企業NITTOKU東証スタンダード:6145】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

(1) 経営の基本方針

 当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社グループを取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として効率的な経営を推し進めてまいります。

 そのために、性別・国籍等の多様性の確保を踏まえつつ、当社の持続的成長と価値向上に資する資質・能力・識見を有する人材を積極的に採用してまいります。

 研究開発にも積極的に投資を振り向け、知的財産の保護を図りながら、長年培った巻線・要素技術と経験を活かし、Speed(スピード)・Small(省スペース)・Saving(節約)・Smart(情報化)の実現と共に、製品の高品質化によるユーザーの生産効率向上への貢献と、同時に当社資本の充実を図ってまいります。

 これら活動を通し、すべてのステークホルダーの価値を持続的に向上させるとともに、持続可能な開発目標(SDGs)における、気候変動、クリーンエネルギーといった「脱炭素化」のキーアイテムとなるコイルやモータ向け生産設備の開発、製造を含めたトータル・ソリューション、技術革新や労働各分野に関わるファクトリーオートメーション化、スマート工場化へのソリューションを通じて、地球環境と国際社会に貢献する企業を目標といたします。

(2) 目標とする経営指針

 当社グループは、経営の基本方針に基づいて、将来にわたる安定的な収益確保及び企業価値、株主価値、顧客価値の向上のため、売上高500億円、売上高営業利益率15%以上、親会社株主に帰属する当期純利益率10%以上を経営指標として目標に掲げ、その達成に取り組んでまいります。また、資本コストや株価を意識した資本コスト経営を2025年3月期より導入し、加重平均資本コスト(WACC)を6~7%台と設定し、ROIC10%以上、EBITDAマージン15%以上を中期的な目標に掲げ、優秀人材の確保・育成やM&Aを含む生産能力・収益力の増強に取り組み、EVAスプレッドを意識した資本収益力の向上を図ってまいります。

(3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題

 当社は、さまざまな業種の生産技術を代行するため、当社が築き上げた生産システムのプラットフォームに他社の特殊技術を取り入れ、また「ラインビルダー」として一貫生産ラインをスピーディーにグローバルに提供いたします。

 モビリティ業界においては、HV/EVなど乗用車の電装化・安全化の進展が継続し、高度化の流れは商用車や二輪車、船舶、建設機械にも広がりを見せています。当社は、モータ・電子部品分野を中心に設備の高度化・高速化・高品質化を推進するとともに、精密技術・搬送技術等を応用し、電池・半導体分野をはじめとする新たな事業領域に向けた各種自動機・システム機への展開を推進いたします。

 本年4月に、国内では、自動化専用機械の設計製作メーカーであるアステクノス社を子会社化し、欧州では、電気測定・検査機器関連のノウハウを有するAPI社を欧州現法の子会社とするなど、M&Aに伴うシナジー効果により、ビジネス・業容の拡大を積極的に図ってまいります。

 また、事業成長をさらに加速させるためには、さまざまな高い技術を有する即戦力となる人材の中途採用が必要不可欠です。早期成長の実現のため、当社は、既存事業拠点での採用に拘ることなく、求める技術者が希望する勤務地に開発サテライトを新設しております。具体的には、2018年に開設した四国テクニカルセンターに加え、本年5月には鳥取テクニカルセンター、本年6月には滋賀テクニカルセンターを開設し、他エリアへの展開も推進しております。さらに、四国テクニカルセンターは、2026年には製造機能を持った事業所として本格稼働を開始いたします。

 当社は地球環境と国際社会の持続的な成長に貢献する「ラインビルダー」として、SDGs、脱炭素、5Gといったデジタル化、グリーン化を目的とするメガトレンドから生じるビジネスチャンスを掴み、大型設備投資や先端の設備投資のニーズに応えてまいります。

 今後も継続的な利益の創出を実現し、社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めてまいります。

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