立支援事業といった現在の事業領域の拡大を図ります。
マーケティングプラットフォームサービスにおいては、エンジニアマッチング事業で培ったノウハウを生かし、今期より新たにWEBマーケティング全般のコンサルティングへと事業の拡充を行っております。引き続き広告運用案件を中心にコンサルティング事業に取り組むとともに、エンジニアプラットフォームサービスとの連携を強化することで、事業のさらなる拡大を図ります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、IT市場の拡大に伴う企業のIT投資ニーズの増加を背景として組織の効果的な形成や人材の有用な配置、広告宣伝費の効率的な投下により、既存事業を着実に成長させることを基本方針として位置付けており、事業の成長を表す売上高と営業利益、またそれぞれ年度毎の成長率である売上高成長率及び営業利益成長率を、重要な経営指標と考えております。
(5) 優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題
当社グループの今後の経営課題とその対策は以下のとおりであります。
① 事業課題
エンジニアプラットフォームサービスは、主な事業であるMidworks事業において、エンジニア獲得が重要なキーファクターであります。
IT市場は今後も継続して成長する見込みであり、企業の投資ニーズも増加傾向にあると予測されることからITエンジニアの確保においては競合他社との競争は激しくなると考えております。
このような環境下で、ITエンジニアの労働環境の変化に適切に対応できない場合や、競合他社がITエンジニアの確保において当社より有効的なサービス提供をすることなどにより、当社が外部協力企業を含むITエンジニアを十分に確保できない事態とならないよう、フリーランスエンジニア向けに充実した福利厚生サービスを提供するほか、エンジニア獲得のための広告投資を実行するとともに、自社のエンジニアデータベースの活用による効率的なエンジニア獲得を行ってまいります。また、属人性を排除し、組織として統一したクオリティを提供することのできる体制作りを行うために、社内のマッチングシステムによる業務効率化を行うとともに、一人当たりの生産性を高めることも行ってまいります。
マーケティングプラットフォームサービスは自社メディアの運営や、WEBマーケティングコンサルティングサービスを提供しております。WEB広告市場はTV広告等と比較し参入障壁が低いものとなっております。そのため、当社グループの提供するサービスと競合する企業の出現等により、競争環境が激化する可能性があります。これに対応するため、当期よりWEBメディア運営のコンサルティングサービスの提供だけでなく、企業が必要とするWEBマーケティング全般のコンサルティングにサービスを拡充することで、売上及び利益の向上を図ってまいります。
② 人材の確保と育成
当社グループは、既存事業の拡大に伴い全体の従業員の増加が見込まれるため、組織の効果的な形成や人材の有用な配置により業績拡大することが不可欠と考えます。そのような背景から、事業の成長に合わせて適材適所に人員を配置できるよう人材を確保するとともに、各セクションに配置される管理者については拡大した組織を統率できるように、マネジメントスキルの向上を目的として育成を行っていく必要があると認識しております。
③ 新規事業への投資について
当社グループでは、新事業開発を積極的に行っておりますが、安定収益を生み出すまでに一定の投資が必要であり、利益率を低下させる可能性があります。
また新規事業が計画通りに推移せず、投資回収が十分にできない場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
その対応策として、新規事業については市場動向を充分に観察・分析し、事業計画等を慎重に検討した上で実行判断をするほか、既存事業の収益とのバランスを勘案しながら、許容できるリスクについて判断してまいります。
④ M&A(企業買収等)による事業拡大について
当社グループは、事業拡大を加速する有効な手段の一つとして、戦略的なM&Aを進めてまいります。M&Aにあたっては、対象企業の事業内容や財務内容、契約関係について詳細なデューデリジェンスを行ったのち、取締役会にて決議しております。
しかしながら、デューデリジェンスで把握できなかった偶発債務や未認識債務等が存在した場合、M&A後の事業の統合または事業の展開等が計画通りに進まない場合には、のれんの減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
その対応策として、M&Aについては、社内だけでなく外部機関によるデューデリジェンスを行ったうえで、取締役会にて検討の上、実行判断をすることでリスクの低減を図ってまいります。
また、既存事業の収益や、借入金のバランスを勘案しながら許容できるリスクについて、判断してまいります。
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