企業T&Dホールディングス東証プライム:8795】「保険業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 本項において、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

(1)経営環境

 今後の日本経済は、国内外のインフレ動向や金融政策の見通しに対する不透明感が高まっているものの、ウィズコロナの下で社会経済活動の正常化が進み、回復の動きを続けていくと見込まれます。
 生命保険業界におきましても、人口減少・少子高齢化の進展、価値観・ライフスタイルの変容に伴うお客さまニーズの多様化、ITの高度化やコロナ禍を契機としたデジタル化の加速、金融市場における不確実性の増大等により経営環境が変化しており、お客さま本位の商品・サービスの提供、資産運用の高度化、資本コストを踏まえた資本効率の向上及び社会的課題を踏まえた企業経営等、業務運営の更なる質の向上に取り組んでいく必要があります。

(2)経営方針

 当社グループは、「Try & Discover(挑戦と発見)による価値の創造を通じて、人と社会に貢献する」ことを経営理念として事業運営を行っております。この経営理念のもと、グループ経営ビジョンを「保険を通じて、“ひとり”から、世の中のしあわせをつくる。ていねいに向き合い、大胆に変えるグループへ。」と定め、これを実現するために、2021年4月を始期とする5年間の『グループ長期ビジョン「Try & Discover 2025」~すべてのステークホルダーのしあわせのために~』に取り組んでおります。
 このグループ長期ビジョンでは、グループKPIとグループ成長戦略を以下のとおり設定することにより、資本効率の向上を伴った成長ストーリーの推進を全体方針として掲げております。

(3)グループKPI

 グループ長期ビジョンの策定にあわせて、定量的な目標指標であるグループKPI(Key Performance Indicator)を以下のとおり設定しております。

(グループ長期ビジョン「Try & Discover 2025」におけるグループKPI)

 

KPI

2025年度目標水準

財務的指標

グループ修正利益(注)1

1,300億円

修正ROE(注)2

8.0%

新契約価値

2,000億円

ROEV(注)3

7.5%

非財務的指標

お客さま満足度

2020年度水準以上

従業員満足度

2020年度水準以上

CO2排出量

2025年度までに

2013年度比40%削減

 (注)1 グループ修正利益=当期純利益±資産・負債の会計処理のアンマッチ等による評価性損益

              +負債性内部留保の超過繰入額

     2 修正ROE=修正利益/((前年度末純資産+当年度末純資産)/2)

     3 ROEV=EV増減額/((前年度末EV+当年度末EV)/2)

       4 「EV」、「新契約価値」については、「第2 事業の状況-4 経営者による財政状態、

 経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析-(5)その他重要事項-(参考4) 市場整合的

 エンベディッド・バリュー(MCEV)」をご参照ください。

(4)経営戦略(グループ成長戦略)

 具体的な経営戦略として、強固な経営基盤と競争優位性を確保するための5つの重点テーマと11の戦略方針を設定し、「資本効率の向上によるグループ収益の拡大」と「事業を通じた社会課題の解決」を目指してまいります。


 ①コアビジネスの強化

 当社グループは、“複数の独自性のある生命保険会社がそれぞれ特化戦略を追求”していることが強み・特徴と考えております。また、コロナ禍においても、対面と非対面を組み合わせた営業活動の推進や、顧客接点拡大に向けた取組み等により、生命保険会社3社の契約業績は堅調に推移しております。引き続き、各社の特化戦略追求を通じた事業の領域拡大・強化により、保険収益力を強化し、グループ収益基盤の強靭化を図ってまいります。


<各社の具体的な取組方針>

太陽生命

「最優の商品・サービスで、お客さまの元気・長生きを支える会社」という経営方針のもと、家庭市場を主なターゲットに顧客数の拡大・収益の向上に取り組んでまいります。お客さま専用インターネットサービス「太陽生命マイページ」の活用や、「スマ保険」「インフォマーシャル」等を経由した新たな情報を活用したハイブリッド型営業(注)等、DXの推進による新たなお客さまとのアプローチ機会を拡大することで、顧客数拡大に取り組んでまいります。より多くのお客さまの元気・長生きをサポートするとともに、収益の向上による企業価値増大を図り、サステナブルな成長を目指してまいります。

(注)「対面」とデジタルを活用した「非対面」を融合した営業スタイルのことを指します。太陽生命

 では、ハイブリッド型営業を推進することで、対応可能地域・時間の広がりによるマーケットの

 拡大を図っています。

大同生命

“法人・個人を一体としたトータルな保障の提供”を通じて中小企業をお守りするとともに、昨今の大きな環境変化を受けて中小企業が直面する様々な課題の解決(健康経営の実践や社会的課題の解決)を支援するサービス等を開発・提供していくことで、提供価値を進化・拡大させ、日本の経済・家計・雇用を支える中小企業の事業継続や成長・発展に一層貢献してまいります。これからも中小企業に“期待を超える価値”をお届けし、“中小企業に信頼されるパートナー”として、より良い未来社会の実現を目指してまいります。

T&Dフィナンシャル生命

乗合代理店市場に特化し、お客さま本位の業務運営、SDGs、DXの視点をベースとしながら、変額保険を外貨連動型保険に次ぐ主力商品に育てるとともに、円建定額保険の販売拡大を進めてまいります。また、給付内容・付加価値サービス等を差別化した商品を機動的に開発・改定し、代理店の拡充及び代理店サポート体制の強化を推進することで、市場シェアの拡大を図り、企業価値の持続的な向上に向けて取り組んでまいります。

 ②事業ポートフォリオの多様化・最適化

 国内生命保険事業をコアとするグループ既存事業での利益拡大に加え、グループの経営資源を成長事業に配賦し、資本効率の向上に取り組んでおります。この方針のもと、生命保険事業と親和性の高い領域でグループの強みを発揮するべく、クローズドブック事業における事業展開を拡大・発展させるとともに、新規事業の創出や育成にも取り組んでまいります。また、資本を有効活用することで、グループ全体の資本効率を向上させるべく、グループの事業ポートフォリオマネジメントを通じた低ROE事業の改革にも取り組み、グループ収益基盤の強化を図ってまいります。

 ③ERMの高度化(資本マネジメントの進化)

 資本マネジメントにおきましては、資本十分性を確保しつつ、ERMの一層の活用を通じて収益性の向上に取り組むことで、資本の効率性を高めていくことを基本としております。経済環境の変化や金融市場の変動等にも的確に対応しながら、グループ経営資源の最適化や成長投資と株主還元のバランスを図り、資本コストを踏まえた資本効率の向上に努めてまいります。
 また、リスクマネジメントにおきましては、経済価値ベースの資本規制の導入を見据え、不確実性が高く、リスク対比リターンが低い、金利リスクの削減や政策保有株式の縮減を着実に進めております。これにより、資産運用リスクをコントロールする一方で、事業投資によるリスク量の拡大を進め、保険引受リスクとの最適なバランスを図っていく方針です。
(注)ERMとは、エンタープライズ・リスク・マネジメントの略で、資本・収益・リスクを一体的に管理するこ
   とにより、企業価値の増大や収益の最大化といった経営目標を達成することを目的とした戦略的な経営管理
   手法のことを言います。リスクを回避すべきものととらえる受動的なリスク管理と異なり、ERMでは、リ
   スクは排除・削減するだけのものではなく、資本の一定範囲内に抑えて健全性を確保したうえで、収益追求
   のために取るべきリスクを能動的に選択するものととらえます。

 なお、2023年3月に東京証券取引所が全上場企業への要請として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けて重要と考えられる事項をまとめた「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等に関するお願い」を公表しました。
 当社では、2021年4月に策定したグループ長期ビジョンにおいて、資本コストを踏まえた資本収益性指標(修正ROE、ROEV)をグループ財務KPIに設定し、グループ成長戦略の各種施策に取り組んでおります。今後もグループ長期ビジョンの進捗状況とともに当社の資本コストや資本収益性指標、市場評価に関する現状分析を投資家のみなさまに向けて適時にわかりやすく継続開示し、開示内容や投資家等との対話を一層強化することで、計画最終年度にあたる2025年度目標の達成をより確かなものにするべく、着実に歩みを進めてまいります。

 ④グループ一体経営の推進

 不確実性の高い経営環境に対応していくため、グループ内の経営資源を最大限に有効活用する必要があるとの認識のもと、グループ各社間の事業シナジーを追求してまいります。また、それを実現していくための土台となる従業員のグループ意識の更なる向上に向けて、当社グループの役職員向けIR活動やグループ人材交流等の各種施策に取り組んでおります。今後もグループ内におけるコミュニケーションの活性化を図り、多様な人材が活躍できる環境の整備や計画的なグループ人材の育成を通じて、グループ一体経営を推進してまいります。

 ⑤SDGs経営と価値創造

 グループの事業を通じて、「すべての人の健康で豊かな暮らしの実現」、「すべての人が活躍できる働く場づくり」、「気候変動の緩和と適応への貢献」、「投資を通じた持続可能な社会への貢献」というサステナビリティ重点テーマ(4つのマテリアリティ)に以下のとおり取り組むことで共有価値を創造し、SDGs達成への貢献を推進してまいります。 


 以上、2023年度も、グループ長期ビジョンの実現に向けた取組みを継続してまいります。

 今後もお客さまや金融市場から選ばれ続けるために、これまで以上に経済的価値と社会的価値の双方を追求する共有価値の創造を実践してまいります。

 経営環境や人々の価値観が大きく変化し、不確実性が高まっている現在においても、当社グループは役職員とその家族の健康と安全・安心を守りつつ、円滑かつ安定的な業務運営に取り組んでまいります。生命保険事業は、国民生活の安定・向上、経済発展や社会インフラの基盤として、持続可能な社会の実現に関わりを持つ、社会的使命を有する事業です。その社会的使命を果たすべく、グループ一丸となって取り組んでまいります。

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